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ショスタコーヴィチのセカンド・ワルツ

2019年06月14日 | 音楽で考えた
 D. ショスタコーヴィチ(1906-1975)の「舞台オーケストラ(管弦楽)のための組曲」(「ジャズ組曲」第2番)のワルツ第2番(セカンド・ワルツ)が面白いです。
 グルダの「チェロ協奏曲」の曲想に一脈通じる近代性と民族性と洒落っ気を感じます。本来、管弦楽曲ですが、ここでは5人のチェロ・アンサンブルが巧みな演奏を聴かせてくれます。

 この曲については少し混乱があり、「ジャズ組曲」第1番、第2番が1930年代に作曲されましたが、第2番は楽譜が消失したため、長い間「舞台オーケストラのための組曲」(1950年代)が「ジャズ組曲第2番」として認知されていたようです。1999年に「ジャズ組曲」第2番のピアノ譜が発見されて修正されたようですが、現在でも、この動画のように「ジャズ組曲」第2番とされる場合が多いようです。(Wikipedia等)

 なお、セカンド・ワルツは、ショスタコーヴィチが映画『第一軍用列車』(1956)の音楽として作曲し、後に「舞台オーケストラ組曲」に編入したようです。
 それにしても、なぜ、ショスタコーヴィチ自身が誤認を指摘しなかったのでしょうか。

 経緯はともかく、親しみやすい旋律に込められた哀愁がストレートに心に沁みる曲です。ヂンタのような俗っぽさと哀愁の中になぜか懐かしさを覚えます。切ないなあ。

D.Shostakovich - Waltz No.2 (from the Jazz Suite No.2)


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