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チェロローグ + へようこそ! 万年初心者のひとり語り、音楽や身の回りのよしなしごとを気ままに綴っています。

ペルシャの市場にて

2023年08月03日 | 音楽で考えた
猛暑が続きます。さすがに、ここまで続くと参りますね。
そこで、暑いときには暑い音楽がよいのではないかと思い至り、ケテルビーの『ペルシャの市場にて』("In a Persian Market", 1920年作曲)を聴いてみました。
この曲を聴いたのは、多分、中学の頃かと思います。昼休みなど校内放送で何度もかけられたようで刷り込まれました。

アルバート・ウィリアム・ケテルビー(Albert William Ketèlbey, 1875 - 1959)は、イギリスのバーミンガムに生まれた作曲家で音楽家。ピアノ、チェロ、クラリネット、ホルンなどを得意とする多芸多才ぶりは後の成功の素地になったようです。
音楽大学で学んだ後は、クラシックやポピュラー面で活躍しましたが、放送局で仕事をしていた時に作曲したこの曲は大ヒットしました。


アラビアの砂漠の市場の様子が短い曲でみごとに描写されていて、当時は感動したものです。
もちろん、中東へなぞ行ったこともない中学生が砂漠がどんなところかもよく分からず、勝手に想像していただけですが。

熱砂の砂漠、オアシスに立つ市場、ヤシの木、土の家、アラビア風の衣装を着た人々、ラクダ、隊商、大道芸人、太守、王女、乞食などなど、見事な描写音楽になっています。
私もあの王女の旋律にうっとりして聴いていたのでした。現在では、隊商が武器を運んでいないか、太守や王女の警固は万全か、怪しい難民が紛れ込んでいないか、などと大変なことになるでしょう。昔は能天気ではありました。

『ペルシャの市場にて』はケテルビーの代表作であり、数多い描写曲の中でもダントツの名曲です。
ケテルビーの作品には、他に、『修道院の庭で』、『牧場を渡る鐘の音』、『心の聖域』、『中国の寺院の庭で』などがあり、『ペルシャ~』ほどではありませんが、知られているところです。聴かず嫌いでしたが、試しに聴いてみると、むしろ、こちらの方が素直に聴くことができたのは歳のせいかなあ。


YouTubeの『ペルシャの市場にて』から乞食の合唱(叫び?)が入るものを選びました。楽員が歌うバージョンです。("Back sheesh..." これがないと聴いた気がしないので…)


A.W.Ketelbey - In a Persian Market / Conductor: Shmuel Elbaz


こちらは、『修道院の庭で』(1915年作曲)です。
In a Monastery Garden. Albert W.Ketelbey. Edited by Marino van Wakeren.



猛暑が続き、毎日、毎日体に熱と疲れが溜まっていくように感じます。
一昨日、待望の雨が降ったのですが、ほとんど焼け石に水で、かえって蒸し暑くなったり、温度差で体調に変調を来たしたりでした。
そんな中でウォーキングはまだ続けているのですが、早朝限定で、それも5時台には出ないといけません。そのためには早く床に就くことが必要ですが、それがなかなか…

下は今朝のウォーキング時の魚眼写真です。必然的に日陰がある方に足が向かいます。木が多い道はまさにオアシスです。
ところが、世の中には、その木を組織ぐるみで枯らして平然としている会社があるようで、目先のことしか考えない人間の本性というか、組織の恐ろしさを見せられたようで浅ましくも怖ろしい。





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