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大地の芸術祭・冬の越後妻有ツアーに行ってきました! 〜「雪見御前」編〜

2016年03月13日 | アート・写真レポート

2016年は瀬戸内国際芸術祭をはじめ、さいたまあいち岡山茨城県北と大きな芸術祭が数多く開催されます。そんな芸術祭の草分け的存在「大地の芸術祭」が行われる越後妻有にいってきました。

「越後妻有」という地名は実際には存在せず、新潟の「越後湯沢駅」から車で1時間ほどの十日町市・津南町の地域を指しています。

越後妻有「大地の芸術祭」は2015年の夏に行われたばかり。作品も雪に覆われているはずのこの季節ですが、ちょっと変わったツアーが行われたので、参加させていただきました!

 「冬の越後妻有満喫ツアー」

 

■ 日本一の豪雪地帯で雪と遊ぶ。

上越新幹線で越後湯沢駅に到着。ここからツアーバスで移動します。

(目の前はスキー場ですが… 今年は暖冬で雪がまばらですね。)

 

移動中は、地元のボランティアガイドさんが土地の自然のことや暮らしのこと、作品の事など、詳しく説明してくださいます。(もともとプロのガイドさん?!というほど、わかりやすく、幅広い分野のガイドをしてくださいました!)

十日町駅を経由して、日本一の豪雪地帯と呼ばれる津南町に到着。

(この橋を渡るともう長野県。長野側が「千曲川」、新潟側が信濃川と呼ばれるそうです。同じ川なのに名前が変わるんですね!びっくり。)

 

夏は一面のひまわり畑が美しい地域ですが、今の季節は一面の雪!…とはいえ、今年は暖冬で10年に一度ほどの雪の少なさなのだそうです。

(夏に訪問した際の津南町のひまわり畑。見渡すかぎりのひまわり!)

浅羽克己さんデザインのシンボルマークが印象的なこちらの建物は、閉校してしまった中学校を利用した劇場・宿泊施設「上郷クローブ座」。多い時には400名ほどの生徒が通っていたそうですが、最後は全員で20数名にまで減ってしまったそうです。

(「クローブ座」の名前は、保存食で豚肉を漬込む際の香辛料”クローブ”に由来しているそうです。)

中にはかつての学校の面影を残すアート作品や、体育館を利用したステージ、教室を利用した宿泊施設があります。

(「時の殻」/ 滝沢達史 )

(音楽室の感じ、なんだか懐かしい!)

 

1つ目のイベントとして、こちらで待っていたのは… なんと大きな雪の滑り台!!3Mほどの高さがありますが、例年の降雪量であれば7Mくらいの高さのものが作られるそうです。

(みんなで滑り台を登ります。)

地元の方に滑り方を教わり、タイヤチューブや肥料袋を使ってそり滑り!下から見るとそれほどではないかもしれませんが、登ってみると結構高くて怖い!!タイヤチューブや肥料袋を使って一気に滑り降ります!


こんなこと大人になってからやることもないので、一気に童心に返った気分です!楽しい〜!!

日本一の豪雪地帯だからこそ、雪を厄介者として扱うのではなくこんな風に雪で遊んでしまうのが生活のコツなのだそうです。

 

 

■ 雪を使って美味しくなる?! 初めての料理がいっぱい!の「雪見御膳」。

さて、遊んでお腹も空いたところで今回のメインのひとつ、「雪見御膳」です。

会場は「芳流閣」。江戸時代から旅館として使われていたという立派な建物です。

(こちらが会場の芳流閣。)

ここの二階に用意されていたのが…

豪華な「雪国御膳」!!

献立を見てみると、「雑穀びら」「かてぜ」「あまや」と知らない名前の食べ物だらけ…どれがどれだろう…?

(聞いたことのない食べ物の名前が並びます。)

町長さんの挨拶の後、この雪見御膳を作ってくださった津南町のお母さん方や、ボランティア"こへび隊"さんたちにお料理の説明をしていただきつつ、いただきます!!

どのお料理も、はじめて聞く名前でしたが、野菜の旨味がぎゅっと濃縮されていて美味しい!雪の時期のための「保存食」をベースにつくられているとのことでしたが、しょっぱくなく、濃い味でもなかったのは意外でした。

ごはんが始まってからも、つぎつぎと大皿料理が運ばれ、好きなだけ取り分けていただきます。

 

(これが一番人気だったかも?!
収穫したニンジンを雪の下で保存するという「雪下にんじん」とくるみのディップ。にんじんが本当に甘いんです!)

「たくあんの油炒め」。たくわんの塩を一度抜いてから炒めているそうで、しょっぱくないの旨味がたっぷりなので、白いごはんと一緒にいくらでも食べられてしまう…)

そして、嬉しいのが地酒「苗場山」の生酒!ふわりと甘い香りで、飲みやすく、ついつい飲みすぎてしまいます…

 

(最後には「山ぶどうの寒天」のデザートまで!)

 

食事中、ボランティアのみなさんたちに、この地方のことや、作品のこと、料理のレシピなど、様々なことを教えていただきました。

地元のお母さんがたは、2015年の芸術祭には、「上郷クローブ座」のレストラン”演劇仕立てで郷土料理をふるまう”なんていうパフォーマンスもなさっていたそうです! 面白い!!

それから、この日お手伝いをされていた「こへび隊」さんとお話をすると、なんと神奈川からお手伝いに来られているとのことでした!金曜の仕事が終わった後にバスに乗ってボランティアにこられてるんだとか。すごい… それだけ、魅力的な土地なのですね。

様々なおしゃべりや、町長さんによる町にまつわるお話であっという間の1時間半。

うーん、お腹いっぱい。美味しかったー。そして、飲みすぎたー。

(やっぱり、美味しい白ごはんは最高のご馳走ですね!)

 

旅行に行ってその土地の「名物」「B級グルメ」みたいなものは食べても、こういった郷土料理にはなかなか出会えないもの。こんな機会があって本当に嬉しいなぁと感じました。

そしてうとうとしながら、バスに乗ってもうひとつのメイン「雪花火」に向かうのでした。(つづく。)

 

(バスの車窓から見た砂防ダム。長野県北部地震で発生した土石流の対策としてつくられた建築物ですがまるで巨大な彫刻作品のようです。
2015夏には「土石流のモニュメント」という作品も併設されていたそうです。)

 


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