セブ島移住者の本音トークⅡ

セブ島でNGO活動に従事する管理人が、フィリピン人家族との奇妙な生活や、現地での国際交流について語ります。

比国トイレ事情(家庭内編)

2010-01-10 | フィリピンの文化・風土・風習

さて、これまでにも、数回に渡って、当地セブの水事情やトイレ事情について、投稿してきましたが、前回の類似投稿については、外出時のトイレ事情について述べたのに対し、今回は、‘家の中’の事について、もう少し突っ込んで書いてみようと思います。


ここからの御話…多分、日本の住宅事情からは、想像が付かない事であり、人によっては、‘キモチワルイ’御話になりかねない為、‘キタナイ事、クサイ事’がお嫌いな方には、読後の気分を保証しかねますので、この先は、どうぞ自己責任において、お読み下さい....






…前置きが長くなってしまいましたが、以前からも述べております通り、ここフィリピンの中流層を含む庶民層においては、住宅事情に水事情を含んで、通常の先進国の人々がもっている‘標準’からは、程遠いモノがあります。


具体的には、セブ市周辺の
‘スクワター’と呼ばれる不法占拠民の集落においては、トイレが無いのが当たり前で、そこら中で‘垂れ流し’になってしまっているのが、実情です。


…勿論、フィリピン周辺に存在する島々で、現代文明からは、ちょっと距離をおいた生活をしている人が、自然の中で、‘用を足す’のとは、訳が違い、人口が密集する、一応の近代都市の中に、そうした状態がある事は、衛生的に問題だと言わざ
るを得ません。


…まあ、そうした背景がある事で、これは、別段、この国や民衆のレベルについて、批判をする訳ではないのですが、一般的に比人たちは、‘下の始末’という事について、まだまだ、文明人としては、未開のレベルにあると言っても良いかも知れません。


比国の家屋の構造についても、上記のように、‘トイレがない家’が相当数にのぼる中で、極論をすれば、‘トイレがあるだけマシ’なのであり、‘その質’については、二の次、三の次なのですね。


…そんな風で、当地の各種施設のトイレ事情については、既に以前に御話した通りで、例えば、SMなどのショッピングモールのトイレについても、最近の日本の‘きれいで快適なトイレ’とは比較のしようもないレベルにあります。(…以前、アヤラモールには、‘それ’に近いものがありましたが、これは、有料-使用料1回@約30円-でした。有料のトイレでも、日本の無料トイレのレベルには届かないというのは、何とも困ったモノですが...)


しかし、そんな風なSMモールのトイレですら、自分の家にトイレの無い、スクワター出身の元里子(この子は現在、大学を卒業して、コールセンターで働いています)にとっては、‘非常に広々とした空間’であり、内部のドアを開けて、‘便器’の存在を見るまでは、そこがトイレなのだとは気が付かず、一緒に居た、当時の比人担当女性へ、“ここはリビングルームですか?”…と言った質問を発した事は、未だに、僕の中に鮮烈な記憶として残っています。


また、昨年末にも、当方の里子を日本へ研修に送り出し、里親さんのお家で、ホームステイをして貰いましたが、彼女らの日本へ対する印象として、‘トイレがきれい’だと言うモノが聞かれました。…要は、そんな風にして、‘別次元’のモノを目にして初めて、自分たちの‘それ’が一定のレベルには達していないと気が付くわけですね。


…さてさて、そんな御話はさておき、僕のウチのバス・トイレのレベルについて御話しますと、比国の中ではマシかも知れないが、日本のそれには比較しようもないレベルのモノです。…まあ、西洋式の‘バスルーム’といえば、‘聞こえ’は良いですが、その実、‘便器の脇にシャワースペース’があるだけで、バスタブも無ければ、温水も出ません。


アメリカ辺りの‘バスルーム’であれば、それなりのスペースがあり、シャワーカーテンで‘間仕切り’をすれば、‘トイレと風呂と別々の部屋’に近い感覚で使えるのですが、ウチのは、そんなにスペースはなくて、あくまでも、‘シャワースペースのあるトイレ’に近い状態で、日本人の感覚で言えば、‘ウチにはお風呂はない’です。…と言った方が‘正しい’のかも知れません。(苦笑)


こうした構造のバス・トイレは、一人暮らしであれば問題はないが、他に家族がいる場合には、‘家族の誰かが、シャワーを浴び始めると、その間、そこは、トイレとしては使えなくなる’と言う事ですね。


…そうした事態は、一度でも、経験してみないと分かり辛いと思いますが、例えば、女房がシャワーを浴びていて、僕が、‘もよおした’ら、どうなるか、どうするか…を想像してみて頂きたいのです。


正直な御話をしますと、僕は、現地在住9年を超えた今でも、‘御腹’はあんまり強くないので、少なからず、‘そうした状況’に出くわす事があるのです。そして、やはり、女房も女性ですから、シャワーの時間は、最低でも30分、場合によっては1時間近くになりますから、本当に‘酷く下して’、御腹が激しく痛む場合には、‘そんなに長い時間’耐えられる筈もありません。


…で、どうするのか?









…これは、未だに非常に不快で、‘恥ずかしい事’ですが....
















『お~~い.... 開けてくれよ~~~



…と、女房が、水浴びをしているところに入り込んで、‘いたす’しかないのですね…勿論、‘現物’は絶対に見られないようにしていますが....(苦笑)



…が、良くも悪くも、女房は、それを気にする事も無いし、彼女も同じようなスチュエーションで、
















『おしっこ漏れそう....』


…と、僕が水浴びをしているところに入ってくる事もありますからね...



うっ!やばい…言ってしまった... バレたら、殺されるかも....




…まあ、何にしろ、日本人の感覚では、上記のような事は、大変に受け入れられ辛い事なので、‘下の始末’に当たって、最初から、そうした問題が起こらない家の構造になっているんだと思われますが、元来、比人たちは、これを大きな問題とは捉えていないんじゃないか…そんな風に考えられます。(…こちらでの生活を考えて、家を新築される日本人の方がおられましたら、是非とも、トイレと浴室は、別室にされる事をお勧めいたします)


因みに、これは、他の中流家庭でも見かけた光景なのですが、特に男たちは、誰かがCR(シーアー:Comfort Roomの略)をシャワー等々で使っていた場合、全く我慢する事なく、それに抵抗を覚える事なく、即時、家の庭の隅か外の溝へ行って、‘立ちション’してしまうんですよね。最初、それを目撃した時は本当にビックリしましたが...(苦笑)


また、ウチの娘に関しても、2歳ぐらいで、オムツが取れた頃、彼女が、‘催した際’に、周囲の大人たちが、平気で、ウチの敷地の隅の方で、‘させるように’仕向けていたのを目撃し、


 『この子は半分、日本人であり、そうした事が‘癖’になっては、(先進国の)国際標準には合わない
 から、絶対にさせるな!!』


…と、女房には強く指導し、‘オシッコ、ウンチは、絶対にトイレで’を徹底させた経緯があります…(苦笑)


…ひょっとすると、この国の中身を近代化させるには、実は、‘そうしたところからスタート’しなければならないのかも知れませんね。(…勿論、これは、あくまでも僕の個人的な見解であり、彼らの文化を否定するものではありませんが....)


また、そうした事を始めとして、生活の各所に、近代化していない(見かけの近代化とは程遠い)部分が多く、それ故に、僕の仕事にも、苦労が絶えないのは、
前回の御話の内容併せて、ご理解頂けますでしょうか....(苦笑)




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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おしさしぶりです (PG)
2010-01-14 00:16:04
トイレ事情・・・
あまりフィリピン在住中に困ったまで行ったことはなかったですけど、十分ではないと言う認識です。
ただし、洗面台までアル充実したトイレがオフィスにある状況で手を洗わずに消毒液で済ます彼らを見て驚愕したことを思い出しました。
ついでに常時、消毒液と紙を持参していたことも思い出されます。
便座が無いフィリピン中心部のカフェのトイレは今でも記憶に残っていますが、もっとむごい状況であることを再認識いたしました。
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Re: おしさしぶりです (権兵衛)
2010-01-14 11:13:36
PGさん、ご無沙汰しております。

…そうですね。あのマカティのオフィス街で働く、ホワイトカラーたちとて、外で見る見掛けと、実生活の中にある彼らの姿とは、大きくかけ離れている筈で、その実、生活のスタンダードは、特に日本の暮らしに比べて、水がそんなにふんだんには使えないような事情から、PGさんが目撃されたような状況が生まれるんでしょうね。

僕も、よく忘れますが、アルコールと紙は、外出の必需品です。(苦笑)
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Unknown (johnny)
2010-01-15 15:38:50
ホテルなどでもシャワーの横に便器が基本ですよね。僕がシャワーしてる横でうちの奥さんもよくなさってました。
夫婦なんだからいいでしょ?と言っていたのを憶えています。

PS:四月に家族でセブへ行こうと計画中です。
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トイレ、水事情。。。 (wakii)
2010-01-16 22:09:29
権兵衛様。。。すごいっすごいわかります。。。

私もセブ滞在中は、できる限り現地の人に近い生活をと民家に滞在してるので。。。

うちは運よくトイレあり、トイレのスペースで水桶シャワータイプなので、私の桶シャワー中に、よく家族に「まだ?」的なこと言われます。。。

トイレの床は兼用のせいでやはりいつも濡れているので、もはや私も、トイレで用をたすだけなのに、下半身全部服をぬいで、便器に水かけてきれいにしてなおかつ最後は自分もかっちり洗います。

隣の家は多分トイレスペースもないのか、よく外でうら若き女の子が、Tシャツのまま髪を洗っている姿をみます。。。

最近は観光客用の少しきれいなトイレに入ってもいつ起こるかわからない断水を警戒し、トイレに入る前には水を桶なり、その辺にあるボトルなりにいれる警戒ぶりです。

この年末は警戒が見事に当たり、ナルスアン島の公衆トイレで断水で流れなくて見るも無残な状態と化しているトイレを流してやりスッキリしましたっ(島到着時にすぐ水汲んで隠しておいて正解だった)

せっかく水道があっても、断水ですもんね。。。

人がまともに育つためには、環境も重要って最近気付き始めたので、ホント環境なんとかよくしていけないものかと。。。
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日本って・・・ (オンゴイパパ)
2010-01-16 23:33:31
ウチはミンダナオですが、やっぱりシャワー兼トイレです。
一応水洗トイレですが、シャワーの下に水道の蛇口が付いていてバケツが置いてあります。トイレのタンクに注水する栓はきっちり止めてあり、用を足した後はそのバケツの水を使います。
トイレを流すのもおしりを洗うのもそのバケツからの水です。水洗トイレの意味があまりないような気がしています。

オクサンの妹やオクサンがシャワーといって小部屋にはいってもバケツに水をいれる音と手桶で水をかぶる音しか聞こえてきません。

ウチの息子達は便座を上げずに立って用をたしていたので、僕は便座を洗ってから用を足します。
それといつも便座が濡れているのはなぜなのか怖いのでわけはきいておりません。

多分わけのわからんことで怒り出すオヤジが日本へ帰ったら便座は外しているんだろうなぁ・・・
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johnny さん... (権兵衛)
2010-01-17 01:01:37
お久しぶりです!

…そうですね。基本的に夫婦間、恋人間において、‘その辺りの事’においても、垣根が低いのは、良くも悪くも比人の特徴かも知れませんね。

セブ来訪…是非是非!楽しみにお待ちしております。(笑)
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Re: トイレ、水事情。。。 (権兵衛)
2010-01-17 01:07:24
wakii さん、そうですね...

僕は男なので、何とか対応しておりますが、女性の場合は、本当に御苦労お察しいたします。

水道が止まる事…これは日本では起こったら‘異常事態’になりますが、実際の所、当地セブでは、‘何時起こるか分からない’(要は、止まっても当たり前)であり、ウチも夜間は最近でも断水する確率の方が高くて、ゴミペールへの水のリザーブは必需ですもんね。

実際に、外でも、トイレが流せない事態があって、備えがなければ…本当にバツが悪いですよね…(苦笑)

何とか、比人には、もうちょっと、‘後の始末’という所に関心をもってもらえればなあ…とも思う事もありますが、そうしたレベルの環境が整っていない分、難しいのかも知れません。
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Re:日本って… (権兵衛)
2010-01-17 01:11:58
オンゴイパパさん、お久しぶりです。

…いや~~~、おっしゃられている事が、妙に分かってしまい、先程、PC前で爆笑しておりました...

便座については、どうやら、比人たちには、使い方が良く分かっていないようで、便座は無い場合が多いが、あった場合、‘的’が小さくなる分、濡れる確率が高いようですね。(苦笑)

或いは、便座を立てようにも、最中に‘バタン’と倒れる不安定なヤツにも出くわした事もあります。。。
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