『聖なる医者 聖リカルド・パンプーリ』企画:デルコル神父、文:江藤きみえ、13
◆、モリモンド村のお医者さん(4)
あるときのことでしたが、小学校時代の学友が同じ村に働いていたので、パンプーリ先生は、いろんなことをこの人に頼んでいました。その例をあげますと、ある日、その友だちに自分の財布を渡していいました、「あのね、○○さんを診察しましたらね、八名も子どもがいて、とても貧しい家族でした。パンも通い帳で買い、借金が重なって、とても困っていたのですよ、わたしは、通い帳をそっと取ってきましたからね・・・ここにあります、この財布でパン屋へのつけを全部払ってきてくれませんか?・・・でもお願いですから、わたしのことを誰にも口にしないでくださいよ」と。
また、ある日、こんなこともありました。叔父が、ひとりの下男がぶどう酒を飲みすぎて、よっぱらったからといって、この下男を首にしようと決めたのです。このあわれな下男は、かれパンプーリ先生と同じ年齢でした。パンプーリは、このことを知ると、叔父の所にとんでいって、「叔父さんは、たった一回のことで、そんなきびしい罰を決めるのですか!」と熱心に頼んだので、とうとう叔父は、パンプーリの言葉を聞きいれてやって、この罰をとり消したものでした。
◆、モリモンド村のお医者さん(4)
あるときのことでしたが、小学校時代の学友が同じ村に働いていたので、パンプーリ先生は、いろんなことをこの人に頼んでいました。その例をあげますと、ある日、その友だちに自分の財布を渡していいました、「あのね、○○さんを診察しましたらね、八名も子どもがいて、とても貧しい家族でした。パンも通い帳で買い、借金が重なって、とても困っていたのですよ、わたしは、通い帳をそっと取ってきましたからね・・・ここにあります、この財布でパン屋へのつけを全部払ってきてくれませんか?・・・でもお願いですから、わたしのことを誰にも口にしないでくださいよ」と。
また、ある日、こんなこともありました。叔父が、ひとりの下男がぶどう酒を飲みすぎて、よっぱらったからといって、この下男を首にしようと決めたのです。このあわれな下男は、かれパンプーリ先生と同じ年齢でした。パンプーリは、このことを知ると、叔父の所にとんでいって、「叔父さんは、たった一回のことで、そんなきびしい罰を決めるのですか!」と熱心に頼んだので、とうとう叔父は、パンプーリの言葉を聞きいれてやって、この罰をとり消したものでした。