ホームページを見たりして、その後の動きがないか、なんて確認していました。
でも、ホームページには何の変化もなくて。
新しい丸井のお店も、閉店したセゾンプラザのそのあとも、何にも書いてなくて。
…未練がましい、っていわれるんでしょうか。
これはお気に入りのマトリョーシカとお別れすることになったあとのこと。
恵比寿に出かけることがあって、
わたしたちは恵比寿の駅ビルにもマトリョーシカがあることを思い出しました。
休日の駅ビル。混んではいるけれど、思ったほど待たなくて済みそうなレストランフロア。
前にも、ここには来た事があったっけ…。
あの時は、相手の人が仕事があって、一緒に来て、
それで、少し待っていたら仕事が終わって。
だから、このフロアにきて食事をしたんだっけ。
でも、どこのお店だったのか、忘れてしまいました…。
きっとここだろうな? というお店はあったんですけど。
過去って、やっぱり過去ですね。
人間ってすごい。忘却という力を与えられたから。
いろんなことができるんですね。
何を食べていたのかも、忘れてしまいました。
さてさて、前置きが長くなりました。
マトリョーシカに入って、席に案内されている時に、見つけたんです。
それは厨房の中。
背が高くて、白髪の、メガネをかけた人。
セゾンプラザにいた人!
やっぱりいてくれた。
この人がいるなら…と、メニュー選びも期待が高まります。
そうして料理が運ばれてきて…。
ボルシチを一口。
「おいしい」
暖かさが違うんです。
暖かさ、というのは、提供された時の温度、ということもあります。
けど、温度も含めた味だと思う。
味の深み。これが違います。
同じ素材、同じ作り方、同じ店。
なのに、ここまで違うなんて…。
良かった、いてくれて。
経験なのかな?
多分作ろうとしても、作れない深み。
ありがとうって、そう思います。
在り難い。
今まで当たり前にお店に行って味わっていた味。
それがなくなって、本当にそう思います。
セットで頼みましたので、その後に出てきたストロガノフも、
おコメの食感からおいしかったです。
ただ、残念なのは、メニューがやっぱり削られていること。
ワインも数が減り、ビトーチキはありません。
やっぱり、売上のことととか、いろいろあるんでしょうね。
少しだけ不安を残しながら、恵比寿のお店にいったこと、
そこにシェフがいたこと。
ふたつの幸運に感謝しながら、お店を出ました。
もし、読んでいただいた方のなかで、
わたしと同じように、セゾンプラザの味が恋しくなった方は、
恵比寿のお店もいいですよ~。
…調子にのってふたりでワインを頼んだので、
お昼から酔っ払って帰りました(笑