照り付けるのが今年は遅めで、たすかるわい・・・。日が落ちれば涼しくなって～。
最近のお散歩では私の漕ぐ自転車と競争できるほどにリラックスして、彼は散歩を楽しめるようになりました。１００mほどダッシュ（私の漕ぐ自転車で精一杯の速度ですが・・・）してくれます。１００mほど走ると、今年で十一年目の彼女がへたばってくるのを彼は横目で見て、彼女を気遣い小走りに切り替えます。ほんと心の優しい紳士だよ、彼は。
俺のすぐ横で遠吠えいたしました。こんな素晴らしい体験ができるなんて・・。なかなか出来る事ではありません。まさに奇跡です。彼のハウリングは重厚な音です。
本日は普通に仕事であったにもかかわらず、偶然にて犬の番組を２つも見た。一つは”こたえてちょうだい”アニマル事件簿 しつけ編。”こたちょ”は仕事に入る前の時間に放送しているので、ほぼ毎日見ている。こたちょ劇団？の人達がみんな面白くて好きです。もう一つはちょうど仕事の休憩時間にテレビをつけたら盲導犬のドキュメントがやってました。目の不自由な女性に、訓練された盲導犬がいかに主人を訓練士からその女性にバトンタッチするか、盲導犬と女性の苦悩の日々を描いてまして、なかなか見ごたえがありました。この二つの番組に共通するのは、人間社会に生きる犬の社会性についてです。当たり前ですが犬の数だけそれぞれに違う社会があります。細かく分ければですが・・・・。
大きく分けて共通するのは、人間と暮らす犬は、人間社会の常識に合わせていかねばなりません。
・飼うにあたり保健所に登録し、愛犬手帳をもらう。（強制なのかそうでないのか、詳しく知りませんが近 いうちに我が地域では、厳しく規制されると獣医さんは言ってました。）
・定められたワクチンを接種する。狂犬病や12種混合ワクチンなど・・。（これも近いうちに厳しく規制さ れるらしいです）
・人や他の動物、物に危害を加えない。
などなど・・・。
今夜の散歩は社会性を考えながら行きました。勿論散歩中に考える事は”人や他の動物、物に危害を加えない”だ。普通の飼い犬なら気にならない事が、狼犬である彼らには要注意しなければならないことを、今まで深く考えずにやっていた。
彼ら（特に彼）に近い種族の狼はその社会性の中に、自分の興味をもった動物に対し、あるいは気に喰わない者へ、力の上下関係を教え込み、どちらが力が上か、挑んでくるものに対し容赦なくこれに答え制圧する。この本能は忠実に彼らの中に根付いている。遠い昔、先住民によって銃で追いやられ、娯楽のために殺された自分達の種族が人間を警戒し、恐れる血が今も根付いているように・・・。
しかし彼は不運にも人間社会に連れてこられた狼（犬）。人間である俺を主人とし、生きていくには人間社会の社会性に従って貰う他ないのだ。
普段の散歩コースには勿論道沿いに繋がれた飼い犬を何頭も見かける。いつもは俺の後方を走っている彼も
飼い犬の匂いが近づくにつれ、ぐんぐんスピードを増し、吠える飼い犬目指し力の上下関係を教え込もうと突っ走る。しかし当然のごとくこれを止めねばならない。左手で持つリードを短く持ち替え、彼の行くてを自転車で阻む。阻んでまた走り始めても、彼は何度も振り返り気にしている様子だ。制圧したい気持ちが彼から強く伝わってくる。
ただ今まで”力の上下関係を示したいのだろう”的な事を言ってしまっているが、彼の本当の目的は標的に駆け寄る姿だけではわからない。ただ他の動物に対し、危害を加えさせない事をひたすら教えるだけだ。
普通の飼い犬同士であれば、駆け寄った時の反応も見れることだろうが、彼の場合は恐くて出来ないし、断固として阻止しなければならない。何度も繰り返すが、駆け寄る目的が分からないからだ。