果てのある路

ささやかな想いをエッセイで…

鎌倉殿の13人

2023-01-03 18:16:53 | つぶやき
2022年NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、1年間本当に楽しませてもらった。
感謝している。

私が高校3年生の時に、熱心に視聴した『草燃える』の時代と丸々かぶっているのだが、
さすが三谷幸喜脚本だけあって、大変分かりやすく軽快で、
なおかつ内容が濃厚で、新鮮に感じられた。

大勢の登場人物、ほとんど全員に感情移入できた。
それはエンタメ上、悪役に描かざるを得なかった人々も含めてである。

800年以上も昔の鎌倉時代初期を、見事に再現してくれたスタッフたちにも拍手したい。

今から42年前のことだが、私が短大入学直後に
「日本史上、最も好きな人物は誰か」
という課題レポートが出され、私は「北条泰時」と書いた。

政子・義時・時房・泰時の4人が人間的にしっかりしていたからこそ、
そして大江広元という頭脳的参謀あってこそ、
鎌倉幕府が整えられ、後世バトンを受け継いだ時頼が善政を施せたというもの。

権力争いの視点で見れば、北条氏は汚い手段を用いたことがあったかも知れないが、
それは全て治世のためであった。

ドラマでも義時が「辞めたい」と言ったり、
政子が絶望して自害しようとするシーンが描かれたが、
重圧の強さに途中で投げ出したくなることもあっただろうと推測する。

よくぞ逃げずに偉業をやり遂げてくれた、と敬意が湧く。




正月休みに総集編を一緒に観た娘が、高校時代の日本史教科書を引っ張り出して、
「凄い!鎌倉殿という単語も、13人の合議制もちゃんと載ってる」
と感嘆していた。

歴史をリスペクトする三谷幸喜脚本に、改めて惜しまぬ拍手を贈りたい。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 三苫選手の1mm | トップ | 高田郁「あきない世傳 金と銀」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。