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果てのある路

ささやかな想いをエッセイで…

戦後80年

2025-08-23 11:13:28 | つぶやき
NHKが様々な特集を組んだけれど、私が好きなのは、
「シミュレーション昭和16年夏の敗戦 ドラマ×ドキュメント」と
「ETV特集 昭和天皇 終戦への道〜外相手帳が語る国際情報戦~」
の2作。

特に後作は1時間半の長いドキュメンタリーだが、
約50年間(私が太平洋戦争に興味を持ったのは14歳だったので)
ずっと知りたかった"終戦が遅れた理由"が氷解して、良かった。

「昭和16年夏の敗戦」原作を読んだのは10年前だが、
東条英機元首相への印象が、劇的に変わったのを覚えている。
ドラマはかなり創作が加えられていて、首を傾げた箇所もあるが、
現代の若者たちにも84年前の空気が伝わって、分かりやすかったかも知れない。
白熱した議論のシーンが興味深く、繰り返し鑑賞している。
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NHK「新プロジェクトX~『はだしのゲン』翻訳」

2025-08-02 10:53:47 | つぶやき
これは、今、世界中の人々に鑑賞してもらいたい番組だった。

半世紀前、難課題に無償で取り組んだプロジェクトゲンの人たちや、
関わったアメリカ人たち、
4巻で座礁した翻訳を引き継いで10巻完結させた女性翻訳家。
その他、番組に登場する様々な国の人々の、その存在が嬉しく、
私自身も励まされた。

作者・中沢啓治の魂と、イデオロギーを超越した真心が、
国境や民俗の壁を越えて伝播していく。
「人類にとって、最高の宝は平和です」
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家庭料理の哲学

2025-07-09 10:51:27 | つぶやき
昨夜のクローズアップ現代『土井善晴・自由を感じる家庭料理の提案』を観た。

   高級レストランや料亭の料理ではなく、毎日の家庭料理――

それぞれの家庭で、それぞれのやり方があるだろうけれど、
私の家庭料理のモットーは、数年前に書いたとおり
「食べ物が人を救う。栄養と滋味を活かす美味しいものを作ろう」だ。

栄養を第一に、コスパとタイパをその次に計画し、
盛り付けなどの見た目は、その時々最大限に工夫するが、最優先にはしない。
(お祝いなどの演出は、また別の楽しみだ)

ファストフードやスーパーの総菜は、本当に楽で助かるけれど、
料理のスキルを失いたくはないし、
献立を考える時間も含めた手間暇は、
人間にとって大切なものだと、私は思う。

経済哲学者・斎藤幸平氏の警鐘、
「現代の経済が、人間の根源的な幸福を壊す方向にある」
というのに同感だ。

家庭料理を作る時間や、味わう喜びが、
これ以上奪われない社会を願う。
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gooブログへの感謝

2025-04-21 12:48:29 | つぶやき
今年のお正月に、gooブログがサイバー攻撃を受け、
アクセス不能になった時、このまま無くなってしまうのではないかと、
毎日気を揉んだ。

幸い10日あまりで復旧したので、心底安堵した。
私にとってこのブログは代えがたい宝物なのだ、と痛いほど思い知ったものだ。

 それが、今年の11月18日をもって、本当に終了してしまうという。

それを知った時もまた、大変なショックだった。
なんという寂しさ。
諸行無常の理で、ブログも終焉を覚悟しなければならないのかと。

けれども「ブログ引越し」というものができるらしく、
今回はその準備期間を、半年以上も与えられたことに感謝する。

gooブログは、テンプレートも好みのものが多く、
記事編集もしやすく、大変使いやすくて好きだった。

ただ徒然を記すものではあるが、
次のブログも、良い感じに使えることを祈っている。
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AIがもたらす闇

2025-03-19 09:43:04 | つぶやき
ディープフェイクをめぐるドラマ・ドキュメンタリー、
NHKスペシャル『創られた真実』を、戦慄しながら見た。

私たち人間の存在は、身内など身近な人々からの、
長きに渡る信頼の積み重ねで成り立っている。
それを瞬時に、いとも簡単にディープフェイクは破壊する。

 もたらすものは、社会の崩壊だ。

人類が生成AIを面白がっている段階は、もう過ぎた。
これから先は、解析システムとのいたちごっこになるのだから恐ろしい。

フェイクはきちんと「フェイクである」と明示させること。
それを徹底させるしか術はあるまい。

ネット上にもフェイク動画やフェイク画像が溢れていて、
SNSを通じて拡散されている。
利用者のリテラシーを上げる啓蒙にも、油断しないでほしいものだ。
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強権を得る者へ

2025-03-04 16:23:39 | つぶやき
本日午前のYahooニュース『ワレサ氏、トランプ大統領を非難 書簡で「恐怖と嫌悪感」』
コメント欄も参考になるので、貼っておく。

>【ベルリン共同】
>1980年代、共産主義下のポーランドで民主化運動を率い、
>ノーベル平和賞を受賞したワレサ元大統領(81)が、
>トランプ米大統領への書簡を公開した。
   (中略)
>「自由世界の価値を守るために血を流した英雄である、
> ウクライナ兵にこそ感謝すべきだ」と強調。
>「会談中の大統領執務室の雰囲気は秘密警察の尋問や法廷を思い起こさせ、
> 恐怖を感じた」と記した。
>トランプ氏に対し、ソ連崩壊後、ウクライナが国内に残った核兵器を放棄する見返りに、
>米英とロシアがウクライナの安全保障を約束した1994年の「ブダペスト覚書」を
>履行するよう求めた。
>「この保証は無条件であり、支援を経済的な取引として扱うとは一言も書かれていない」
>と指摘した。

先日の、衝撃的な米ウ大統領会談について、やっとまともな意見が聞けた気がする。
大統領副大統領2人がかりで、ウクライナ(大統領・兵士たち・国民)を辱め、
しかも「無礼」と切り捨てたトランプ政権の卑劣さに、
腸が煮えくり返っていたが、溜飲が下がった。

しかも日本のネット掲示板では、トランプ擁護・ゼレンスキー非難に溢れ
TVでは「いかにウクライナ大統領が無礼だったか」の解説を、
得意げに繰り広げる始末。
(ニュースでは、EUや米国民たちのトランプ批判を取り上げていたが)

  ウクライナの被害は、明日の台湾有事であり、日本の姿でもあるのに。
  事の重大さを分かっているのか。
  トランプ政権に追従しても、一理も無く踏みにじられるのだということを。

あのケンカ会談が示したのは、アメリカという超大国の、
強大な権力の傲慢さと、おぞましさだ。

先人たちが営々と切り開いてきた「人権」という叡智。
それを踏みにじり、世界中の人々の心を破壊し、
第三次世界大戦を引き起こすのは、ゼレンスキーではなく、
プーチンでありトランプ政権だ。

    紛れもなく、強権に溺れ、謙虚さを失った独裁者たちだ――
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美智子さまの言の葉

2025-02-07 15:03:09 | つぶやき
NHKドキュメンタリー「歌人・美智子さま『こころの旅路』」を観た。

上皇后様の和歌は、歌人も一目置くほどに一流のもの。
未公表の和歌を人知れず埋もれさせるのは惜しいということで、
一私人としての和歌を集め、歌集として出版する運びとなったそうだ。

 素晴らしい和歌の数々だった。
 映像も美しかった。
 ゆかりの人々のインタビューも、飾り気無いのが好印象だった。

平成10年頃、児童文学に関する講演をされ、その全文を新聞で読んだ時も感嘆したが、
美智子さまの文学的素養と才覚は本物だと思う。

日本は、言霊が響く国。
美智子さまの真心こもった言の葉が、どうぞ大勢の心有る人々に届きますように。
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アメリカ合衆国よ、どこへ行く

2025-01-15 16:10:50 | つぶやき
偽画像や偽動画は、フェイクであることをきちんと伝えなきゃ、ただの噓つきですよ。
表現の自由とは異質のもの。

大国が世界を引っ搔き回すのはやめてほしいなぁ。
ロシアだけでうんざりしてるのに。
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1665年の山里境界裁判

2024-11-16 19:12:07 | つぶやき
NHK『英雄たちの選択』を見た。

愛媛県松野町に、江戸時代初期に作られた精緻な山形(ジオラマ)が現存する。

諍いを起こして苦しむ2つの村が、江戸幕府に裁定願うために、
力を合わせて3ケ月かけて、コツコツ測量して正確に作り上げた模型だ。

測量技術の確かさと、木彫り表現の見事さにまず度肝を抜かれる。

 そしてそこに込められた、農民たちの真剣さ。

幕府の裁定も、これ以上なく最高なものだった。
片方の村に総取りさせるのではなく、双方の農民たちが減らずに永住できるよう、
双方が納得するよう、公平に新たな境界線を幕府の責任で作ること。

 360年前に生きた人々の方が、
 現代人よりも頭も心も優れているのだろうと思った――

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高市総理誕生を待っていたのに

2024-09-27 16:22:14 | つぶやき
すごく口惜しく残念だ。

3年前、前回の総裁選立候補演説を、ネット動画で視聴して以来ずっと、
私は高市早苗さんに首相になってもらいたいと、思ってきた。

  あれほど熱意を持って、真に日本全体を考え、
  政策研究に勤しむ人はいないだろう。

今回は、国民からの支持も強く、
党員票総数も石破茂さんを上回っていたのに、
最後の決戦投票で(つまりは永田町力学で)逆転されてしまった。

繰り返すが、本当に残念だ。

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「ハイキュー!!」素晴らしい

2024-08-26 11:12:51 | つぶやき
ハイキューという作品の存在は、知っていた。
10年前、息子に「お母さん、絶対ハマると思うよ」と薦められたが、
「いや、私にはマンガ読んでる時間はもう無い」と、
自戒して手を出さなかった作品だ。

それが、パリ五輪前に放送されたNHKドキュメンタリー番組で、
男子バレーボール日本代表と「ハイキュー!!」をテーマにしたものを見て、
何が何でも知りたくなった。

コミックスは(毎回言うけれど)老眼のため辛いので、
アニメを鑑賞した。
1期から4期まで、100時間以上かかるだろうか。

結果――

素晴らしい群像劇に、ただただ感嘆した。
今も3周目を観てるが、異なる登場人物の目線で何度も新発見があって感動する。
とことんリアルに丁寧に、貴重な青春の日々を描いているからだろう。
全85話、毎回もらさず胸打たれて、熱い涙がこみ上げてくる。
ハラスメント的な不愉快なシーンが一切無く、
ネガティブ要因にも、それを上回る明るさや健やかさで対峙する。
原作者も、内容をダイナミックに再現してみせたアニメ製作陣も、
本当に素晴らしい。

 1番印象に残るのは、東京体育館に響く和太鼓の音色。

東北の人々の温かな県民性が、滲み出る作品だと思う。
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新型コロナ初罹患

2024-07-29 10:40:38 | つぶやき
19日(金)夕方、夫が「喉がイガイガする」と言う。
20日(土)午後、夫がキットで陽性。
     直ちに1階と2階で隔離生活。
21日(日)しかし夕方、私の喉がイガイガし、夜激しい喉痛で目が覚める。
22日(月)朝、咳と痰と高熱が始まり、38.6℃が12時間続く。
     夕方、病院で陽性。鎮痛剤など薬を飲み始める。
     隔離生活解消。
23日(火)朝から平熱に下がったが、咽痛・頭痛・咳・痰に苦しむ。
25日(木)まで、同症状が一進一退で続く。
26日(金)5日目、喉の痛みが悪化する。
27日(土)6日目、朝は咽が痛かったが、昼頃から痛みが消えてゆく。
28日(日)7日目、喉痛なし。軽い咳と痰のみが残る。



とうとう、地方の田舎に住む私の所にも、新型コロナがやってきました。
夫(ワクチン7回接種済み)がどこからか拾ってきたのですが、
本人は喉の違和感程度で平熱のまま、ほぼ無症状。

うつされた私(ワクチン3回接種済み)は、かなり苦しみました。
20日の午前中に自動車同乗して実家の畑仕事に行ったので、車の中でうつった模様。
夫の2日後に発症し、高熱は12時間で引き、喉の痛みと頭痛・咳・痰、
夜は腰痛にも苦しみましたが、解熱鎮痛剤で治まりました。
緊張が走ったのは5日目。
喉の痛みが激化し「これは肺炎などへの重症化パターンか?」と心配しましたが、
どうやら何とか6日目7日目、軽快へと向かってくれたようで、安堵。



私が最も効果を感じたものは、
 ①解熱鎮痛剤(市販薬・リングルアイビー)
 ②塩水うがいと、喉ぬーるスプレー
 ③ビタミンC
 ④痰を切る薬(カルボシステイン錠)

解熱鎮痛剤は、医師が「カコナールを処方する」と言うのを断わって、
日頃から愛用し信頼しているリングルアイビー1本に、絞りました。
それを1日使用量を厳守し、時間を見極めて飲みました。

海の濃度と同じ程度の塩水(水200cc塩小さじ1強)を作って、
1日に何度もうがいしました。
5日目から始めたのですが、よく効いたと思います。
喉ぬーるスプレーも、よく痛みが治まりました。

ビタミンCは、緑黄色野菜などを意識してよく摂取しました。
飲み物にポッカレモンを注いで飲んだりもしました。
食事は初日のみ栄養補給ゼリーでしたが、以降は普段どおり。
タンパク質もたっぷり摂りました。

処方薬で痰を切る薬にも、助けられたと思います。
新型コロナの痰は粘度高くなかなか切れず、排出しにくいので。

あとは手洗いと換気。
とにかく新型コロナウイルスは、界面活性剤による洗浄で流れていくことを、
呪文のように頭で繰り返し、食器洗浄と洗濯に勤しみました。
そしてアルコールで除菌されるので、
赤ゾーン黄ゾーンを意識した拭き取りと換気で、
平常生活を送りました。

6日目の夜、パリ五輪バスケ男子を応援しながら、
喉が痛くないことに気付いた時は、本当に嬉しかったですが、
もう2度と罹りたくないと思ったものです。

猛威を奮っている昨今、
皆様もどうぞお気を付けて、ご自愛くださいますように。
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純国産OS【TRON】は地球を救う

2024-07-15 15:30:38 | つぶやき
タイトルの大袈裟さが、ひんしゅくを買うかも知れませんが、
昨日この動画youtube「Windowsに勝利!天才日本人が作った純国産OS【TRON】」を見て、非常に感動したので。

  その感動を言葉に表すと、このタイトルになってしまうのです。

もし利益最優先のアメリカ企業ではなく、
人類全体の幸福を考える日本企業が、
日本国内だけでもIT業界の主導権を握っていたなら、
2024年の世界の現状は、大きく変わっていたと思うので。

私は、坂村健教授のお名前も、「トロン」というOSも、
1980年代に日本のPC教育に採用されるはずだったにも関わらず
日米政治事情で潰されたという事実も、
恥ずかしながら、全く存じ上げませんでした。

日々、マイクロソフトのあこぎさを腹立たしく思っている皆さん、
ぜひ、上記動画をご覧になってください。(なおさら口惜しくなるかも知れませんが)
コメント欄も当時を知る理系の皆さんがいたりして、参考になりますよ。
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美容院脳卒中症候群

2024-06-18 12:10:15 | つぶやき
行きつけの美容院で白髪染めし、洗髪したのが木曜日の午前10時。
その後カットブローを仕上げられ、自動車を運転して、
帰宅前に食品スーパーへ向かったのが午前11時。
まだその時は、
「少し頭がフワフワするなぁ」
という程度だった。

それが買い物中に、明らかなめまいと頭痛に変わり、
生あくびが頻出するようになった。

急いで帰宅し、買ったものを収納後は、
すぐに畳に横になり、安静にしていれば不調も治まるだろうと思っていた。

そのまま夕方までウトウト眠り、目覚めたが、頭痛と生あくびは悪化。
帰宅した夫に話すと、
「呂律は回ってるし、身体も異常なく動くし、脳卒中ではないと思うよ」
と言われる。

しかし、洗濯物を取り込んだら、突然の吐き気。
トイレに入ると同時に、大量の嘔吐。

これは寝るしかない、と本格的に寝室で朝まで眠る。

しかし翌日も、鈍い頭痛と生あくびが続く。
ぐっすり眠ったので、起きていなきゃと座椅子に座っているが、
いつの間にかウトウトと眠り込んでしまう。

脳外科の診察を受けるには、混雑して時間がかかるのを知っているので、
どうしようかと迷い続ける。

翌々日は、実家で夫と畑仕事。
しかし作業はあまりできず、やっぱり座椅子でウトウト。

その夜、妹から
「MRI診断を受けなきゃダメ」
と電話で諭される。

食事は金曜朝からお粥、夜には消化の良い野菜と魚。
土曜夜から、ようやく普通食を食べられ、体調も戻りつつあったが、
日曜朝、MRIの予約を取ろうと脳外科へ電話する。

昔、片頭痛でお世話になった脳外科のある救急病院なのだが、
「偶然、今日の救急担当が脳外科医なので、受診してください。
 受診後にMRIをどうするか決まります。
 料金は普段より高額になりますが」
ということで、自分で自動車を運転して行く。

看護師による簡易問診後に、すぐにMRI。
首から頭全体を、丹念に撮影。
その後すぐに脳外科医が診察し、説明を受ける。
「大丈夫。脳梗塞や脳出血その他、現在も過去も心配ありませんよ。
 何も異常のない脳です。薬を出すなら痛み止めくらい」

首には太い血管が2本あって、そのうちの1本が、私は元々細いらしい。
太い方の血管が美容院洗髪時に圧迫され、脳への血流に影響したのだろうという由。

病院滞在中、何台も救急車が到着して忙しそうだったが、
会計もすぐ済み、いつもは4時間くらいかかるところが、
MRI込みで1時間で済んだ。
高額な料金もむしろ安いくらいに感じ、ありがたかった。

帰りしな年配の看護師から、
「木曜・金曜にすぐ来なきゃダメ、こんな4日も経ってから」
と叱られたが、救急車を呼ぶのは大事(おおごと)なので躊躇してしまいますよ。
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映画『生きる』

2024-01-10 13:48:24 | つぶやき
一昨日、NHK総合で放送された、黒澤明監督の名作。

1952年の映画なのに、胸を衝かれて余韻がすごい。



  ※※※(以下、ネタバレを含みます)※※※

主人公は、30年無欠勤の市役所市民課長。
早くに妻に先立たれ、男手一つで息子を育てた。
しかし同居する息子夫婦は冷たい。
胃がんを察した父親のショックにも寄り添わず、話も聞かない。
主人公は、絶望のあまり自殺を考えるが死に切れず、
初めての酒場で知り合った作家に教えられて放蕩を経験するが、満足できない。

心満たされるヒントを与えてくれたのが、明るく健康な若い女性(元部下)。
公務員を辞めて、今はおもちゃ工場で働いている。
「他愛ないおもちゃでも、どこかの子どもが喜んでくれると思うとやり甲斐が有る。
 課長も何かを作ってみたら?」

この時、自分ができる最大限の何かを、主人公は思い出す。
たらい回しで実現されない、住民たちの切実な要望を、
コツコツ粘り強く、少しずつでも実現させてゆくことだ。

そして5か月後。
寿命が尽きるのを感じた冬の夜に、
主人公は、要望叶えて完成させた児童公園のブランコに乗って、
雪の中「ゴンドラの唄」を歌う。
家を出る前に、自分の全財産と死後の手続きをまとめたものを、
息子に分かるように置いて。



”官僚主義”への痛烈な批判と共に、
主人公の最後の5か月への敬虔な感動が、観客の胸に広がってゆくラスト。

偽って病名を告知しない医師に腹が立つが、当時はそれが当然だったのか。
病人本人が自ら察しなきゃ余命も分からないなんて、惨いと思う。

70年前には確かに在った、日本人の”惻隠の情”。
俳優たちの微妙な表情の数々や、演出の間合いにも、それを感じた。
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