愛知県美術館で『長沢芦雪展』を観てきた。
(18世紀京都画壇を愛好する長女が、付きっきりで寄り添い、
尋ねれば小声で解説してくれて、楽しかった。)
芦雪は生涯も短かったため、てっきり寡作だと思っていたが、
実は多作で、遊び心に満ち、けっこう豪放な人物だと知って驚いた。
私が芦雪を知ったのは、10年前だ。
プライスコレクション展にて、
蕪村・応挙・若冲・蕭白らはもちろん、
琳派諸氏の煌びやかで鮮やかなデザインにも魅了された中、
最も心を射貫かれたのが、芦雪の「虎」だった。
本物と見紛うほどの、見事な毛皮の筆致。
溢れる躍動美と、生命に宿る愛嬌。
画家の素直な人間性が伝わってくる、一幅の彩色画だった。
今回の目玉は、紀州串本・無量寺の襖絵。
奥の仏間から両脇へ躍り出て、対峙する竜虎。
墨絵ながら、流石の迫力だ。
この「虎」が、池の鯉から視た猫の姿をモチーフにしているという。
芦雪の描く子どもと子犬は、非常に愛らしく魅力に富む。
その一方で、猫と亀はおそらく嫌いだったのだろう、
筆致や観察が粗雑な印象を受ける。
でも、無量寺の「虎」こそ、猫本来の姿を的確に捉えているのではないか。
毎晩、私の枕元にやってくるまりニャン(最近ますます貫禄が増した)を下から見上げた姿は、まさしく無量寺の「虎」だから。
(18世紀京都画壇を愛好する長女が、付きっきりで寄り添い、
尋ねれば小声で解説してくれて、楽しかった。)
芦雪は生涯も短かったため、てっきり寡作だと思っていたが、
実は多作で、遊び心に満ち、けっこう豪放な人物だと知って驚いた。
私が芦雪を知ったのは、10年前だ。
プライスコレクション展にて、
蕪村・応挙・若冲・蕭白らはもちろん、
琳派諸氏の煌びやかで鮮やかなデザインにも魅了された中、
最も心を射貫かれたのが、芦雪の「虎」だった。
本物と見紛うほどの、見事な毛皮の筆致。
溢れる躍動美と、生命に宿る愛嬌。
画家の素直な人間性が伝わってくる、一幅の彩色画だった。
今回の目玉は、紀州串本・無量寺の襖絵。
奥の仏間から両脇へ躍り出て、対峙する竜虎。
墨絵ながら、流石の迫力だ。
この「虎」が、池の鯉から視た猫の姿をモチーフにしているという。
芦雪の描く子どもと子犬は、非常に愛らしく魅力に富む。
その一方で、猫と亀はおそらく嫌いだったのだろう、
筆致や観察が粗雑な印象を受ける。
でも、無量寺の「虎」こそ、猫本来の姿を的確に捉えているのではないか。
毎晩、私の枕元にやってくるまりニャン(最近ますます貫禄が増した)を下から見上げた姿は、まさしく無量寺の「虎」だから。