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21世紀新訳・仏教経典(抄)

西川隆範編訳・桝田英伸監修

観音経(妙法蓮華経 第二十五) ~あまねく世界を見渡す〈観世音〉という名の偉大なる求道者2〈七難・後〉

2012-11-11 19:54:47 | 経典
また ある人が “刀を持った者”や “棒を持った者”に 危害を加えられそうになった時に この〈観世音菩薩〉の名を称えるならば、 かれらの “刀や棒” は少しづつ壊れてゆき ついにはこれらの危害から開放されるのです。 もしも 〈六道世界の千倍の、その千倍の、その千倍の世界(三千大千国土)〉のすべてにている〈夜叉や羅刹ども〉がやって来て ある人を苦しめようとしても、 その人が 〈観世音菩薩〉の名を . . . 本文を読む

観音経(妙法蓮華経 第二十五) ~あまねく世界を見渡す〈観世音〉という名の偉大なる求道者1〈七難・前〉

2012-11-04 20:15:43 | 経典
その時 〈アクシャ・マティ“尽きることのない意欲”という名の求道者(無尽意菩薩)〉は みずからの座より立ち上がって礼儀正しく右の肩をあらわにし 仏陀に合掌をして、このように尋ねられました。 「世尊よ。 〈アヴァローキテーシュヴァラ“世間の音を観察する者”という名の求道者(観世音菩薩)〉様は どのような因縁でもって“観世音”という お名前なのでしょうか?」 仏陀は〈無尽意菩薩〉にこのよう . . . 本文を読む

この世の由来-世記経  ~天界の戦い 「帝釈天と阿修羅王との歌合戦」その3

2012-10-28 20:03:24 | 経典
〈阿修羅王〉は、〈帝釈天〉に次の歌をうながす。 そして、〈忉利天の王・帝釈天〉は歌を紡ぐ。   かの愚か者には正しい知見などないようだ 私が怖れを懐いているというのだから   私は〈“真理を観る”という第一義〉にとどまる 〈忍耐〉と〈沈黙〉とを最上としているのだ   悪の虜(とりこ)になった悪人は 怒りに囚(とら)われてさらなる怒りを生む   “怒りの最中(さなか)でもよく怒り . . . 本文を読む

この世の由来-世記経  ~天界の戦い 「帝釈天と阿修羅王との歌合戦」その2

2012-10-21 19:55:46 | 経典
〈阿修羅王〉は〈帝釈天〉に次の番をうながす。 〈帝釈天〉の歌うよう、   私が常に語っている智者とは 愚かな争いには応じない者   罵声悪声には知らぬ存ぜぬ こうして智者は愚者に勝つのだ 〈忉利の神々〉から大歓声が上がる。自らの王を皆で褒め讃える。 うって変わって、〈阿修羅ども〉は水を打ったように静まり返る。 今度は〈帝釈天〉が〈阿修羅王〉に歌をうながす。 〈阿修羅王〉の . . . 本文を読む

この世の由来-世記経  ~天界の戦い 「帝釈天と阿修羅王との歌合戦」その1

2012-10-14 20:45:47 | 経典
仏陀は比丘たちに語りかける。 「昔、〈忉利の神々たち〉は〈阿修羅の一族〉と闘っていたのだ。  この時、〈シャクラ帝釈天〉は捕えられた〈ヴィマラチッタ阿修羅王〉にこう語った。 『あなた方は どうして鎧に身を固め、武器を手に執るのですか? 怒りを抱え、相手を傷つけようと戦って、何になるのですか? どうですか、 今から議論でもって “道の正義をどちらが知っているのか” 勝負しませんか . . . 本文を読む