21世紀新訳・仏教経典(抄)

西川隆範編訳・桝田英伸監修

観音経 ~あまねく世界を見渡す〈観世音〉という名の偉大なる求道者25『世尊偈』その11

2013-04-21 19:18:03 | 経典
「無尽意の歌2」

〔五音〕
〈語られぬ妙なる音〉よ 〈深く厳かな真理の音(梵音)〉よ
〈うねり迫る海潮(うしお)の音〉よ
〈世界中のあらゆる音を超えて完成された(勝彼世間音)「世を観ずる音」〉よ
この偉大さゆえに
常にかの尊(みこと)を念じるべきなのです

〔依怙(拠り所)〕
皆さん、“浄らかなる聖者”・〈観世音菩薩〉を念じ続けるべきです
疑うべきではありません
私たちの“苦しみや悩み、死や厄災(わざわい)”に際して
〈観世音菩薩〉こそが常に〈拠り所〉となり、あたかも“父母”のように私たちを守って下さるのです

〔慈眼・福聚海〕
〈観世音菩薩〉様は“ありとある功徳”を完成させて身につけておられます
そして“慈しみの眼差し”でもってあらゆる生きものたちを見つめておられるのです
〈観世音菩薩〉様は“功徳そのもの”であり、“〈功徳〉を集めたはかり知れない海”のごときお方なのです
ですから皆さん
〈観世音菩薩〉様を恭しく頂いて礼拝致しましょう


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