【十二難】[自然の災い(内面の災い)]
〔1.火難〕
ある人が
他人から悪意を向けられて“炎の燃え盛る大きな穴(=怒りの渦)”へと突き落とされたとして
彼が〈観世音菩薩〉の名を呼び、その“不可思議な大いなる力”を念ずるならば、
“火の穴”はたちまちに“水の池”へと変わるでしょう
(このように“世間の苦しみの声”に常に耳を傾け、“救いの手”を差し伸べるゆえに、この菩薩を「観世音“世間の音を観察する者 . . . 本文を読む
「世尊の歌」
では
あなたは“「観世音」と呼ばれる菩薩の行い”がいかなるものかをお聞きになるがよいでしょう
“それぞれの場所に応じてなされるすばらしい救い”と、
その基(もとい)となる“海のごとく深く広いその誓い”を―
「観世音」は思いもよらないほどの長いときをかけて千億もの仏たちに仕えて学び、
自らの〈誓願〉を“清らかで大いなるもの”に成し遂げたのです
今から私は、あなたにその要(かなめ)を . . . 本文を読む
この言葉を聞いて
〈無尽意菩薩〉はあらためて“歌”でもって仏陀に問いかけます。
〈“覚りの宝”によって妙なる姿を備えておられる世尊〉よ
私は今一度、あなた様にお尋ねしたいのです
“仏の子”たる〈観世音菩薩〉様は
どのような因縁によって「観世音“世間の音を観察する者”」という名でいらっしゃるのですか?
〈“覚りの宝”によって妙なる姿を備えておられる世尊・仏陀〉は
〈無尽意菩薩〉に“歌”でも . . . 本文を読む
仏陀も〈観世音菩薩〉に告げられます。
「〈観世音菩薩〉よ。
この〈無尽意菩薩〉および〈仏道を歩む出家・在家の男女(四衆)〉、
また〈神々・龍族・鬼族・幽霊・阿修羅族・神鳥族・亜人類・蛇族など人外の者たち(天龍八部)〉をも憐れんで
彼らの精一杯の真心であるこの〈宝飾り〉を受け取りたまえ」
そこで〈観世音菩薩〉は
〈仏道を歩む全ての者や人外の天龍八部たち〉に“憐れみの心”を向けてこの〈宝飾り〉を受 . . . 本文を読む
これらの話を聞いて
〈無尽意菩薩〉は仏陀にこのように申し上げます。
「世尊よ。
私は今、
これら様々に偉大な〈観世音菩薩様の功徳〉を聞いて
私の持てる価値あるものを〈観世音菩薩様〉に捧げて供養することが当然だと思いました」
言うや否や
〈無尽意菩薩〉は
〈100両、1000両の金にも値するほどの値打ちのある数々の宝の珠でできた首飾りと身体飾り〉を首からはずして
〈観世音菩薩〉に差し出しました。 . . . 本文を読む