僕が担当していたじいさんが今、病床で病と闘っている。
担当になって約1年半、じいさんは直腸のガンを摘出し、一時は回復し、
自宅で生活していたが、どうやら他の箇所に転移しており、1ヶ月ほど前に
体調を崩し、緊急入院となった。状態は末期との事である。
いつ死んでもおかしくないらしい。
主治医に聞くところによると もう自宅での生活は当然無理との事・・・。
じいさんは、若い頃将棋が好きで有段者だった。今でもその辺のヤツには絶対に
負けないと豪語していた。まぁガンには負けてしましそうだが・・・。
じいさんは、ゴム加工の会社を経営していたが地震で倒産、以来生活を国に面倒を
みてもらっているのだ。身内とも連絡はとれず、孤独だと よく言っていた。
じいさんは、これまたタチが悪いことに競馬、競艇が好きで僕も訪問に行くと、
仕事そっちのけで一緒に予想したものだ。
じいさんは、よく昔の言葉を知っていて僕に教えてくれた。
高齢者の死はこの業界にいれば当たり前のことで、変に馴れてしまったというか、
しょうがないというか、麻痺しているというか・・・。
きっと病気のことも分かっていて別に悲しくはないのだけど、
何か今回は空しい気持ちがどこかにあるような・・・。
明日も少しだけ病院に見舞いに行こうかな
「じいさん、皐月賞の予想でもしませんか?」
担当になって約1年半、じいさんは直腸のガンを摘出し、一時は回復し、
自宅で生活していたが、どうやら他の箇所に転移しており、1ヶ月ほど前に
体調を崩し、緊急入院となった。状態は末期との事である。
いつ死んでもおかしくないらしい。
主治医に聞くところによると もう自宅での生活は当然無理との事・・・。
じいさんは、若い頃将棋が好きで有段者だった。今でもその辺のヤツには絶対に
負けないと豪語していた。まぁガンには負けてしましそうだが・・・。
じいさんは、ゴム加工の会社を経営していたが地震で倒産、以来生活を国に面倒を
みてもらっているのだ。身内とも連絡はとれず、孤独だと よく言っていた。
じいさんは、これまたタチが悪いことに競馬、競艇が好きで僕も訪問に行くと、
仕事そっちのけで一緒に予想したものだ。
じいさんは、よく昔の言葉を知っていて僕に教えてくれた。
高齢者の死はこの業界にいれば当たり前のことで、変に馴れてしまったというか、
しょうがないというか、麻痺しているというか・・・。
きっと病気のことも分かっていて別に悲しくはないのだけど、
何か今回は空しい気持ちがどこかにあるような・・・。
明日も少しだけ病院に見舞いに行こうかな
「じいさん、皐月賞の予想でもしませんか?」