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【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

探検家・冒険家 シリーズ 29-③ 

2013-07-17 14:13:31 | 冒険記譜・挑戦者達

海洋・学術冒険家= 生態学者 ゼブ・ホーガン博士=

~ Stefan Lovgren in Sandouping, China ~

 1993年10月に揚子江で見つかったハシナガチョウザメの成魚

この世界最大の淡水魚は2003年以降まったく目撃例がなく、幼魚に至っては1995年から1匹も確認されていない

絶滅が近いのではないかと科学者は危惧している  

もし世界最大の淡水魚がまだ生きていたら、危起偉(Wei Qiwei)氏が助けに駆け付けるだろう

  「きっとどこかに生息しているはず」と危氏は言う。 全長19メートルの流線型の救助船から濁った揚子江を見渡している危氏は、中国におけるハシナガチョウザメの権威の1人だ。 

 ハシナガチョウザメは、体長7メートル、体重500キロにまで成長すると言われる巨大魚だが、その1匹でさえ見つかる確率はますます低くなっている。 揚子江に生息するハシナガチョウザメの成魚は2003年以降一度も捕獲されていない。 さらに厄介なのは、幼魚が1995年からまったく確認されていないことだ。  

 「幼魚がいないということは、産卵が行われていない可能性がある」と、荊州(けいしゅう)の長江水産研究所で研究室を率いる危氏は話す。 彼を含めた専門家が恐れているのは、たとえ揚子江でハシナガチョウザメの個体が見つかったとしても、繁殖していないのであれば種自体はそのまま絶滅していくこともあり得るということだ。 

産卵場所  

 ハシナガチョウザメは、中国では「白鱘(白いチョウザメ)」や「剣吻鱘(「剣のようなクチバシのチョウザメ)」と呼ばれ、またその長い鼻先がゾウの鼻に似ていることから「象魚」と呼ばれることもある。 肉食で、ほかの魚を中心に少量のカニやザリガニなども捕食する。ハシナガチョウザメの肉は味わいも栄養も豊かであることから珍重され、歴代王朝の皇帝へも献上されていたという。  

 1970年代の揚子江では、毎年数百匹のハシナガチョウザメが漁師によって捕獲されていたが、1980年代に個体数が激減した。 その損失の犯人は、宜昌(ぎしょう)市街から船で20分ほど揚子江をさかのぼった先にそびえ立つ巨大な葛州覇(かっしゅうは)水力発電ダムだ。 

 1983年に完成したこのダムは揚子江を2つに分断し、ハシナガチョウザメの回遊ルートを遮断してしまった。 「ハシナガチョウザメは、揚子江の中下流域(場合によっては沿岸水域まで)にあるエサ場から、上流の産卵場所まで長い距離を移動する。ダムはエサ場と産卵場所を切り離してしまったのだ」と危氏は話した。

 また、「ハシナガチョウザメのメスは7歳か8歳になるまで性的に成熟しないため、その産卵プロセスには特に影響が大きい」と彼は付け加えた。  

 危氏によると、葛州覇ダムの48キロ上流に位置している新しい三峡ダム(世界最大の水力発電ダム)が、ハシナガチョウザメの生息域をさらに狭めているという。そのうえ、揚子江の上流部にはさらに2つのダムの建設が計画下にある。 

 葛州覇ダムは葛州覇(かっしゅうは)水力発電計画の一環としてダムが建設され、ハシナガチョウザメが1年のほとんどを過ごす揚子江下流域やデルタ地帯とその上流にある産卵場所の間に壁が作られてしまった。 生息域と繁殖域が分断された以上、個体数の増加は到底望めない。 

 葛州覇ダムの完成以降は巨大な三峡ダムが揚子江をさらに細かく分断しており、ハシナガチョウザメの生息地は脅かされる一方なのだ。 

 ハシナガチョウザメは絶滅危惧IA類に指定されているが、この巨大魚の運命はもはや飼育下繁殖にかかっているといえよう。 そのようなプログラムはいままでにも試みられているが、多くの課題が持ち上がっている。 

 中でも特に重要なのは繁殖に適した野生の成魚を見つけることだが、これが非常に困難であることは言うまでもない。 

博物館に展示されたハシナガチョウザメの標本(奥) Photograph courtesy Zeb Hogan

 捕獲された最後のハシナガチョウザメ

 漁業生物学者のゼブ・ホーガン氏は、危氏の船に同乗して揚子江をさかのぼった。ホーガン氏は、ナショナル ジオグラフィック協会の巨大魚保護プロジェクトのリーダーである。

 ホーガン氏によると、ハシナガチョウザメの窮状は、その保護が喫緊の課題であることを示しているという。「ここにいるのはおそらく世界最大の淡水魚であり、それがいま絶滅しようとしている」。 

 危氏の指摘によると、2002年12月に体長3.3メートルのハシナガチョウザメが捕獲され、保護されてから29日後に死んでしまった。

 翌年1月には、揚子江上流の宜賓(ぎひん)で3.5メートルのハシナガチョウザメが捕獲された。漁業行政主管部局の担当官からすぐに危氏に連絡が入った。 危氏は担当官にハシナガチョウザメの扱い方を指示し、同氏とそのチームが宜賓に着くまでの8時間ハシナガチョウザメを生き伸びさせた。  

 危氏は、そのハシナガチョウザメに追跡用の発信機を取り付けてから川へ戻した。 信号はその後途絶えたが、この個体がまだ生きていると彼は信じている。

 「ハシナガチョウザメの寿命は50年はある。 まだいるはずだ」と彼は言った。 

水中洞  

 危氏とホーガン氏は、2008年にハシナガチョウザメを探す合同遠征調査に乗り出すことで合意した。 

 揚子江上流はハシナガチョウザメの最後の避難場所の可能性があり、十数匹程度の個体は生存している可能性があると危氏は信じている。 「あの辺りには隠れ場所となる深い淵(ふち)や水中洞が多くある」。 

 危氏はハシナガチョウザメを見つけるまで引退しないと誓っている。  「まだ20年はある。簡単にはあきらめないよ」。 

 

  ハシナガチョウザメは、体長が7メートル、体重450キロという驚異的な大きさの個体も報告されており、世界最大の淡水魚であると考えられている。 銀白色の長い胴体を持ち、口は非常に大きく、カヌーのパドルに似た長くて幅の広い鼻先をしている。 その鼻先には、エサとなる小魚や甲殻類の位置を特定するためのセンサーがある。 

 この流線型の巨大魚は、中国では「白鱘(白いチョウザメ)」や「剣吻鱘(「剣のようなクチバシのチョウザメ)」と呼ばれ、かつては中国の揚子江で普通に見られ捕獲されていた。 また、古くは「鮪」とも呼ばれていたという。 

 魚体が大きくて肉が豊富にとれるために漁業の恰好のターゲットになるとともに、正餐の席で歓迎される食材にもなり、古代中国の皇帝の席でもメニューに加えられていた。

 しかし、1980年に行われたダムの建設は、ハシナガチョウザメやほかの注目に値する動物種の生息地である揚子江を永遠に変えてしまったのだ。

 

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                          森のなかえ

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