茂木町木幡・慈眼寺の千人供養塔
茂木町は茨城県に接する栃木県の町。茨城県筑西市から茂木町を結ぶ真岡鉄道の終点町でもあります。街の中央を流れる逆川流域の寺社を訪ねました。
浄土宗慈眼寺の境内に阿弥陀如来が線刻された大きな供養塔が立っています。阿弥陀は立像で上品下生(じょうぽんげしょう)の印。阿弥陀には上品・中品・下品と上生・中生・下生を組み合わせた九品の印があります。死者を極楽浄土に迎える方法が9つあるという経典(観無量寿経)から生まれた考えで、生前の行いに応じて迎え方が異なるということです。
側の案内には、寛政九年(1797)に慈眼寺二十二世良悟上人が造立したもので、裏面に供養した千人の戒名がきざまれているとあります。しかし昭和20年代に無住となって壊滅状態になった寺を、平成6年に檀徒の人々により阿弥陀堂が建立されたそうです。
慈眼寺墓地に「南無阿弥陀仏」の念仏塔が立っていました。そこには頭に種字・阿弥陀三尊の下に「百万遍」銘が入っていました。大勢に人がそれぞれの願いをこめて唱えた念仏が、合わせて百万遍に達したことを示した供養塔です。
(地図は国土地理院ホームページより)