東京の友達から来阪時のお土産にもらった、帚木蓬生の「聖灰の暗号」を読みました。
帚木蓬生の作品を読むのは「逃亡」「臓器農場」「アフリカの蹄」に続きこれで4作目。
彼はホント幅広いジャンルの作品を書きますね。それにどれも面白い。
本作品は宗教問題を扱った作品で、キリスト教内でのカタリ派への弾圧が描かれています。
同じキリスト教徒でありながら、考え方の違う宗派を「異端」として無理やり改宗させようとし、言うことを聞かないものは虐殺(生きたまま火炙りの刑に処す)し、駆逐しようとする。考え方の違うものを排他的に扱い迫害する。寛容の心を持たない、殺人を容認する宗教なんて、あってはならないと思います。
飽くまでもフィクションなのですが、時の権力者によって歴史が都合の良いように書き換えられるのは世の常であり、権力者に都合の悪い事実は、後世に残らないように全て歴史の闇に葬り去られてしまう。
その都合の悪い宗教弾圧の事実を伝える手記が巧妙に残され、それが現代の歴史学者の手に渡った。
過去の汚点を公の明るみに出したくない巨大な宗教組織(ローマカトリック教会)との戦い・・・。
正直言うと、最後にもう一捻りどんでん返し的な盛り上がりが欲しかったところ。
意外とあっさりと終わってしまったような・・・。
でも、文句なく面白いのは面白かったです。
それにしても、読んだ作品4作中3作に拷問シーンが・・・(>_<)
帚木蓬生って意外とドSなのかも?(^o^)
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