
「うむ…やはり、古書店は楽しいな。時間を忘れられる」

「ゴールデンウィーク真っ只中に古本屋ですか」

「や、やかましい。時間があるってのはいいことだろう」

「まぁ、確かにこういった店を見ているのは楽しいですけどね」

「ただ…さすがに連休とあってか家族連れが多かったなぁ」

「でしょうね。私的には家族連れで行く場所としてはどうか、と思いますが」

「いや、意外とあるんじゃないのか?」
「かくいう俺も、小中学生の頃はよく連れて行けとねだったもんだ」

「なるほど」

「ちなみに今日は万代書店に行ってきたのです」
「CD、DVD、コミック、ゲーム、ビデオから古着、釣具、楽器、トレカ、などなど」
「広い店内に「ないものはない!?」といった品揃えで皆様をお待ちしているリサイクル専門超大型エンターテイメントストアです」

「コピペお疲れさまです」

「わかってくれましたか」
~3時間後~

「いやぁ、満喫した満喫した」

「結構長くいましたね」

「意外と立ち読みとかはしてないんだがな…本当に見て回ってた感じだ」

「…で、何買ったんですか?」

「…本を1冊だけ」

「何のですか?」

「御想像にお任せします」

「…えっちぃのですか?」

「ばっ…何を馬鹿な」
「いいか、これでも俺はえっちぃ本に対して軽いトラウマがあってだな」

「そうなんですか」

「過去記事に書いてるので参照してもらえるといいかと」
「ビデオの件でもそうだが…あまりこの類の件に対していい思い出はないな」

「…まぁ、今じゃネタにできるくらいなんだから成長したってことで」

「開き直ったとも言うがな」
「まぁ、俺も21なんだし。今更そんな類のネタに恥ずかしがることもない」

「はぁ」

「…とは言え、今日アダルトコーナーから出てきた際」
「中学生くらいの親子連れとはちあったのにはさすがに焦ったがな」

「………」

「……はっ!」

「やっぱり行ってたんですね?そういう場所へ」

↑そういう場所。

「毒を食らわば皿まで…という諺を知っているかな?」

「…それで?」

「一度罪を犯したならば、開き直って最後まで悪に徹しようという意味だ」
「ここまで来たのなら、最後までいってしまおうという意味でもつかわれる」

「…つまり?」

「まぁ、折角来たんだから…ということでここはひとつ」

「……」

「……」

「……」

「すんませんでした。無言はやめてください」
~第15回 終~