沖縄や奄美などに自生するパイナップルに似た植物だ。食べられないけど。
今回の沖縄旅行で、辺野古の海岸近くに生えていたのを見かけた。

私達の一行の中の一人がこのアダンは田中一村が描いていた、と言った。
そうだ!思い出した!
一村の画集に載っていた事を思い出した。
彼女同様、私もこの人の絵が好きだった。

ちょっとわかりにくいけど、これが一村の「アダン」↑
実際にはこんな感じ。↓

一村は上野の美術学校を3ヶ月で中退して以来、ずっと赤貧の中、自分の絵にこだわった生き方を通した人。
千葉にも住んだけど、最後にたどり着いた奄美大島で紬の染色工をしながら亜熱帯の風景を見事に描いた。
一村の絵は生命あふれる南の国の木々や鳥、海、花などを、畏敬の念をもって描いている。
ある瞬間を切り取って洋画にぴったりの題材を日本画の構図で描いているところが新鮮だ。

「アダン」は2005年に映画にもなっている。
見てみたい。
最後にとてもキュートな彼の絵。↓奄美大島で獲れる熱帯の魚たち。

沖縄で一村を思い出すなんて、思いもよらなかった。