その独立した時の第1代大統領がシモン・ボリーバル、以後政変数え切れず、現在の大統領は64代目。1人の大統領の在任期間はざっと平均して3年弱、とても短い。賄賂や汚職が横行するなかで大統領の短命が取りざたされる。
政治が成熟する暇もないのだろう。汚職のないきれいな政治を望む国民の声は政府に届かない、と私の知人のボリビア人は嘆いている。
現在のボリビアも実は大統領交代劇がこの6月にあったばかり、今も決して安定した政治情勢にはないのだ。
そんな厳しい中ではあるけれど記念日は記念日、独立記念180周年というので、憲法上の首都スクレでは教会で記念式典が行なわれていてテレビ中継が流されていた。(事実上の首都はラパスだけど式典はたいていスクレで行なわれる。)
サンタクルスでは我家の近くの集会広場で、サンタクルス近隣の各自治体が参加してブラスバンド入り、おびただしい数のボリビア国旗はためくなかで記念式典と行進が延々3時間近く続いた。
見ている私たちは立ちっぱなしで疲れたので12時半ごろ、まだ続いている行進を後にプラサ(街の中心部)へ食事をしにいってしまった。
それにしてもボリビア人は手に手に国旗を持ち国旗をかたどったリボンやブローチを飾り、バスや車に国旗を飾る。心を共有したい欲求の表れ?外国を意識してのナショナリズムの高揚、なんていう意識は毛頭ない。民族的にはインディヘナと呼ばれる10以上の部族、メスティソ(混血)白人、黒人など多くの人種がひとつになってボリビアの国旗を掲げる。
ボリビアは内陸国、しかし、かつてはチリに分捕られた太平洋に面した領土を持っていた国だ。今はチリへボリビアの国旗をアッピールするほど強い国ではない。南米でも貧しい国のひとつだ。
というわけで8月6日は独立以後大変だった国ボリビアの、国ができた記念日。
写真はサンタクルス近隣から駆けつけた自治体の警備隊の行進。
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