愛しのリビヤ

日本からの訪問者がそれほど多くないリビヤに滞在する機会を得た。そこでその経験を記録することにする。

リビヤの治安

2003-11-30 16:43:46 | リビヤ
日本人がこの国を訪れる際に最も関心を寄せるのが治安の問題であろう。イラクを例に挙げるまでもなくこれが最も重要である。ということで、これをとりあげる。
端的に結論を言えば、全く心配する必要はないと断言できる。一人で何やら怪しげなところへも行ったことがあるが、不安に感じたことは一度もない。しかし女性単独の旅行の場合は、他の国と同様に注意することにこしたことはない。
他国ではよくみられる物乞いも表立ってはみたことがない。しかし、物乞いは存在する。それは諸兄が想像するようないかがわしいものではなく、イスラムの教えにより恵まれない者には施しをすることが当り前になっているので、正々堂々と門のブザーを押して来訪するのである。それも決して貧しいとは思えないような人がくるので、最初のうちは小生も用件が分からず、相手も英語も話さないので「アラビア語がわかりませ~ん」といって押し問答のようなことをしていたのだが、金曜日のある日うら若い女性が門前に来て同様に問答をしていたときに門番のモハメッドが遅れてきて、「あれはお金を恵んでくれといっているのだ」と教えられて初めて訳を知ったのである。そのときは部屋にとって返り1LDを渡そうとしたところ、もう一人の女性がでてきたが、1LDしか持ってこなかったのでそれで帰ってもらった。
かように訪れて来ることは頻繁にある。が、決してゆすりたかりではないので念のため。リビヤの名誉のためにも再度いっておこう。小生の知る限り治安は全く問題はない。秘密警察の存在も意識することはない。税関においても東南アジアにありがちな何らかの代償を求められたこともない。従って、安心して訪れられる国である。