62のソネット 谷川俊太郎

今回はちょっと趣向を変えて詩集を取り上げます。


６２のソネット　谷川俊太郎


詩集を読むのも勉強だ！と言う事で、

名前をよく耳にする＝有名＝優れた詩を書く！？

という非常に貧弱なマイ連想ゲームから、今回は谷川俊太郎氏の詩集を取り上げてみます。



この「62のソネット」は、その名の通り６２もの詩を集めた詩集です。

まえがきを見ると、谷川氏が1952年4月から1953年8月の間に書いた98篇の詩の中から、本人がピックアップしたものだという事です。






さて、読んだ感想は、意外に「重い」ものでした。


管理人のひじょ～に個人的なイメージで、”谷川俊太郎”という名前から、
”わかりやすく明るい詩を書く”と、勝手に（本当に勝手だな）思っていたんです。


ところがフタを開けるとほいさっさ。


全体的に哲学的な雰囲気が漂います。
詩のテーマのほとんどが、生と死や、孤独について多く書かれているからでしょうか。

内面の深い所まで落ちた詩、自らの闇を、目をそらさず真摯に見つめているのだな、という感じがしました。

詩は受け手によって感じ方がかなり違うと思うので、一概には言えませんが、生きる事の大変さを詠っている様に感じました。



と、言うわけで、詩なのでさらっとは読めるものの、内容のとっつきやすさはやや高め。大学生くらいからでしょうか。
淡々と描かれているので、詩を読む分には苦労はしませんが、「これはどういう意味なのだろう？　何が言いたいのだろう？」と考え出すと、



落ちます（キッパリ）。

落ちますよ、「難解」という名の奈落の底に！！

それと同時に気分もなんかネガティブへ！！

なんせテーマがテーマですから。どう明るくしろと。


とことん突き詰めて詩の一つ一つを味わうのも人生の勉強になっていいとは思うのですが、

・立ち止まる時間がたっぷりある人

や、

・落ち込んでも立ち直りの恐ろしく早い人

向けです。

そう、いろんな意味ですごいセレブ嬢、パリス・○ルトンのような・・。


一般ピーポーは、
・一つお気に入りの詩を見つけ、それについてちょっと考えてみる

がいいのではないでしょうか。

管理人が偏見で採点。★５つが満点です。
読みやすさ★★★★読むだけならねえ・・。
落ちます★★★★確実に落ちます（にやり）

イラストは、ナウシカ。
ひっさびさに描きました・・ってまだ二回目だと思います
キャラは好きなのですが、表情が難しくてつい敬遠してしまうんですよね（汗）