「金融サービスの未来」
新保恵志著、岩波新書、2021年12月
過去、現在、未来にかかる金融サービスについて、
個人と企業、さらには社会全体の視点から「金融サービスの質」に焦点を当て、考察を行った本。
以前読んだ「AIが変えるお金の未来」は
利用者視点、技術寄りの視点が多かったですが、
本書は金融機関の視点、業務寄りの視点での考察もありました。
取り上げられている金融機関は、メガバンク・地方銀行・ゆうちょ銀行等、「銀行」が中心です。
銀行の問題点として、「営業による強引な販売」や「高い手数料」を挙げています。
自分の感想として、
「営業による強引な販売」に関しては、
・高齢者に十分に説明せず、元本保証のない金融商品を販売
・中小企業に融資をする代わりに、ハイリスクな金融商品を販売
など法やモラルに反する販売方法に関しては当然ダメですが、
・クロスセル(関連する商品を勧める)
・アップセル(より高額な商品を勧める)
はどの業界でも行っていて、どこまでセーフでどこからアウトか線引きが難しいと感じました。
「高い手数料」に関しては、手数料が金融機関の経営に欠かせないなのは分かります。
ただ、ATMの手数料で言えば、
1万円預けて数百円の金利か付いていた時代に数百円の手数料ならまだしも、
金利が1円しか付かない時代に数百円の手数料を取られるのは納得いかないというのはあります。
また信託報酬は投資信託の保有残高に応じて毎年取られますが、
本書では時価評価額が上昇したときにだけ一定割合を取り、
下落したときは取らない、成功報酬型にすることを提案しています。
これについてはまったく同感です。
序章 金融サービスと社会的責任
第1章 金融不祥事を振り返る
第2章 金融商品販売を振り返る
第3章 手数料を考える
第4章 金融サービスの新たな潮流
第5章 銀行は、これから
第6章 個人向け金融サービスの未来
第7章 企業向け金融サービスの未来
関連エントリ:
AIが変えるお金の未来
新保恵志著、岩波新書、2021年12月
過去、現在、未来にかかる金融サービスについて、
個人と企業、さらには社会全体の視点から「金融サービスの質」に焦点を当て、考察を行った本。
以前読んだ「AIが変えるお金の未来」は
利用者視点、技術寄りの視点が多かったですが、
本書は金融機関の視点、業務寄りの視点での考察もありました。
取り上げられている金融機関は、メガバンク・地方銀行・ゆうちょ銀行等、「銀行」が中心です。
銀行の問題点として、「営業による強引な販売」や「高い手数料」を挙げています。
自分の感想として、
「営業による強引な販売」に関しては、
・高齢者に十分に説明せず、元本保証のない金融商品を販売
・中小企業に融資をする代わりに、ハイリスクな金融商品を販売
など法やモラルに反する販売方法に関しては当然ダメですが、
・クロスセル(関連する商品を勧める)
・アップセル(より高額な商品を勧める)
はどの業界でも行っていて、どこまでセーフでどこからアウトか線引きが難しいと感じました。
「高い手数料」に関しては、手数料が金融機関の経営に欠かせないなのは分かります。
ただ、ATMの手数料で言えば、
1万円預けて数百円の金利か付いていた時代に数百円の手数料ならまだしも、
金利が1円しか付かない時代に数百円の手数料を取られるのは納得いかないというのはあります。
また信託報酬は投資信託の保有残高に応じて毎年取られますが、
本書では時価評価額が上昇したときにだけ一定割合を取り、
下落したときは取らない、成功報酬型にすることを提案しています。
これについてはまったく同感です。
序章 金融サービスと社会的責任
第1章 金融不祥事を振り返る
第2章 金融商品販売を振り返る
第3章 手数料を考える
第4章 金融サービスの新たな潮流
第5章 銀行は、これから
第6章 個人向け金融サービスの未来
第7章 企業向け金融サービスの未来
関連エントリ:
AIが変えるお金の未来
郵政って民営化する意義はあったと思うんですけど、あの営業不祥事からすると、保険とかやらせちゃダメなのかもしれませんね。
本書では投信信託や保険の販売トラブルについても取り上げられていました。