ダイアリー・オブ・カントリーミュージック・ライフ

現代カントリー・ミュージックのアルバム・レビューや、カントリー歌手の参考になりそうな情報を紹介しています

マレン・モリス Maren Morris - Humble Quest

2022-04-02 | Maren Morris マレン・モリス レビューまとめ

 

下に転載しました以前の記事で、リリース情報をご紹介していましたマレン・モリスのニュー・アルバムが予定どおりリリースされました。こちらもカントリー・シンガーである夫ライアン・ハードとの共作曲が目立ちますが、マレン曰く、゛ライアンが共同作曲者であろうとなかろうと、多くの曲は彼に捧げられているのよ。だから、"Tall Guys"は必ずしもライアンと一緒に書いたわけじゃないけど、背の高い彼の影響について書かれた曲の一つなの゛とのことです。

 

 

マレンはアルバムのセット・リストにこだわりが有る事も語っています。゛アーティストが聴かせたいようにアルバムを順番に聴くのが好きな人間としては、(プレイヤーの)シャッフルモードが廃止されるのは喜ばしいことだと思う。なぜなら、私はアーティストが望んだ順番を変えて聴くのが嫌いだから。だから、自分のアルバムも同じように考えているわ。だから、最後までジャンプしてほしくないの。順番に聴いてもらうようにデザインされているんだからね。"Circles Around This Town "から始めると、楽しいと思う。そして、"The Furthest Thing"であなたを包み込むような感じになるのよ゛

 

 

クロスオーバー志向の強い人かと思いきや、こういう話を聴くと結構伝統的な女性なのかなと思います。このアルバムで展開される音楽も、彼女が下記のリリース情報記事で語っていた「ルーツ志向」の言葉通りの作風だと感じました。特に冒頭のアーシ―なミディアム"Circles Around This Town "から、ムーディーなスロー"The Furthest Thing"、そしてトラディショナルなカントリー・メロディーの"I Can't Love You Anymore"の流れは、マレンの言葉通りアルバムの魅力を決定付けていると思いました。全体的にソフトめなサウンドと、ファースト・アルバム「HERO」に近いくらいに「Girl」よりピッチを下げたマレンの深みあるスウィートな歌声が、とても気に入っています。

 

 

ソウルフルと言いたい"Background Music"や、唯一ハードな"Nervous"では、お得意の結構エモーショナルなボーカルも聴かせてくれますが、後半はチョッと楽曲が地味目になってくる感じです。それでも、この穏やかな風情のポップ・カントリーは個人的には今年当面のあいだ楽しめそうです。ただ、ヒット・チャート上のアクションは控え目になるかもしれませんね。

 

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(2022-1-20投稿記事)

 

2018年にゼッドやグレイとコラボした"The Middle"でクロスオーバー・ヒットを放つなど、ポップ界での知名度も高いテキサス出身のカントリー・アーティスト、マレン・モリスが、2019年の「Girl」に続く、メジャー・デビュー以降3作目のアルバム・リリース日を公表しました。発売は3月25日の予定です。既にリード・シングル”Circles Around This Town"がリリース済みです。

 

 

「謙虚な探求」という深み有るタイトルが題されたそのアルバムは、インスタグラムに投稿されたマレンのコメントによると、コロナ・パンデミックの影響を大きく受けているようです。パンデミックによる孤立の中で、彼女が("Chasing After You"をデュエットした夫ライアン・ハードRyan Hurdとの間に)子供を授かったことを含む1年間にわたる大きな変化の間に、彼女が経験した感情について表現したうえで、゛パンデミックが私を謙虚にしたことに気づいたの゛と語っています。彼女が謙虚であるかどうかを確かにするために、仕事をする事にしたというのです。

 

彼女は続けます。゛多くの友達やプロデューサーの死が私を謙虚にし、母である事や結婚が私を謙虚にした゛゛謙虚とは、自分自身を理解するための土台となる状態であり、すべての人に親近感を持ってもらったり、理解してもらったりすることではない、と感じるようになったの゛ プロデューサーは、前作「Girl」と同じく Greg Kurstinが担当しています。

 

 

アルバム全体のサウンドは、リード・シングルの”Circles Around This Town"のオーガニックな雰囲気が、アルバム全体のイメージを暗示しているとマレンは語っています。゛サウンドのレベルでは、かなりカントリー寄りになってるわ。ポップでヘヴィだった前作よりルーツ志向ね。とても希望に満ちたアルバムよ゛

 

カントリーらしいカントリー・サウンドを聴きたい身には、思慮深い発言共々期待が高まります。前作よりも、「HERO」で聴かせてくれたような歌唱を期待したいです。

 

(曲目リスト)

1. Circles Around This Town
2. The Furthest Thing
3. I Can't Love You Anymore
4. Humble Quest
5. Background Music
6. Nervous
7. Tall Guys
8. Detour
9. Hummingbird
10. Good Friends
11. What Would This World Do?


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