ケイシー・マスグレイヴスです。今年フジロック2018で来日したのですね。
知ったときは、突然で唖然として、そして感動しました!評判はどうだったので
しょうかねぇ。東京で撮ったらしいスタジオライブがYouTubeに有りました。
最新作、「Golden Hour」も、イメチェンぶりがインパクトありました。
以前レビューした前作の伝統的なスタイルから一転、ポップな現代的
サウンドになり、クロスオーバーの意図が有るのでしょうが、アメリカーナ風
な深い雰囲気もあり(アメリカーナ/フォークチャートにもランクイン!)、
良い線を突いたと思います。
お気に入りは、深みのある"Slow Burn"やバンジョーのフレーズが美しく響く
"Oh, What a World"あたりのスローです。また、いつも最後に名曲バラードが
収録されるのですが、今回の"Rainbow"も良いです。ただ、アップテンポ曲はサ
ウンドでPRしてるせいか、なんとなく楽曲的にシンプルすぎのような感じが個
人的にはします。これも、人間がトラディショナルになってしまったせいか!?
メッセージを持っている人で、今後もいろいろやってくれそうで末永く見守り続
けたいです。
【加筆】
この「Golden Hour」、2019年のグラミー賞で、全ジャンルのアルバム賞を
受賞しました。全アメリカ音楽界の中で、最高のアルバムであると、グラミー
が認めたという事です。長くカントリーを聴いてきて、どうしてもトラディシ
ョナル志向になってる身には、聴いた最初は少々複雑だったのですが、ただ、
そのポップ具合が適度で、奥深さもあり彼女ららしさが保たれていたのが良
かったです。
サウンド的には、ディスコやR&B的なテクノロジーも取り入れていますが、そ
れもあくまでソフトで、ケイシーの柔らかい響きの歌声を引き立たてるものでし
た。その全体のサウンドの穏やかさ、幾分神々しくも思える響きが、改めて独
特の個性的なモノだったですね。Ian Fitchuk、 Daniel Tashianらの新たなプ
ロデュース陣でしたが、ソングライターには、従来のカントリー・スタッフも
クレジットされていて、新しいスタイルへ移行しつつもその程度を穏やかに
したのでしょう。
とにかく、全ジャンルのアルバム賞と、カントリー部門で3つ、合計4部門の
受賞は見事で嬉しいことです。
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