蟷螂の独白

世に背を向けた蟷螂です。喜怒哀楽を綴って18年、モットーは是々非々の団塊世代です。

9.11の記憶

2023-09-12 01:07:00 | 徒然
今日(正確には昨日)は、あの9.11から22年が過ぎたということで、日本流に言えば23回忌ということになります。
ヒストリーチャンネルでは大特集を組んでいて、当時の恐怖が蘇りました。

あの日、仕事(サラリーマンだった)から帰り、ひとっ風呂浴びて出てくると同居人が『アメリカのビルに飛行機が飛び込んだんですって』といいました。
タオルで身体を拭きながら、『さすがアメリカ、やることが派手だねぇ』と、テレビ画面を見ると、ビルに小さな(画面では小さく感じられた)穴が開いていて、航空機が飛び込んだ感じですが、当初はセスナ機?と思ったりしました。
高をくくっていたのです。
なのでテレビを見ながらキッチンで晩酌を始めました。
すると見る間に火災が広がり、おいおいちょっと待てよと思ういとまがあればこそ、もう一機、ツインタワーに飛び込みました。
『ちょっとシャレにならないんじゃないか?』
食事の手が止まり、速報ニュースの画面にくぎ付けになります。
火災が起き、ビルから飛び降りる人の姿が映し出されたりして、ショッキングな映像の連続に肝を冷やしました。
その内ビルが崩壊し始めると、アナウンサーが『アッ、ビルが崩壊を始めました』と絶叫し、同居人が悲鳴を上げました。
ちょうどそのころ、夏休みを利用してアンポンタン大馬鹿間抜け倅がボストンに、語学短期留学していたからです。
ウォール街に勤務しているアメリカの従弟が、NYを案内すると言っていましたからなおさらです。
『アイツ、電話なんかかけてこないだろうなぁ』
今もそうですが、アンポンタン大馬鹿間抜け倅は糸の切れた凧、あるいはゆでタマゴ状態(かえりっこない)なので、同居人の心配度はマックスに。

そうこうしているうちに、一緒に行った大学生の家族からTELが入りました。
あちらも連絡がないと、心配していたそうです。
そういうTELが入るとなおさら気になります。
アメリカの全空港が閉鎖されたと聞くに至っては、『どうやって日本に帰ってくるの?』と、同居人がオロオロします。
『英語を完全マスターできるから、しばらくアメリカで生活させればいいんじゃね』
そう言って慰めましたが、しまいには泣き出す始末。
行き先はボストンなんだから過剰に心配しない方がいいと言い聞かせますが、あの時血圧が上がって眼に異常が出たのかもしれません。

『他大学(W)は帰国用の専用機を用意したのに、〇〇ちゃんの大学(K)は用意しない!』

アンポンタン大馬鹿間抜け倅からTELが入ったのは3日後でした。
同居人がヒステリックな声を出します。
『〇〇ちゃんのところからは連絡が入ったのに、なんであんたは連絡しないの?』
1週間後、厳重警戒の元で再開し始めた空港から帰ってきたアンポ倅が言いました。
『同室の〇〇君は親が議員だから、政府専用機で帰った』
『悪かったな、しがないサラリーマンで』
『空港では州兵がライフルを持って警戒していた』
『で、ニューヨークは?』
『ツインタワーはあの1週間くらい前に行った』
ギリギリセーフだったようです。
〇〇君の親はたまにテレビに出ますが、いまだに虫唾が走ります。
おそらく大使館に連絡して、チケットの都合をつけたのでしょう。
タレント議員のパリ見物なんて、可愛いものです。
こっちは命がかかっていたのですから。




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