紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

二人三脚・調べ学習

2006-03-03 22:47:12 | ファミリー
 Kちゃんが3・4年生のとき、1年間を通して自分でテーマを決め、調べ学習をする、という宿題があった。2週間に1回「自学ノート」の提出がある。

 自分の得意な事、好きなものをテーマにするということだったので、3年生では「手塚治虫」をテーマに決めた。特に彼女が手塚マンガを愛読している訳でもなかったので、動機は今となっては謎に包まれている。

 手塚治虫の子ども向け伝記を買い、昔買った手塚治虫特集の雑誌やムックを引っ張り出し、ネット検索をかけプリントアウトし、図書館に通い、資料集めに奔走した。

 彼女はまだ「調べる」という意味がわかってなかったと思う。私が立てた目標は「調べて知識を増やすことは楽しい、面白いと体験すること」。自分で調べなさいだけでは、途方にくれるだろうから(昔の私がそうだったので。大人の百科事典を写して終わりだった)、二人三脚でやろうと覚悟を決めた。

 ネットのプリントアウトは添付はアウトだけど、写すのはオーケー。
 彼女のノート作成は、カラフルで丁寧で面白い自前のイラスト付きだったり、きっちり図や絵を写し取ったりするので、資料さえあればやっていけることがわかった。
 ネックは私がすっかり調べものにはまり、ネットサーフィンに大幅に時間を取られた事。思わぬ落とし穴だった。調べれば調べる程、いもづる式に興味が湧き出て止めるタイミングがつかめず睡眠不足の日が続く事も。調べ物は仕事の一環でもあるので、これって職業病かもしれない。

 手塚治虫の生い立ちから始まり、キャラクターのいろいろ、テレビ(手塚)アニメの変遷、キャラクター提携商品(明治マーブルチョコ&アトムのキャラなど)、CMとキャラクターの関わり、手塚治虫の残したメッセージなどオーソドックスなものから、キャラクター人気順位、ベレー帽にまつわるトリビアなど、自分も読者?(先生)も楽しめるようなエンターテイメント性のある事柄まで目先を変えて調べた。先生にも楽しんでいただけたと思う。

 3年生の3学期に琵琶湖博物館へ二人で行き、「楽石注意!」という石をテーマにした企画展があり、二人で盛り上がった。隕石、石垣、江戸時代の近江の石マニア・木内石亭のコレクションの一部、両側から力を加えると僅かに曲がるコンニャク石、石の盆栽ともいうべき『水石』、出口付近では石マニアの人達が発行する会誌の販売もあった。学決ウん顔負けの石マニアのおじさんが石の質問に答えてくれる先生役もしていた。石愛好家の存在は「おじゃる丸」の世界だけでなく、意外とメジャーだったことを知る。

 これで4年生の自学のテーマは「石」に決定。ものすごく奥深い世界だった。

 宝石から始まり、翡翠探しのこつ、化石、変わった石(コンニャク石=サヌカイト)、お城の石垣、石段、石を使った遊び、石臼、からだにいい石のこと。
 5月頃、もう入院されていたイシオカ書店の店長のお見舞いにいったとき、石についての調べ学習の話をした。「Kちゃんだったら、隕石なんかいいんちがうかな。Kちゃん、好きそうやし似合ってるし」と助言をいただき、夏休みのスペシャルバージョンとして『隕石』のあれこれでノート1冊を費やした。夏休み中に店長は天に召されたが、彼の助言は十分活かせた。

 夏休み中、180度くらいの幅広い角度から隕石について調べた。隕石の持つ不思議なパワーや、滋賀県にかつて大きな隕石が落ち、今は東京の博物館にそれがあるとか、隕石で町おこしをする石川県の街では「隕石まんじゅう」があるとか、一晩で森の木が同じ方向に唐黷驍ュらい凄まじい隕石落下がロシアであったとか、地球に危険な隕石が落ちて来ないよう観察されているとか、実にネタの宝庫だった。

 Kちゃんの調べ学習のために、私が調べた情報量は実際にKちゃんに採用された分の倍以上。私がどんなに気に入っていても、却下されることもしばしばで、実は親子バトルになることもあった。それさえも今となっては子育てのよき思い出。

 そして私が調べ学習で得たことは、「色んな角度から、いろんなものの見方ができる」ということ。
 実生活でも頭や心の切り替えが、ちょっとばかしやりやすくなったと思います。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿