時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

古典文学がマンガになった

2007年11月23日 | 漫画・アニメ、そして特撮
最近、本屋に行くと、古典文学の名作をマンガ化した単行本が売られている。
例えば太宰治「人間失格」、夏目漱石「こころ」、島崎藤村「破戒」、小林多喜二「蟹工船」、その他。けっこう何冊もある。

懐かしいラインナップだ。十代の頃、通学途中のバスや電車の中では いつも私は本を読んで時間をつぶしてた。
主に古典文学が多かった。
前述の小説は、どれも十代の頃・・とりわけ高校時代に読んでいる。どれも面白かった。特に「人間失格」は衝撃だったし、「破戒」は、ラストに大いに感動した。
だが、それ以来読み返していない。
だから、小説がどんな内容だったか、大まかな雰囲気はかすかに思い出せるものの、内容部分はほとんど忘れてしまっている。

そのうち読み返そうなか・・と思ったことが無いわけでもないのだが、何か読むとなると、ついこれまでに未読の作品を読んでしまう。
その結果、十代の頃に読んだ小説を読み返すことは中々できないでいる。

でも、マンガなら気楽に短時間で読めるね。

う~~ん、どうしようかなあ。
ちょっと手にとってみたんだが、意外に薄い割には、そこそこの値段がする。
でも、買えないほどの金額ではない。
もう少し長くてもいいのになあ・・などと独り言をポツリ。


そのへんは悩みどころかなあ。
ああいう名作は、じっくり描いてほしい気がするからね。まあ、あまりに長くなりすぎると、敬遠する若者が出てきそうだからかなあ。

・・・と、色々考えた結果、結局何冊か買ってみた。
「ああ、そういえば、こんな物語だったかなあ」なんて今更のように思ったりした。


最近は、こういう企画モノのマンガが増えたね。編集者のセンスやアイディアによるセレクションに、バリエーションが出て来たなあと実感する。
こういう企画なら、大人も子供も読めるし、ためにもなる。
学校だって勧めたくなるような企画ではないだろうか。

ただ、危惧もある。
こういう名作は、自分なりのイメージでじっくり味わってこそ、その深さに感動したりできる。その人独自の感動が生まれる。
自分だけのイメージを頭の中に映像化して、空想力を働かせて膨らませていくことができる・・・それが小説の良いところであると私は思っている。

あまりにインスタント的に与えられすぎると、その作品の本来の良さや深さが薄まってしまったりしないだろうか。

とはいえ、文学離れしてる人にああいう古典文学の名作を知らしめるには、こういう企画は良いとは思う。

一番いいのは、こういうマンガを読んで、原作に興味を持ち、原作小説をも読むきっかけになることなのだろうね。
そうなるのであれば、例えインスタント的であっても、意味がある企画だと思う。










コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« オムニバスアルバム「NIGHTLY... | トップ | 喫茶店のマッチ、今のご時世... »
最新の画像もっと見る

漫画・アニメ、そして特撮」カテゴリの最新記事