博多座「ミス・サイゴン」

　博多座での「ミス・サイゴン」を観てきました。十数年ぶりに。
　
帝劇と同じヘリコプターやキャデラックもちゃんとあるというので是が非でも観たかったんですよ、博多座ヴァージョン。主要キャラは３～４人キャストされているのでいろんな組み合わせで楽しめるわけです。ソレこそ順列組み合わせ的に。でも他のお仕事などの関係で前半だけとか、後半だけ参加の方もいました。どのキャストの日を選ぶかでかなり迷いましたが、この長い年月の間にどう進化してるのか観たかったので、初演キャストと同じ市村＝エンジニアと鈴木＝エレンの日にしました。自分的には今井清隆さんのジョンが見たかったのですが、博多座公園では参加されてませんので残念。キム役の方は皆さん聴いて観てみたいのですが、全員は無理なのでここは初演時の本田＝キムに体型が近い知念＝キムをチョイス。（←以前「屋根の上のヴァイオリン」チャバ役を見たことあるので、まず間違いないと思って。）

・音が良い。特にアジアンな打楽器や笛の音。私が持ってるＣＤには入ってなかった音色？
・市村＝エンジニアは軽やかで全く年齢を感じさせない。エンジニアのいかがわしい海千山千ぶりと悲哀と夢への貪欲さは若手にはなかなか出せないもの。アドリブもいっぱいあって楽し。彼の見せ場でもある「アメリカン・ドリーム」最高！
・知念＝キム歌上手い、声量もあり。ちょっと高音部では一本調子になりがちかなぁ。若さゆえ突っ走るキムの悲壮感はよく出ていた。型にはまり過ぎない演技や歌唱をこれから学んでいかれるととても良いと思う。
・岡＝ジョン、予想以上に良かった！　岡さんはお顔を見る限り細いので２幕のＯＰでの見せ場で地味になるかと思いきや、上背があるので舞台で晴れるよ！「レ・ミゼ」ベジャール役も良いが軍服や背広もたいへんお似合い。脚長いし。もちろん声も素敵。
・鈴木＝エレン、十数年立ってもＣＤと同じお声ですよ、若くてかわいいエレン。昔は『身を引いてやれば？』とキム視点で思ったりもしましたが、自分が大人になるとエレン視点でも考えるようになり、かわいそうな、でも強い人というイメージに変わって来ましたね。
・クリスは若々しくてイメージ通り。トゥイは今見るとキムをすごく愛してたいい人っぽく感じましたね。キムもそんなに邪険にせんでもええのにな。ジジと女の子達はせくすぃ～衣装でがんばってますよ、Ｍ字だろうが逆さだろうが開脚全開で。（笑）　ドラゴンダンスは相変わらずすごいです！　金ぴかの巨大像はいつ見てもドラクエのゴールドマンに見えます。（←私だけ？）
・そしてやっぱりラストシーンではほろりときちゃいました。
・今日はアンサンブル赤組最後の公演だったので、アンコールでは各リーダーの方々が代表でマイクでご挨拶をされました。いつもより長いアンコールでした。

　ＣＤが新しいキャストなら欲しかったのですが昔と同じものだったのであきらめました。休憩時間にはアジアンスィーツと蓮茶をいただきました。同席の見ず知らずの方とおしゃべりしたのもいい思い出。その方は４人のエンジニア全て観たそうで、橋本＝エンジニアがお勧めだそうです。劇団☆新幹線出身の役者さんですよね？　千秋楽までにはもう行けそうに無いけど追加公演や次回の公園では是非橋本＝エンジニアを見たいと思いました。