41歳…マンマの『肺がん末期宣告からの闘病記』

41歳に肺腺がん末期で余命宣告
手術と抗がん剤を経て復帰するも 1年後に転移発覚
…再度 癌との闘いが始まりました

『命を失う』ほどのリスク。。。

2012年05月25日 23時59分47秒 | 肺がん《その後》闘病記

今日は5コース目終了後、初の外来に行ってきました。。。




レントゲンがあるものだと思っていましたが、今日は採血だけということで

奏功具合が見られないのがちょっと残念でした。




主治医が手術の延長で遅れて入ってきて、30分ほど遅れての診察となりました。





まず、血液検査の結果はまずまず、白血球が6400、血小板が120,000。


標準値よりは少ないものの、抗がん剤を実施できるレベルには達しているなと。

よしっ!と思ったのですが、話はそう簡単ではありませんでした・・・。






一通り問診のあと、主治医より

「では次回もアバスチン単剤で。。。」というお言葉。そこで僕が、

「血液の状態が良ければ3剤復帰、ということだったと思いますが・・・。」と。



のこり2コース、3剤復帰の希望を伝えたところ、パソコンの画面に出ている、

2つのレントゲン写真を示しながら、

「これを見てください。右が3月、左が前回、撮ったものです。見くらべてみると

確実に3月の時よりも、現在の方が粒が増えて大きくなっています。」




そして、


「見る限りでは、アバスチン3剤は確かに最初は効果がありましたが、その後は

あまり効果がみられていない、抑え切れていない、ということです。


今のマンマさんの体の状態で3剤の抗がん剤をするのは、とても大きなリスクを

背負うことになります。

かなりの確率で、副作用で命を落とすような危険を含んでいます。


しかも、副作用がおだやかに済んだとしても、今までの経緯を見ると、期待する

ような効果はまず得られないと思います。

それで体には間違いなくダメージを残すことになります。。。


であれば、今のところ副作用も少ないアバスチン単剤に切り替えて、進行を

遅らせてくれてることに期待しながら、残りの時間を元気な状態で、有効に

使われた方がよいと思います。。。」


というような話でした。。。





正直、アバスチン他3剤が今も効いているものだと思っていたので、

この話にはとてもショックでした。。。



しかし、効果がなく副作用ばかり強い薬を使ってもしょうがない。。。

・・・でもそれならば、アバスチン単剤でも効果はないのではないか。。。?



僕は主治医に切り出しました。

「何か他の抗がん剤に切り替えることはできないのですか?」



すると、

「マンマさんは、めぼしいところは一通りされてきています。しかも今の薬は

比較的新しい薬です。。。 探せば他の薬もあるのでしょうが、いずれも古い

薬であり、副作用の強いものがほとんどです。。。


やはり、さきほどの3剤の話と同じで、体がその副作用に耐えきれない可能性が

とても高く、危険だと思います。」


とのこと。





しかし、僕は危険があっても積極的な治療をしたい、との意思を伝えたところ、

それまで比較的穏やかに話していた主治医の顔色がにわかに変わり、






「いいですか、今のマンマさんの場合、副作用の危険というのは『命を失う』

ということなんですよ! すでに、そうゆう段階まできているんです。

幸い、他の部位への転移がないので、自覚症状がなくわからないんでしょうが、

本当に、抗がん剤をされた次の日に、呼吸不全で亡くなってしまうようなことが

高い確率で起きる可能性を持っているような状態なんですよ。




わかっていますか!? 命を失うんですよ。しかもある日突然!


何もできないんですよ。救急車で運ばれてきても、多くはもう助かりません。


私は今までに、そんな人を何人も診てきました。だから言ってるんです!!





・・・であれば、無治療か、やっても副作用の少ないアバスチン単剤とかに

しておけば、少なくともしばらくは元気でいられます。

その間、やるべきこと、会うべき人、有意義に使われた方がよいと思います。」








・・・頭ではわかっていたものの、やっぱり


「俺って、そこまで悪いんだ。」


というのを思い知らされ、しばらく動けなくなってしまいました。。。






・・・しばらく沈黙が続いたのち、僕の方からお願いしました。





「アバスチン単剤でお願いします。」





横で嫁は小さく泣いていた。僕は泣く感情を越えて、ちょっと呆けていた。





「ではアバスチン単剤で入れておきます。

もし、気が変わるようなことがあればいつでも変更できるので、

ご家族でよく話し合い、お考えになってください。」

ということで予約を入れてもらった。



変更をお願いすることはないだろう。







きっと、今以上にこの先をシビアに考えていかなければならないのだろうが、

ちょっと今は考えられない、というか少し頭を休ませてあげたい。。。




ちょうど、というか、明日は前から決まっていたお気に入りの観劇の日。

ひととき癌のことを忘れて、笑って泣いてこようと思っています。。。





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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
夜中に目が覚め (まさ)
2012-05-26 04:19:34
やっぱり、良い事でなかったか…マンマさん、医者でも無い私が言うのもなんだが、主治医が言ってる、抗がん剤の影響でのショック状態は手の施しようがないのも、まして、主治医が最近の薬はもう無いと宣言されたなら分子量薬も、使い切ってしまったのか…いずれにせよ、ここから先はマンマさんの選択肢になるよね。 現在の主治医が言うように身辺整理(但し、私は認めません、まだ、やる事沢山有るでしょ、障害者手当も一つ)するか、お金はかかりますが一昨日(私の主治医が最後にすれば言うた)東大で始めたワクチン療法で時間稼ぎするか(薬の臨床と違うから偽薬だしての比較は絶対ないはず、なぜならお金をとった段階で商業ベース、嫌な言い方てすが、この段階でお金を払った人には均一なサービスを与えねばならないから)ちなみに有償治験だから、合わせて使う抗がん剤があれば、無料もしくは保険扱いだったと。
時間稼ぎと言ったのも、たぶん、本年度中から来年始にはナノ分子量薬が可能になってる可能性がたかいです。 問題は薬を何で包むかたけです。 一つはリポ酸だったかな、もう一つで私自身が本命視している工業ダイヤのナノ状のモノですが、こちらは本当に夢の薬になると思いますが、残念な事ですが、私やマンマさんが70まで生きてやっと商業ベースでしょうね。
マンマさん人生は自分の物、ならばこの期に及んで信頼出来る主治医とは言え、命を預けるのは、私から見たら生きる事を放棄したようで、自分が(いずれ嫌ですが、私も追い付く事でしょう)その時他人が与えた選択肢か選ばず、生き延びる方法を探しもしなかったら、死んでも自分自身許さないでしょうね。 ただ矛盾してますがそこ迄して……潔く…やっば、潔くは無理、70まで諦めないで!
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Unknown (まろです)
2012-05-26 11:39:26
ショックです…治験薬はないのですか?他のブログの方は経口の比較的副作用の少ない抗がん剤で成果上げて元気に生活されてる方もいるのに…先生はちょっと慎重?なのですかね?医師としてのデータは凄い量だと思いますけど。私も執刀して頂きましたけどちょっと慎重な意見も伺いました今の主治医は別の先生ですけど。まだ大丈夫ですよがんは情報戦ですまんまさんの人生決定権はまんまさんです
返信する
Unknown (康子)
2012-05-26 11:41:37
キューバ、肺がんワクチン
CIMAvax・・を検索してみてください。

日本でそれを投与可能な医師は少ないだろう!と
思いますが、エビデンスが確立された
肺がん治療型ワクチンです。難点は高価な事ですが
胡散臭い免疫療法よりは良いのでは・・

ブログを読ませて頂きながら、まだ若い貴方の
現状が切なくて大きなお世話ながら、コメントしました。ちなみにサバイバーながら、私も部位こそ
違いますが、がん患者です。
返信する
追記 (康子)
2012-05-26 11:50:54
ニッケイ新聞は2011年1月14日付けで以下の記事を掲載しました
****
副作用のない肺癌=治療ワクチン開発
 キューバが世界最新の肺癌に対する治療ワクチンを発表したと10日付フォーリャ紙が報じた。
 ハヴァナの分子免疫学センターのジセラ・ゴンザレス所長によると、CimaVax・EGFと名づけられたワクチンは肺の腫瘍を消滅させるのではなく、末期の腫瘍をコントロールし易い慢性型に変化させるもの。すでに1000人以上の人が治療を受けたが強い副作用もなく、病状と生活改善に期待する患者らが世界中で注目している。
****
ここでいうワクチンは予防ワクチンではなく発症してからの治療ワクチンだそうで、がん細胞の増殖を止めるタンパク質の抗体を作ることにより、末期肺がんを慢性疾患へと変えて、進行を止めるものだそうだ。
すでにキューバでは1000人の患者で臨床実験が行われ、現在、無料で国中の病院で利用が始まっているようです。
今回はこのブログで肺がんワクチンの情報を掲載します。
原稿は千葉ポートメディカルクリニック今村貴樹先生が肺がんワクチンについてまとめられたものです。当ブログへの掲載を許可されましたので以下本文として原稿を掲載いたします。
2.本文

3.文献
1)http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18349395
2)http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19307998
3)http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20387330
返信する
平常心でね (キコあきこ)
2012-05-26 14:47:34
マンマさん、意識して出来るだけシビアにならないようにね。こんな時は特に意識して、マイナスの方向には考えないようにして下さいね。
お医者様は自分のセオリーの範疇でしか考えないし、現状ではそれが正しいのでしょうが、患者の立場から言わせて貰えば、癌に対する別のアプローチをする時が来たのだと思えば良いだけのことです。
食事療法とか、高濃度ビタミンCとか、温熱治療とか、色々、選択肢はあるじゃないですか(*^_^*)
又、一度抗がん剤全てを中止して、間をおいてから再開すると、使えなくなっていた薬がまた、使えるようになる事もあるようですよ。
但し、どれもこれも体力の維持、改善が大前提です。
先生ともっと相談してみてください。
出来たら、栄養指導の先生とか、セカンドオピニオンは違うジャンルの(例えば漢方医とかね)先生にも伺ってみるのも良いかも知れませんね。
病気に負けない強い気持ちを持って、自分を信じてね。
返信する
Unknown (三平)
2012-05-26 21:48:04
マンマさん!!

最後まで主治医を信頼して攻めないのですか!?

守りではなく 攻めましょう!!

私はここでコメントしている皆様と同じ気持ちです!!

やるべき事は 残りの時間をどう過ごすか考える事では無いです!!

可能性を模索し行動に移す事です!!

考えるより一歩踏み出しての行動だと思います!!

お金の心配はそれからです!

行動して その後に考えたらよい事です!

もう治療方法が無いと言われてから
助かった人達もいっぱい居ます!!

本当に立派な先生は自分の立場を考えず
可能性が有る事を考え紹介してくれる人間です!

マンマさんがどうしたいのか
奥様 義理のお父様 岡山のご両親と
腹を割って話ししてください!!

ちょっと 私も興奮して今は冷静では無くて何を書いているのか訳解らなくなって来てます。

とにかく 行動してください!!

今のままでは良いとは私は思いません。


兎に角 応援しています!!


返信する
最近、この時間に (まさ)
2012-05-27 04:36:49
目が覚めてしまいます。年のせいにさせといてね。 今回のブログ何度も読み返し、私を含めマンマさんに対する思い(諦めず、生き延びる方法を模索して欲しい)がヒシヒシと伝わりますね。 マンマさん抗がん剤が枯れた事に対するショック状態なんだろうなと勝手に思い込んでます。

昨晩(昨日朝?)主治医が抗がん剤の使用で、きつい発言をしましたが、何故したかの補足だけさせてくださいな。

釈迦に説法になると思いますが、抗がん剤が主治医の言う通り、何故危険か、単純は毒薬だからとなりますが、問題は抗がん剤の起点(抗がん剤としての目的での開発でなく)大量虐殺する為に開発されたもの延長線上に存在してるからです。(知っていられるとは思いますが、イッベリットもしくはマスタードガス共に同じものです)これ自体はWW1で現れWW2終了後にアメリカの医師、化学者によって濃度と適切な管理さえすれば効果がある、もしくはあったが、抗がん剤及び現代化学療法の原点です。
化学療法そのものを否定しませんが、何か感じませんか? 古代中国の秦の時代の不老不死の薬を作る為に、現代では考えずらい、水銀を飲み薬に入れていたのに。

当時、これが最先端の薬だったのでしょうね、人間は基本の部分は対して変わってないでしょうから、最先端や権威に弱いもんです。

ですから、キコあきこさんがアドバイスした手法も(毒と戦う為)有効だと思いますね。 私の前回の提案はあくまで時間稼ぎに過ぎない事と理解してください(私の主治医は現に当たり外れを考えたら、つなぎとして考えるよう言ってますので)。


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Unknown (かえで)
2012-05-28 14:02:09
マンマさん はじめまして。
部位は違いますが固形癌を患っています。
自覚症状はないですが、画像でみると相当進んでいて、何度も再発、治療をしている間も少しずつ大きくなります。
使える薬もあまり残っていません。

マンマさんの担当医さんは、とても誠実で臨床経験も豊富な良いお医者様のように見受けられます。
おっしゃっていること、いちいち納得できます。
古い抗がん剤が残っているといっても、それは現在の抗がん剤より効果が少なく副作用ばかり
大きい判明したから使われなくなったわけですよね。だから試して命をすぐ失わないまでにも、QOLだけ落ちて延命効果がないという可能性は非常に大きいと思います。
残された日々を有意義に過ごす…というアドバイスに反対される方も大勢いらっしゃるようですね。こうした状況でどうしたらいいのか、答えは一つではないのでしょう。
周りの人間の意見にまどわされず、マンマさんがどうされたいか、ご自分の心に従われるのが一番だと思います。
頑張ってください。
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>まささん (マンマ)
2012-05-29 23:38:51
本当に、難しい選択です。。。
新しい「夢の新薬」の登場でもあればいいのですが、現実は甘くないですしね。。。
決してあきらめている訳ではないので、色々なことも含めて考えてみます。。。
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>まろさん (マンマ)
2012-05-29 23:41:53
そうですかー、まろさんも僕の主治医に執刀されたんですね。なんか親近感たっぷりですね~♪(^^)
慎重ではありますが、やはりそれだけの経験をしてこられた方ですから、言葉が重いですよね。。。
とはいえ、すべてが正解かといえばそれはまた違うと思うので、最後は自分で良く考えて結論を出したいと思います。。。
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