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岩波古語辞典の助詞の『い』の項目説明/p81

2024-04-30 16:58:33 | 日本語文法
岩波古語辞典の助詞の『い』の項目p81には

>【い 助】もともとはコト・モノを意味する体言であったらしい。それは、
>「此を持(たも)つ━は称(ほまれ)を致し、捨つる━は謗(そしり)を招きつ」〈続紀宣命45〉
>のような用例から推測される。これが接尾語として使われた例として、

「【い 助】もともとはコト・モノを意味する体言であったらしい。」

とあって、岩波書店にしてはずいぶん弱気な表現だがチャンとあるね。
でもなんで「らしい」表現なのか?辞書編集者個人の推論という意味か。
もっと自信を持って良いと思う。私はそれをとっくに公理(5)にしたけどね。

というわけで公理(5)「い=i=~者~物~場所~状態~事」だったけど…

>「-i い 動詞形容詞について時・所・者・物・事などの意を表す」
>地名アイヌ語小辞典 知里真志保著

>I イ コト following verbs I(イ) has the force of a participle.
>  as:Oman-i, "a going"; An-i, "a being" アイヌ・英・和辞典 ジョンバチラー

岩波古語辞典にも「らしい」表現ではあるが、「い=コト、モノ」とある。
自分なりに推論して公理(5)にしたけど、あっていたね。




なぜ「い=強調」なのか?原因はぎなた読みの可能性

2024-04-19 23:58:22 | 日本語文法
この「い」のついた動詞は強調と解釈している。
しかしこれは「ぎなた読み」だと思う。

例えば、い懸かる、い隠る、い通ふ、い刈る…の
接頭辞「い」は「~者~物~場所~状況~状態~事」かもしれない。

具体的には「い」に「者」を入れた場合
い懸かる=者懸かる、い隠る=者隠る、い通ふ=者通ふ、い刈る=者刈る

「い」に「物」を入れた場合
い懸かる=物懸かる、い隠る=物隠る、い通ふ=物通ふ、い刈る=物刈る

「い」に「事」を入れた場合
い懸かる=事懸かる、い隠る=事隠る、い通ふ=事通ふ、い刈る=事刈る

どういうことかというと「~者~物~場所~状況~状態~事」=「い」は
「い懸かる=い、懸かる」、「い隠る=い、隠る」、「い通ふ=い、通ふ」、
「い刈る=い、刈る」という事で、
いわゆる接頭辞接頭語「いー」は、接頭辞接頭語ではない可能性が高い。

つまり文の切り方が「弁慶がな、ぎなたを持ってや…」のギナタ読みの可能性がある。
>「『いー』は記紀と万葉集でも102ある…白井清子」

公理(5) 「い(i)」は「者、物、事、立場…」の説明(4)

2024-04-15 12:16:05 | 日本語文法
「い」=「者、物、事、立場、(時、状況…)」の具体例

>http://www.c-able.ne.jp/~y_mura/manyou/man003.html

>#[原文]不聴雖謂 語礼々々常 詔許曽 志斐伊波奏 強<語>登言

>#[訓読]いなと言へど語れ語れと宣らせこそ志斐いは申せ強ひ語りと詔る

>#[仮名],いなといへど,かたれかたれと,のらせこそ,
>    しひいはまをせ,しひかたりとのる

>#[大意]いやだと言っても語れ語れとおっしゃるから志斐めは申し上げるのです。
>#   なのにどうして強い語りとおっしゃるおですか。

>#{語釈]
>志斐い 「い」強意の副助詞 04/0545

んで、たぶん「志斐伊波奏」=「志斐いは申せ」だろうね。
ここの「い=者 物 事」だとすると訳は

「志斐いは申せ」
=志斐+者+は+申せ
=志斐+という者+あり+申しました  
=志斐+という立場+あり+申しました

このリンク先の訳では「志斐めは申し上げるのです」の
「め(奴)=者」でちゃんと訳されている。

>http://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/detail?cls=db_manyo&pkey=545&dicCls=d_kanno&dicDataId=4&detaillnkIdx=0

>漢字本文 吾背子之跡履求追去者木乃関守伊将留鴨

>読み下し文 わが背子が跡踏み求め追ひ行かば紀伊の関守い留めてむかも

>訓み わがせこがあとふみもとめおひゆかばきのせきもりいとどめてむかも

>現代語訳 夫の後をたどって追い求めて行ったら、
>     紀伊の国の関の番人は私を留めてしまうだろうか。

>関連地名 【故地名】紀の関
>【故地名読み】きのせき

「い=者物事」とするならば
「紀伊の関守(い)=紀伊の国の関の番人(の者)」との解釈で問題ない気がする。

つまり最終的な訳として
>現代語訳 夫の後をたどって追い求めて行ったら、
>     紀伊の国の関の番人(の者、の立場、係り)は私を留めてしまうだろうか。

>https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/detailLink?cls=db_manyo&pkey=1851

>漢字本文 青柳之絲乃細紗春風※不乱伊間※令視子裳欲得 ※=ヘの下に小

>読み下し文 青柳の糸の細しさ春風に乱れぬい間に見せむ児もがも

>訓み あをやぎのいとのくはしさはるかぜにみだれぬいまにみせむこもがも

>現代語訳 青柳の細い枝の美しさよ。春風が強く吹いて乱れてしまわない間に、
>     見せるような子がいてほしい。

「春風に乱れぬい間に見せむ児もがも」
=春風に乱れぬ+い+間に+見せむ児+もがも
=春風に乱れぬ+(状況の)+間に+見せたい子+もがも
=春風に乱れぬ+(状況の)+間に+見せたい子+があったらなあ

※もがも?=…があったらな、…であったらなあ


#吾妻秀史 #美智子の文法 #「い」=「者、物、事、立場…」 #日本語文法 #「い」は世界的単語






公理(5) 「い(i)」は「者、物、事、立場…」の説明(3)

2024-04-13 00:04:49 | 日本語文法
もともと漢字の読みが

>夫 ふ
>婦 ふ
>部 ぶ
>府 ふ
>付 ふ
>符 ふ
>生 せい しょう
>戸 こ
>辺 へん
>子 し す

こういう風になっている。
漢字で書かれると、日本語の影響か漢字の影響か紛らわしい。
大和心か、からごころ(漢心・漢意)か紛らわしい。

そもその「者、物、事…」などの漢字の読みが
「ふ、ぷ、こ」であることこそが、
世界的単語の一端である根拠かもしれない。

というわけで
「い」は世界的単語で「人」に関連している。
日本語 でも「者、物、立場、状況、状態…」を意味する。
なので公理(5)にしました。因みに

イザナミ izanami
イザナギ izanagi
この男女一組の神名は

オキナ okina
オミナ omina
この男女一組の名前と良く似ている。

「mi」が女で「ki=gi」が男だ。
どちらも語尾が「い=i」で「者」の意だろう。

イザナミ = izanami = izana+mi(女神)
イザナギ = izanagi = izana+gi(男神)

こう分解できる。つまり
「イザナミ」とは「izana」する女神で
「イザナギ」とは「izana」する男神と解釈出来る。

「izana」とは「いざなう 誘う」だろう。
日本神話 によるとイザナミから誘ったらヒルコ?ができて
イザナギから誘ったらうまく行った風に書いてあるね。

izana+hu → 誘ふ(動詞)
「h」は二重母音を防ぐために插入した思う。
それでは動詞にする「u」の出自とは何か?

スラブ系の「イ、コ、フ」、ドイツ語 英語の「イ」、
日本語 の「い、こ、べ」は「人、者」に関連した言葉で
日本語の場合はそれから、「立場、状況、状態、たぶん時も」
に拡大していった、と思う。



公理(5) 「い(i)」は「者、物、事、立場…」の説明(2)

2024-04-13 00:04:49 | 日本語文法
「い」=「者・物・立場・事…」の例として
例えばドイツ語の人称では

ich (イッヒ 私は)、
Sie(ズィ あなたは)、
er(エア 彼は)、
sie(ズィ 彼女は)、
es(エス それは)、
wir(ヴィア 私達は)、
Sie(ズィ あなた達は)、
sie(ズィ 彼らは 彼女らは それらは)

「エ」は「イ」の横訛であろう。
ドイツ語の人称は「い」が多い。


英語はドイツ語のクレオール・ピジンなのだが、理解のためには良いので、
例えば英語の人称を上げると、

i(アイ 私)、
you(ユウ あなた)、
he(ヒイ 彼)、
she(シイ 彼女)、
it(イット それ)、
we(ウイ 私達)、
they(ゼイ 彼ら)

「い」が多い。


日本語で語末が「イ」のもの

イザナミ izanami
イザナギ izanagi
カミ kami
オオキミ ookimi
キミ kimi
オミ omi
ムラジ muraji
タミ tami
オキナ okina
オミナ omina


日本語で語末が「イ」のもの(2)

>八色(ヤクサ)の姓
>真人(まひと)、mahito
>朝臣(あそみ)、asomi
>宿禰(すくね)、sukune
>忌寸(いみき)、imiki
>道師(みちのし)、mitinosi
>臣(おみ)、omi
>連(むらじ)、muraji
>稲置(いなぎ)の称。inagi

「え」は「い」の横訛であろう。だから
宿禰(すくね)、sukune ← 「sukuni」の様な言葉


日本語で語末が「コ」のもの

江戸っ子 edokko
道産子 dosannko
浪速子 naniwakko
浜っ子 hamakko
土佐ッ子 tosakko

ひよこ hiyoko
猿子(ましこ) masiko
娘ッコ musumekko
売り子 uriko
売れっ子 urekko
お針子 ohariko
馬子 mago
張り子 hariko

振り子 furiko
呼び子 yobiko
その他


語尾が「ぽ」のものは、元の音は「ふ、ぷ」であろう。

赤のっぽ、黒のっぽ
うぽっぽ、おぽっぽ
尾っぽ
おぽっぽ
片っぽ
空っぽ
先っぽ
尻尾
書生っぽ
尻っぽ
外方
つつっぽ
ねずっぽ
のっぽ
のらっぽ
端っぽ


日本語 で「ふ」、たぶん「p→フ→プ→ベ」のものは

夷浮 いふ
武士 もののふ
遊びべ
いなかっぺ
物部
犬養部
忌部
馬飼部
鍛冶部
海部
山部…