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上代語「はも」(8)

2024-04-10 12:28:17 | 日本語文法

「笹の葉に降りつむ雪のうれを重みもとくだちゆく我がさかりはも」

>http://www.milord-club.com/Kokin/uta0891.htm
>891 笹の葉に 降りつむ雪の うれを重み もとくだちゆく 我がさかりはも
>うれ ・・・ 葉の先の方
>もと ・・・ 本体
>くだちゆく ・・・ 傾いてゆく (降ちゆく)

>笹の葉に降り積もる雪が先の方が重いので、本体が傾くように、
>徐々に年月の重さで下降気味になる自分の盛りの時期であることか、という歌。

>ただいるだけでも重力で気力/体力が落ちてゆくような気分を詠ったものであろう。
>この歌と同じ 「笹の葉」と 「~を~み」という表現を使った歌に次の躬恒の歌がある。
>「~を~み」という表現のある歌の一覧は 497番の歌のページを参照。

>https://sakuramitih31.blog.fc2.com/blog-entry-5417.html
>意味・・葉に降り積もった雪のために、笹は先端が重く
>    なり、根元の方が傾いてゆく。このように、私
>    の盛りも下り坂になったとは悔しいことだ。

>    雪が解ければ、笹の葉はまた元通りになるよう
>    に、私もいつかきっと勢力を盛り返したいもの
>    だ。
> 注・・うれ=末。木の枝や草葉の先端。
>    くたち=降ち。盛りを過ぎること。衰える、傾
>     く。
>    はも=上接する語を強く引き立てる語。
>出典・・古今和歌集・891。

これも、文末の「はも」を「あり、共にあり」に置き換える。

「本くだち行くわがさかりはも」
=本くだち行くわがさかり+はも
=本くだち行くわがさかり+あり、共にあり
=本くだち行くわがさかりあり、共にあり

全体としては

「笹の葉に降りつむ雪のうれを重みもとくだちゆく我がさかりはも」
=笹の葉に降りつむ雪のうれを重みもとくだちゆく我がさかり+あり、共にあり

笹の葉に降り積もる雪が、(葉)先の方が重いので、根本が傾く、
私の盛りも(その笹と)共にあり、(そのように)あります。

いろいろ例に和歌を並べたが、上代語「はも」は…
「はも」
=はも
=は+も
=あり+共に+(動詞/名詞)

「は=あり」、「と、も=共に、一緒に=出自は接頭辞」だと思う。
公理(1)と公理(3)から上代語「はも」の新しい解釈ができた。

こういうことを言っているのは、私だけでしょうから、
これに名前を付けたいと思う。これを「はも」の定理と呼びます。

公理(1)+公理(3) → 「はも」の定理

「はも」は食い物でもあり、親しみやすい定理の名称になりました。
読みは「wamo」の定理だ。


上代語「はも」(7)

2024-04-10 12:21:31 | 日本語文法
>https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2723
>「春日野の雪間を分けて生ひ出で来る草のはつかに見えし君はも」

>「春日野に積もった雪の間から萌え出てくる草の姿はほんのわずか。
>わずかに姿を見せたあなただった」という意味です。

>この場合、「春日野の雪間を分けて生ひ出で来る草の」までが序詞です。
>わずかにという意味の「はつかに」という言葉を導き出す序詞になっています。
>この序詞は、確かに「はつかに」を導き出すためだけに用いられていますが、
>全くこの場と関係ないわけではありません。むしろ非常に深く関わっています。

>https://manapedia.jp/text/2182
>春日野の雪の間を分けて生えて出てくる草がわずかに見えるように、
>わずかに見えたあなたの姿であったよ。

>https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/column/waka08
>訳
>春日野の残雪の間をおしわけてわずかに萌え出てくる若草、
>その若草のように、ほんのわずかにお見かけした初々しいあなたでしたよ。

>https://ameblo.jp/y-hono-n-1506/entry-11824772806.html
>意味
>春日野の残雪の消え間から、萌え出てくる草(の芽)がわずかに見えるように、
>ほんのちらりとだけ姿が見えたあなたよ

この歌の文末の「はも」を「あり、共にあり」に置き換える。

「見えし君はも」
=見えし君+はも
=見えし君+あり、共にあり
=見えし君あり、共にあり

全体として
「春日野の雪間をわけて生ひ出でくる草のはつかに見えし君はも」
=春日野の雪間をわけて生ひ出でくる草のはつかに見えし君あり、共にあり
=春日野の雪間をわけて生ひ出でくる草が ちらりと見えたそこに 君の姿が共にあります。

こういう解釈だね。

上代語「はも」(6)

2024-04-10 12:21:31 | 日本語文法
>https://sanukiya.exblog.jp/29647646/#goog_rewarded
>3569 防人(さきもり)に立ちし朝明(あさけ)の金門出(かなとで)に
>     手離(たばな)れ惜しみ泣きし児(こ)らはも
> ※「立ちし」出発した。旅に出た。
> ※「朝明」夜明け方。
> ※「金門出」門を出ること。門出。
> ※「手離れ」手から離れること。遠ざかること。
> ※「児ら」東国方言。女性を親しんで呼ぶ語。
> ※「はも」強い詠嘆。~よ。
>(訳)防人として旅に出て行く 夜明けの門出のあのときに
>   手から離れることを惜しんで 泣いていた娘(こ)よ わが妻よ

>http://hiro-ks.jp/manyou/manyou/MK14-3569.htm
>・防人に 立つ朝明けの 門出にて 別れを惜しみ 泣いた妹子よ

>https://manyoshu-japan.com/10009/
>(訳)防人として出発するにあたり、朝明けの門を出るとき、
>   つないだ手を離す際、それを惜しんで泣いたよな、あの子はなあ。

この歌の文末の「はも」を「あり、共にあり」に置き換える。

「防人に立ちし朝明の金門出に手離れ惜しみ泣きし児らはも」
=防人に立ちし朝明の金門出に手離れ惜しみ泣きし児ら+あり、共にあり
=防人に出発する 明け方の門出に 別れを惜しんで 泣いた女性あり、共にあり

それぞれの解釈や訳から想像できるシーンは、どの訳でも変わりないだろう。