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旅、酒、音楽、料理、写真も・・・

静かに酒を飲みながら、ジャンルを問わずに古今東西の音楽について語りたいものです。ついでに料理と写真についても…。

神奈川フィルハーモニー管弦楽団第316回定期演奏会を聴きに行った

2016年02月14日 | 音楽

2016年2月13日(土)午後2時開演の神奈フィルの
定期演奏会を聴きに行った。
左の画像は会場で配られたパンフレットで、演奏曲目
はそこに記載されてあるようにベートーべンの7番の
交響曲をメーンプログラムとし、ベートーベンのピアノ、
ヴァイオリンとチェロのための三重協奏曲など。

指揮は1984年生まれ、32歳の川瀬賢太郎。
お若いだけあって指揮台の上で飛び跳ねる躍動的な指揮で、
オーケストラを引っ張っていく気持ちがよく表れていた指揮
ぶりだった。

さて肝心の演奏会の印象は・・・・、
メーンプログラムのベートーベンの7番の交響曲の印象は、
出だしの低音部の弦が遠慮がちに、あえて率直に言えば
アマチュアのオーケストラにありがちな、自信なさげな、
遠慮がちな音をを出すので驚いた。
出だしこそアマオケの雰囲気で始まった7番のシンフォニーだったが、フルート奏者の演奏が素晴らしく、ワーグナーがこのシンフォニーを「舞踏の神化」と称えたことを思い出させる演奏ぶりで、調整がイ長調だけあってオーケストラの出す音が甲高い、特にホルンとトランペットの音が目いっぱい響いて感動した。

ベートーベンの三重協奏曲は、もっと楽しい雰囲気の音楽を期待していたのだけれど、3人の独奏者は
演奏するのに目いっぱいといった感じで、肝心の楽しい気持ちが聴衆に伝わってこなかったのが残念だった。

神奈川フィルハーモニー管弦楽団第315回定期演奏会を聴きに行った

2016年01月17日 | 音楽

2016年1月16日(土)午後2時開演の神奈フィルの
定期演奏会を聴きに行った。
左の画像は会場で配られたパンフレットで、演奏曲目
はそこに記載されてあるようにブラームスのヴァイオ
リン協奏曲と、同じく交響曲第2番ニ長調であった。

数年前の新聞報道によると、神奈フィルの経営は大変苦
しく、今にもつぶれそうなことが書いてあったが、その後、
種々のテコ入れ策が功を奏して少しばかりではあるが立
ち直ったとの新聞報道もあった。

演奏会は横浜のみなとみらい大ホールで開かれた。
同ホールの収容数は約2千人。
客の入りは8割方といったところで、ざっと見渡すと、
客の平均年齢は65歳くらいであろうか。
ここにも世の高齢化が進んでいることがよく分かった。




さて肝心の演奏会の印象は・・・・、
最初に演奏されたブラームスのヴァイオリン協奏曲は、今までに世界に名だたる名演奏家のブラームスを聞いてきたので、それと比較するという、今日の独奏者にとっては気の毒な面もあるが、イメージしていたブラームスといささか違った感じを受けた。
特に、第1ヴァイオリンの出来栄えは、もう少しパート練習をしても良かったのではないかという、失礼な言い方であるがアマチャアオーケストラに対して助言したいような印象だった。

次に演奏されたブラームスの2番のシンフォニーは、まず、第1楽章が始まってすぐのモチーフが1番ホルン奏者と木管によって奏されるが、そのホルンのソロが素晴らしかった。

そのすぐ後、3番ホルン奏者が奏する音が“ひっくり返って”しまったのは残念だが、全体としては素晴らしいブラームスの2番の演奏で、万雷の拍手で演奏会を終えた。

N饗の第9と新指揮者パーヴォ・ヤルヴィ

2016年01月11日 | 音楽

昨年の大晦日にNHK・Eテレで放送されたベートーベンの第9交響曲を
録画して年が明けてから再生して聴いた。
(第9の演奏会は昨年12月22日に行われた)

NHKでは第9の演奏が始まる前に指揮者、パーヴォ・ヤルヴィへの
インタビューを行い、その際、ヤルヴィが「私の第9はテンポが早い」と
言っていた。

パーヴォ・ヤルヴィ(52)は有名なネーメ・ヤルヴィを父に持ち、エストニアの
首都タリンで生まれた米国育ちで昨年10月にN饗の首席指揮者に就任した。


高名・優秀な指揮者のもと、N饗がどんな演奏を披露するか非常に興味深く聴いた。

ヤルヴィの意図する音楽にN饗のメンバーがついていけなかった、というのが正直な感想である。
今まで長年にわたって何回も第9を演奏してきたメンバーたちにとって、ヤルヴィのやらんとする
ことは頭では理解できても体がついていかなかったのではないか。

N饗のメンバーは多くの有名な指揮者の振る第9の印象があまりに強く、
ヤルヴィが「私の第9はこんなふうに速いテンポで演奏するのだ」言われても
そうそう急には体に染みついた第9のテンポが邪魔をしてヤルヴィのの意図する
音楽にならなかったように感じた。

水星交響楽団第51回定期演奏会を聴いた

2015年03月01日 | 音楽

水星交響楽団は一橋大学管弦楽団の出身者を中心に
結成されたアマチュアオーケストラ。

第51回定期演奏会はバルトーク尽くしのメニューで
「舞踏組曲」、「ヴァイオリン協奏曲第2番」、
「管弦楽のための協奏曲」の3曲だった。
このオーケストラの団員の話によると・・・、
定期演奏会でバルトークをやると聞いた時は
難曲として知られるバルトークを私たちにできるかしら
と思ったそうだ。
トレーナーの熱心な訓練のもと、練習に練習を
重ねた結果であろう、また、このオーケストラとは
長年の付き合いの指揮者、齋藤栄一氏の卓越した
指揮ぶりにもよるのだろうか、演奏は素晴らしい
出来栄えで、バルトークの音色を存分に楽しんだ。

10年ほど前、ルーマニアに旅したとき、たまたま
入ったレストランで4~5人の音楽家がテーブルに
近づきロマ風の曲を演奏した。
バルトークの曲はその時聴いたロマの香りがした。

横浜フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会を聴きに行った

2014年11月04日 | 音楽

アマチュアのオーケストラにもかかわらず演奏会場は
横浜みなとみらい大ホール。

このホールの音響の素晴らしさは広く知られている。

ホールの音響の良さで実力以上に演奏が良かったと言うのは
失礼であろうが、とても良い演奏会だった

常々思うことだが、アマチュアオーケストラの演奏の
良し悪しは指揮者あるいはトレーナーの力による
ところが大きい。

きょうの指揮者は1984年生まれ、30歳の田尻真高氏。
若さあふれる指揮ぶりは非常に好感が持てた。

演奏曲目は浅田真央ちゃん(ちゃんとは失礼!)が
競技会で使ったラフマニノフのピアノ協奏曲第2番と
交響曲第2番の2曲。

ラフマニノフの交響曲はヨーロッパの田舎と言われる
ロシアの雰囲気を持つ曲だが少々退屈気味だった。

水星交響楽団創立30周年記念演奏会

2014年08月17日 | 音楽

斎藤栄一指揮による演奏された曲目は・・・・、
作曲・伊福部昭のオーケストラとマリンバのための
「ラウダ・コンチェルタータ」(独奏:山本勲)と
マーラーの交響曲第9番ニ長調。
水星交響楽団の演奏技術レベルはかなり高いと感じるが、
特に、弦楽器奏者は素晴らしい。
マーラーの第9番の終楽章を消え入るような弱音で
奏する弦楽器の音色は聴く者を瞑想の世界に引き入れる。
そして、全ての音符を奏で終えたオーケストラを前にして、
指揮者の斎藤栄一氏はじっと下を向き、名曲の余韻に
浸っているとき、聴衆も同じように物を思うごとく、
静かに名演奏の余韻を楽しんでいるように見えた。

話は変わるが、NHK交響楽団の首席オーボエ奏者、
茂木大輔著「オーケストラ楽器別人間学」に」よると、
打楽器奏者は“いたずら好きでクールな点的思考者”
であると断じるが、9番でティンパニーを担当した
奏者はクールというより情熱的で、ティンパニーの
出番が近づくと先ずシャツの袖をまくり上げ、次に
バチを高く上げてから思い切りよく振り下ろすという
素晴らしいパフォーマンスを演じたのが印象に残った。

鎌倉交響楽団第103回定期演奏会を聴きに行った

2014年06月16日 | 音楽

鎌倉交響楽団の演奏会を聴いたのは今回で3回目。

アマチュアオーケストラが迎える指揮者は
毎回同じ人、毎回違う人と様々であるが、
鎌倉交響楽団は決まった指揮者ではなく、
その都度、違う指揮者を迎えるようだ。

指揮者といっても、アマチュアオーケストラの場合、
技術的な指導が重要な要素であるように思うが、
指揮者によって同じオーケストラの“音”が
まったく違うと感じたのが今日の演奏会の感想だ。

演奏した曲目の内、チャイコフスキーの交響曲第4番が
素晴らしかったと思ったのは、トランペットを吹いた女性の
奏者が見事な演奏ぶりを披露したからだ。

土曜日の午後、演奏会場の鎌倉芸術館の客席はほぼ
満席で、聴衆の平均年齢は見渡したところ73歳くらい。

高齢化が進んだのは地方都市だけでなく、鎌倉市も
同様なのだろう。

第184回オルガン・1ドルコンサートを聴きに行った

2014年05月27日 | 音楽

横浜みなとみらい大ホールで開催された
オルガンコンサートは “1ドルコンサート”
と銘打たれ、入場料は100円玉1個。

今回のコンサートは184回目とのことで、
ずいぶん歴史が古い。
月に1回開催されているようで、既に4年も
コンサートを開いてきたことになる。

ヨーロッパの教会にはパイプオルガンがあり、
ミサにはオルガンが演奏されるが、日本では
滅多にオルガンのコンサートを聴く機会がない。

オルガンを演奏したのは東京芸大でオルガンを
専攻した若手の演奏家、冨田真希さん。

平日の午後とあって聴衆は大ホールのほぼ
3分の1を埋めた高齢者が中心だった。

パイプオルガンの圧倒的な音量に心を
揺さぶられた午後のひと時だった。

新宿フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会を聴きに行った

2014年05月22日 | 音楽

最近、アマチュアオーケストラの定期演奏会を
聴く機会が多い。

アマチュアオーケストラには学生の団体、地域の団体、
趣味のサークルの団体といろいろあるが、演奏の技量に
ついていえば、学生のオーケストラが一番上手なのは
練習時間に恵まれているから当然のことだろう。

ステージに上がった団員たちの雰囲気から、客席まで
その団体の性格が伝わってくるような気がするのは
人の直観力のすごさを感じる。
新宿フィルハーモニー管弦楽団の団体の雰囲気は
柔らかい感じで、好もしく感じた。

アマチュアオーケストラの演奏を聴いて、上手い下手を
言うことは意味のないことだ。

演奏を聴き終えて、オーケストラのメンバーと一緒に
演奏会の成功を祝う気持ちになる、というのがアマ
チュアオーケストラを聴く一番の楽しみである。

横浜国立大学管弦楽団の定期演奏会を聴いた

2014年05月14日 | 音楽

正直なところ、あまり期待しないで聴きに行った、
というのは、国立大学のオーケストラゆえ、学業
一辺倒で音楽のほうは、いまひとつかと思ったから。

当日券のチケットを買う際に学生に向かって、
オーケストラの楽員は何人くらいかと聞いた。
その答えは100人くらい。思ったより楽団員は多い。
会場の入り口でもらったプログラムを見ると、
よその大学からの応援者の名前が記載されているから、
やはり自分たちだけでは間に合わないのか、と思ったり
しながら演奏を聴いた。

ところがである。
演奏が始まると、予想に反して素晴らしい音が鳴る。

アマチュアオーケストラの場合、指導者の力量が
オーケストラのレベルの上下に大いに影響する。

パートごとにトレーナーを置いていること、今日の
指揮者の力量が大きいこと、この二つが素晴らしい
演奏につながったのだろう。

水星交響楽団の定期演奏会を聴きに行った

2014年05月08日 | 音楽

水星交響楽団は、1984年に一橋大学管弦楽団の
出身者を中心に結成されたアマチュアオーケストラ。

今回の演奏会は第50回の節目となる定期演奏会で、
数年前から聴きに行っているが、回を重ねるごとに
演奏技術の向上が見られる。

きょうは、アマチュアオーケストラにとって難曲として
知られるマーラーの交響曲第2番「復活」を取り上げた。

水星交響楽団の弦楽器奏者は素晴らしい。
普通、アマチュアオーケストラの弦楽器は、
早いパッセージなどを苦手とするが、この
オーケストラは音色も綺麗に弾く。

もう一つ特筆すべき点は、打楽器奏者が小気味よい
音色でティンパニーなどをたたいていた。

団員の年齢が比較的若い人が多いことも魅力だ。
すみだトリフォニー大ホールを満員にしたのは
魅力あるオーケストラという証拠だ。

横響第654回定期演奏会を聴きに行った

2014年05月04日 | 音楽

「横響」とは横浜交響楽団のこと。
第654回定期演奏会とは、長い歴史があるんですね。

アマチュアオーケストラには、ともかく演奏技術を磨きたい、
という団体もあるが、その一方、楽しく演奏すればよい、
という団体もある。

オーケストラの指導者の力量によって技術レベルが
上がることもあるし、上がらないこともある。

横響の場合は音楽を楽しむ方向のように感じたが、
最後に演奏されたモーツアルトの戴冠ミサ曲には
大いに感動した。

人間の声はどんな楽器にも勝る素晴らしい楽器だとは
よく言われるが、戴冠ミサ曲を歌った横響合唱団と
4人のソリストの演奏は素晴らしかった。

会場の神奈川県立音楽堂は満員の盛況で、
アマチュアオーケストラに対して、
一定のファンが応援しているのだと感じた。

早稲田大学交響楽団秋季演奏会を聴いた

2013年10月09日 | 音楽

10月5日(土)、新宿文化センターに早稲田大学交響楽団の秋季演奏会を聴きに行った。

演奏した曲目はいずれもベートーベン作曲の、
プロメテウス序曲、レオノーレ序曲第3番のほか
交響曲第1番、第2番、第4番、第5番と盛りだくさん。

午後5時に開演し、すべての曲を聴き終わったのは8時20分。
指揮者もお疲れのようだったが、聴衆もくたびれた。

早稲田大学交響楽団の団員数は350人だそうで、
すべての団員がステージに乗るには、これだけ多くの曲を演奏しなければならないのか?

最近のアマチュア、特に学生オーケストラの演奏技術の水準はかなり高い。
学生たちの演奏ぶりに感心したことのほか、学生たちのこの演奏会の運営ぶりが素晴らしい。

礼儀正しく、丁寧な会場案内やロビーでの楽員たちの立ち居振る舞いが優雅である。

“今どきの若い者は・・・”などと言う言葉を忘れるくらい、
将来が楽しみな若者たちの姿を見て、日本の未来は明るいと思った。

水星交響楽団第48回定期演奏会を聴いた

2013年05月09日 | 音楽

一橋大学管弦楽団の出身者が中心の
アマチュアオーケストラ。

アマチュアオーケストラには固定客、
一定のファンがいるので、演奏会は
いつも満席になる。
ところが、この日は大型連休の真っ最中と
あって、客の入りはいま一つだった。

しかし、演奏はいつものとおりの熱演で
特に、チェロの難曲とされるブリテンの
「チェロと管弦楽のための交響曲」を
弾いたチェロ独奏者、丸山泰雄氏の
素晴らしさに感動した。

演奏会終了後、丸山氏が主宰する
「スーパー・チェロ・アンサンブル・
トウキョウ」のCDを買い求め、
丸山氏のサインもいただいた。

ルーマニアの音楽家、ダヌーツ・マーニャ

2012年11月26日 | 音楽

ルーマニアのバイオリニスト、ダヌーツ・マーニャのコンサートを聴いた。

29歳で夭逝したルーマニアの作曲時、チプリアン・ポロムベスク(CIPRIAN PORUMBESCU)
(1853.10.4~1883.6.6)が作曲した、「望郷のバラーダ」の演奏は素晴らしかった。

物語風の民謡、叙事的な歌謡を意味するバラーダ(Blada)はルーマニア語であり、
フランス語では私たちになじみのある言葉、バラード(Ballade)である。

「望郷のバラード」は、天満敦子さんが日本に紹介して一躍有名になった曲で、
天満さんは、「この曲に出会わなかったら、今の私はない」と言っている。