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たこぼうずの我楽多呆告

とある事情から浜松市在住の医療関係者となった 風来坊の突発的日記

TVドラマ ROME「ローマ」を観る

2015-04-19 21:01:22 | 海外ドラマ発見伝
F-103
ROME「ローマ」 アメリカ イギリス合作ドラマ

このドラマはたこぼうずが連続ものの海外ドラマを観るきっかけになったものである。
(韓国ドラマを除く)
全22話で 最初は長い物語だと感じたのだが、他の海外作品だと100話を越える
ものもあるから どちらかと言えば短いほうかもしれない。

因みにたこぼうずが観た海外ドラマで最長のものは 「三国志」全96話である(驚!)

「ローマ」は日本では2007年から放映されていたもので
アメリカHBO とイギリスBBCが共同制作した 総製作費200億円以上という
贅沢ドラマである。
僕のような素人が映像を観ても お金がかかっているのが わかる程だ。

ドラマの大筋はだいたい史実に即しているが、もちろんドラマであるので 細部というか、
いろいろと創作が加えられている。

ドラマの全体の流れは シーザーがそれまでの共和制を打ち破って皇帝に就任するのだが
ブルータスなどによって暗殺され、アントニウスの時代となり、さらにオクタヴィアヌス
が権力を握るまで・・・つまりダイナミックなローマの内乱期が舞台となっている。

主人公のヴォレヌスはローマの兵士(中隊長のようなものか?)であり、副主役という
ポジションにあるのがヴォレヌスの部下のプッロという名の兵士である。
この二人が自分たちの職務を遂行するなかで、前述のローマの歴史と深くかかわり、
物語を動かしていく役割を担っている。

ここで このドラマを観るうえで注意しなくてはならないことがある。
それはこの時代の西洋(ローマ)は まだキリスト教の価値観のない時代であり
古い価値観の時代だということをわかったうえで観るといいと思う。

したがってキリスト教の時代より ずっと性に関しておおらかであり、暴力に対しても
許容的であった時代である。ドラマでもけっこう露骨な性描写がある。
日本ではR-15であるということだが、R-20でもよいと思うほどだ(笑)

さて物語はシーザーがルビコン川を渡ってローマに入る 有名な場面が早速登場するが
映画や本にあるような劇的な場面としてではなく、むしろ淡々とした映像で表現しているのが
かえってリアルである。

そしてポンペイウスやキケロ、ブルータスの軍を破って初代皇帝に就くのだ。
ポンペイウスはエジプトまで逃げて殺されるのだが、キケロはうまく立ち回って生き延び、
ブルータスは温情により許されるのだが、これが後に禍となる。

シーザーの政治は 皇帝であるからして、当然独裁的であり、市民はそれを支持していた
のであるが、共和政治を良しとする勢力からすれば意見は繁栄されず、面白くないので
不満は募っていく。

そこでシーザーの独裁を廃して、共和政治を復活させようという勢力はシーザーの暗殺
を画策し、ブルータスをそそのかして 仲間に引き入れる。
このときの揺れるブルータスの心理演技もなかなかリアルで見応えがある。
暗殺の場面では 有名な「ブルータスよ お前もか!?」という芝居がかったセリフは
出てこない。それが本当!ということだろう。たこぼうずも賛成である。

さて そのシーザーの暗殺のときにアントニウスはシーザー派として殺されそうになるのだが、
そのときのとっさに出た行動と言葉は そうであったろうと思わせる現実味があり 見どころである。

そして アントニウスは共和国派に対抗するために あっと驚く手段に打って出るのである。
それは それまでの「敵」と同盟することであるのだが、くわしくはドラマを見てもらいたい。

そして 最後は頭脳明晰で冷酷なオクタヴィアヌスの時代が来て、アントニウスはエジプトで
クレオパトラと死ぬことになるのである。

最後に ドラマに登場する女性について書いておきたい。
クレオパトラに関しては・・・意外!というほかないのではないか。
しかし、考えてみれば当時は「かつら」であるほうが自然であるに違いないし、おそらく
絶世の美女・・・というのも顔がどうとかいうよりも、男を翻弄する魅力にあふれていたのだろう。

あとは アティア というオクタヴィアヌスの母であり、アントニウスの愛人である野心家で
放漫な女性と シーザーの愛人であるセウィリアという女性同士の戦いが 物語全体の裏側では
重要な役割をはたしており、ストーリーを華やかに飾ることとなっている。

なかなか男っぽいドラマであり、色っぽいドラマである・・・と書けば観てもらえるだろうか。



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