池袋ウエストゲートパークはTBSで2000年に放映されたドラマである。
当時は主演の「長瀬 智也」さんの人気もあって、大変視聴率のよい作品
とされていて、再放送などでも人気があったとのことである。
脚本はNHKの朝ドラ「あまちゃん」でも有名な「宮藤 官九郎」であり
その頃の池袋西口公園周辺に集う若者達をテーマにしたシリアスなドラマである。
ただし、たこぼうずが東京在住のころは東中野から通学していたので、新宿が
主な遊び場であり、池袋や渋谷はあまりなじみがない。
従って西口公園が実在するかはわからないが、ドラマに出てくるような若者達
は一部ではあるけれど、確かに実在したように思います。
主演の「長瀬 智也」さんはもちろん人気者でしたが、「窪塚 洋介」さん
「小雪」さん「佐藤 隆太」さん「妻夫木 聡」さん「阿部 サダヲ」さん
などはこのドラマ放映のあと人気が急に上昇したとあるので、よいきっかけ
になった作品ということだろう。
全11話のドラマの全体像としては1回目に起こる、長瀬さん演じるマコト
の知り合いの女性が殺される事件が次第に解決される・・・という方向性
で進んでいくのだが、途中の回ではその殺人事件の話題は希薄になり、
当時の若者の風俗というか、よくわからない対象に対する憤り、とか
性の問題とかをより多く描く展開になっている。
現代でもあることだとは思うが、若者のエネルギー、暴力というものが
やはり少し誇張して描かれているので、ココロがイタイ場面も見ることになり、
フィクションとは承知していても善良なたこぼうずとしては目をしかめる
シーンも多々出現する。
「暴力」「性」というのは、常に若者にとってのテーマであろうが
このドラマにあるような若者の集団による暴力とか、勢力争いが原因の
暴力とか、正直あまり見たくはない。
ただし、テレビドラマとなればより先鋭的な東京?の若者文化を演じさせ
なくてはならないのはよくわかる。実際にあったことに近いのだろう。
主演の「長瀬」さんはかっこイイ!
母親役の「森下 愛子」さんもズッコケていて楽しい。
「渡辺 謙」さん「きたろう」さん「阿部」さんの警察関係の人たち
は、たまにキラリと光るが、大体はダメ警官として面白く描かれる。
全体としてはダメで頼りない大人達と、不良ではあるが真剣に生きる
若者・・・という図式であろうか、それにしても大人達がダメすぎて
笑える。大人になればわかるが大人はここまでダメではない!
さて肝心の最初に起こった殺人事件であるが、その後意外な展開に
発展する。若者の暴力シーンなどが出てくると、そのうち誰が犯人でも
不思議はない気がするのだが・・・
実は主人公のごく身近にいる人がアヤシイと感じてきて、それに気付いた
友達が殺される羽目に陥る。
このドラマの根底に流れるのは、現代の特に若者に多い精神的なアンバランス
というテーマであろう。暴力や性倒錯にしかよりどころを見出せない若者達は
まるで部屋のぎりぎりスミに行かないと寄りかかれるところがない状態に
あるように見える。
しかし、単純に「暴力」や「性」の問題がすぐに犯罪や病気に発展する
わけでは、普通は・・・ない。
普通は誰にでも一定の「壁」が存在するので、それ以上は進めずに戻って
くるものなのだ。壁に寄りかかっていても、その壁の向こうに行こうとは
思わないはずである。
このドラマが辿り着いたキイワードは「多重性人格障害」、今は
「解離性障害」と呼ばれる病気の問題である。
たこぼうず的には、そこをもう少し掘り下げてもらいたかった。
ドラマの描き方としては後になって「あの人が解離性障害だったのか・・・」
となるのはやむを得ないとしても、その病気については別な人格の人間が
その人に現れることがあって、互いにもうひとつの人格を認識できない
という解離性障害のために現れる現象だけを示しただけに止まっている。
壁の向こう側に行ってしまったのには、それなりの理由(わけ)がある筈である。
いいドラマであるだけに犯人の解離性障害に至る原因などについて
もう少し丁寧に描いてもらいたかった気がする。
この犯人はその後どのように安らぎを得ていくのか、あるいはどんな
きっかけで治療の糸口を見出していくのか・・・
もう少し希望の光を感じられるエンディングだと、なおよかった気がします。
こう書いていて、まあ、あれでも充分感じられる人もいるに違いない・・・
と納得したたこぼうずなのでした。
当時は主演の「長瀬 智也」さんの人気もあって、大変視聴率のよい作品
とされていて、再放送などでも人気があったとのことである。
脚本はNHKの朝ドラ「あまちゃん」でも有名な「宮藤 官九郎」であり
その頃の池袋西口公園周辺に集う若者達をテーマにしたシリアスなドラマである。
ただし、たこぼうずが東京在住のころは東中野から通学していたので、新宿が
主な遊び場であり、池袋や渋谷はあまりなじみがない。
従って西口公園が実在するかはわからないが、ドラマに出てくるような若者達
は一部ではあるけれど、確かに実在したように思います。
主演の「長瀬 智也」さんはもちろん人気者でしたが、「窪塚 洋介」さん
「小雪」さん「佐藤 隆太」さん「妻夫木 聡」さん「阿部 サダヲ」さん
などはこのドラマ放映のあと人気が急に上昇したとあるので、よいきっかけ
になった作品ということだろう。
全11話のドラマの全体像としては1回目に起こる、長瀬さん演じるマコト
の知り合いの女性が殺される事件が次第に解決される・・・という方向性
で進んでいくのだが、途中の回ではその殺人事件の話題は希薄になり、
当時の若者の風俗というか、よくわからない対象に対する憤り、とか
性の問題とかをより多く描く展開になっている。
現代でもあることだとは思うが、若者のエネルギー、暴力というものが
やはり少し誇張して描かれているので、ココロがイタイ場面も見ることになり、
フィクションとは承知していても善良なたこぼうずとしては目をしかめる
シーンも多々出現する。
「暴力」「性」というのは、常に若者にとってのテーマであろうが
このドラマにあるような若者の集団による暴力とか、勢力争いが原因の
暴力とか、正直あまり見たくはない。
ただし、テレビドラマとなればより先鋭的な東京?の若者文化を演じさせ
なくてはならないのはよくわかる。実際にあったことに近いのだろう。
主演の「長瀬」さんはかっこイイ!
母親役の「森下 愛子」さんもズッコケていて楽しい。
「渡辺 謙」さん「きたろう」さん「阿部」さんの警察関係の人たち
は、たまにキラリと光るが、大体はダメ警官として面白く描かれる。
全体としてはダメで頼りない大人達と、不良ではあるが真剣に生きる
若者・・・という図式であろうか、それにしても大人達がダメすぎて
笑える。大人になればわかるが大人はここまでダメではない!
さて肝心の最初に起こった殺人事件であるが、その後意外な展開に
発展する。若者の暴力シーンなどが出てくると、そのうち誰が犯人でも
不思議はない気がするのだが・・・
実は主人公のごく身近にいる人がアヤシイと感じてきて、それに気付いた
友達が殺される羽目に陥る。
このドラマの根底に流れるのは、現代の特に若者に多い精神的なアンバランス
というテーマであろう。暴力や性倒錯にしかよりどころを見出せない若者達は
まるで部屋のぎりぎりスミに行かないと寄りかかれるところがない状態に
あるように見える。
しかし、単純に「暴力」や「性」の問題がすぐに犯罪や病気に発展する
わけでは、普通は・・・ない。
普通は誰にでも一定の「壁」が存在するので、それ以上は進めずに戻って
くるものなのだ。壁に寄りかかっていても、その壁の向こうに行こうとは
思わないはずである。
このドラマが辿り着いたキイワードは「多重性人格障害」、今は
「解離性障害」と呼ばれる病気の問題である。
たこぼうず的には、そこをもう少し掘り下げてもらいたかった。
ドラマの描き方としては後になって「あの人が解離性障害だったのか・・・」
となるのはやむを得ないとしても、その病気については別な人格の人間が
その人に現れることがあって、互いにもうひとつの人格を認識できない
という解離性障害のために現れる現象だけを示しただけに止まっている。
壁の向こう側に行ってしまったのには、それなりの理由(わけ)がある筈である。
いいドラマであるだけに犯人の解離性障害に至る原因などについて
もう少し丁寧に描いてもらいたかった気がする。
この犯人はその後どのように安らぎを得ていくのか、あるいはどんな
きっかけで治療の糸口を見出していくのか・・・
もう少し希望の光を感じられるエンディングだと、なおよかった気がします。
こう書いていて、まあ、あれでも充分感じられる人もいるに違いない・・・
と納得したたこぼうずなのでした。