アトリエ天藤一級建築士事務所 ATELIER TENDO

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中国の地震

2008-06-13 | コラム 

066_2 画像(某邸から大阪湾を望む)

ずいぶん休んでしまいました。ごめんなさい。

5月12日 中国四川でM.8の大地震がありました。多くの人が死傷し、建物が倒壊したことでさらに被害が拡大しています。
私たちも大きな災害を経験し、人ごとではいられません。

建物(特に学校)が無残な姿をさらし、子供を失った親が嘆く様子を見ると胸が詰まりそうです。
鉄筋コンクリート構造の間仕切壁や柱にレンガが使用され、崩れている画像があります。
あるいは床に使用されている幅60センチのPC板が固定されていないために外れて落ちている画像。
梁のコンクリート骨材の砂利に直径5センチほどの大きなものが使用され、セメント量が少なく、崩れやすく、 鉄筋は細く数量も少ないとの指摘もあります。

多くの建物が倒壊したことについて、構造上の問題だけでなく耐震基準や施工品質も指摘されています。(日経アーキテクチュア200806-9)

校舎は手抜き工事が行われていたのではないかと被害者の親たちが訴えている報道もありました。
日本では公共建築(特に学校)は安心の代表みたいなもので(但し、建設された年にもよりますが)、避難所に指定されるくらいですから、これらの報道で知る限りでは、建物が脆弱なために多くの若い命が失われたことを、とても残念に思います。

さて、構造計算書偽装事件(姉歯事件)を契機にして、2007年6月20日から建築確認申請の手続きが変更され、ようやく一年です。
当初の混乱は収まりつつありますが、確認申請を提出前には何度も審査機関と話し合いをして、細心の注意をもって当たっています。
なにはともあれ、安全性が確保されるのはクライアントにとっての最大の利益です。

偽装や違反など無縁の多くの設計者は、知恵を絞って、クライアントにとって最良の建築を提供すべく励んでいます。
私もその一翼を担っているのだと胸を張ってご挨拶いたします。

建築士会
平成19年6月20日から建築確認申請の手続きが変わります!

大阪府
平成19年6月20日からの「確認申請の手続きの変更」について
建築主の皆様へのお願い