足羽山の風

足羽山の花。福井・足羽山やその周辺を歩きながら,自然と親しんでいます。

昔は健康食品だったコンフリー 今は

2013-05-29 | 春の植物(5月)
コンフリー(Comfrey)
(ムラサキ科ヒレハリソウ属 / 2013.5.22 足羽川堤防(福井市))


足羽川堤防に咲いていた花。コンフリーである。昨年もこのあたりに咲いていたので、同じ株だろう。
コーカサス原産の植物、和名もあってヒレハリソウ(鰭玻璃草)と立派な名らしいが、コンフリーの方が通りがよいだろう。というのは、かつて健康食品としてブームになっていたのである。ところが今は、肝臓障害を起こす恐れが発見され食品としての販売は禁止され、有毒植物とみなされている。
ブームの頃に植えられたものが一部野生化しており、ときおり見かけることがある。この堤防のコンフリーも野生化したもののようだ。

オーニソプターのような ヒメハギ

2013-05-28 | 春の植物(5月)
ヒメハギ(姫萩)
(ヒメハギ科ヒメハギ属 / 2013.5.28 足羽山(福井市))

「足羽山6188」さんと「のりのりGOGO」さんのブログで見た、ヒメハギを見に行く。
普段通らない場所だし、目立たない小さな花なので意識して通らなければ気が付かないままだっただろう。
名は控えめだが、アップで花をみるとなかなか変わった形である。怪しい鳥のようにも見える。
あるいはオーニソプターとか。
サギソウ、トキソウ、ヒエンソウなど鳥の形に見たてられた花はいろいろあるのだが、オーニソプター草とか名づけたくなる。
もう少し大きくて、いい名をつければ人気が出そうな花である。


苔類ではない ムラサキサギゴケ

2013-05-27 | 春の植物(5月)
ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)
(ハエドクソウ科サギゴケ属 / 2013.5.3 足羽山(福井市))


名は苔だが、コケ類ではない。地面に低く広がる小さな草ということでコケと呼ばれるのだろう。
足羽山の「池」のそばと「しだれ桜」のそばの2カ所で見た。
日当たりのいい芝地などに生えるのだが、このように大きなものはあまり見たことがない。良く似たものに、トキワハゼというのがあり、区別が難しい。
それで一抹の不安があって、載せないでいるうちに盛りが過ぎてしまったよいうで、今行っても花は少なくなっている。


政府の紋はキリ

2013-05-26 | 春の植物(5月)
キリ(桐)
(ゴマノハグサ科キリ属 / 2013.5.23 足羽山(福井市))

歩いていると薄紫色の花が落ちていた。上を見上げるとキリの木である。房状の花と、実もついている。
大きな木で上の方で咲いているので下を通っても気がつきにくい。
花は桐の紋のように上に向かって立っている。

桐の紋は菊の紋につぐ高貴な紋章で、豊臣秀吉などが使っており、今は総理大臣や政府の紋章である。

白いビン洗いブラシ シライトソウ

2013-05-25 | 春の植物(5月)
シライトソウ(白糸草)
(ユリ科シライトソウ属 / 2013.5.25 足羽山(福井市))

ある方のブログで足羽山のシライトソウの写真が載っていた。そういえば昨年シライトソウを見かけたのだが、いい写真が撮れなかったので本ブログに載せなかったのを思い出した。

というわけで、昨年見た場所へ。車道下の斜面にかなりの数が立って並んでいた。しかし、遠いし暗いし写真は撮りにくい。近づくルートを探したが無理そうだったので、望遠で撮影。

白いビン洗いブラシのような花であるが、これは小さな花が多数集まったもの。ブラシの毛一束が花ひとつである。葉のようすはよくわからないが、ショウジョウバカマに似ているらしい。

谷ウツギ

2013-05-24 | 春の植物(5月)
タニウツギ(谷空木)
(スイカズラ科タニウツギ属 / 2013.5.23 足羽山(福井市))

ウツギは「卯の花」と言われる白い花の咲く小木であるが、その他に「なになにウツギ」という花木がたくさんある。種としてはウツギ科ではないものも多く、同じころに咲く花木という程度の関係である。
これはタニウツギ。ピンクの花が目立つ。主に日本海側に分布する種だそうだ。

山法師

2013-05-23 | 春の植物(5月)
ヤマボウシ(山法師)
(ミズキ科ミズキ属 / 2013.5.23 足羽山(福井市))

半月ぶりの足羽山、すっかり初夏の様子。仏舎利塔あたりはニガナ、ハナニガナが一面に咲いていた。

さて、写真はヤマボウシ。2箇所で見かけた。
ハナミズキの類縁種で、ハナミズキをアメリカヤマボウシと言うこともある。
山法師の名は、弁慶のような白い布をかぶった法師に見立てたもの。
やがてぶつぶつのある赤い実ができる。
wikipediaでは「果肉はやわらかく黄色からオレンジ色でありマンゴーのような甘さがある。果皮も熟したものはとても甘く、シャリシャリして砂糖粒のような食感がある。」とある。一応そのとおりだが、さほどうまくは無いと思う。

ジシバリ、オオジシバリ

2013-05-11 | 春の植物(5月)
ジシバリ(地縛り)
(キク科ニガナ属 / 2013.5.6 足羽山(福井市))
タンポポを小さくしたような花が地面を覆っている。ジシバリであろう。
別名をイワニガナというそうで、ニガナの仲間である。広場の隅など日当たりのいいところによく咲いているように思う。
名は地面を覆って縛っているようだということ。

オオジシバリ(大地縛り)
(キク科ニガナ属 / 2013.5.7 足羽山(福井市))
ジシバリによく似た花でオオジシバリというのがある。名の通り、大きめということだが、大きさは育ち具合で変わりはっきりしなこともある。それよりも葉の形が違うことが特徴。ジシバリは卵円形、オオジシバリは細長い。

顔剃菜

2013-05-09 | 春の植物(5月)
コウゾリナ(顔剃菜)
(キク科コウゾリナ属 / 2013.5.6 足羽山(福井市))
タンポポに似た花だが、茎が伸びて分岐するところが違う。ブタナとは葉のつき方が違うようなので、コウゾリナだと思う。

茎や葉が硬く剛毛があるということで、髭(ひげ)を剃るという意味で「顔剃菜」あるいは「剃刀(かみそり)菜」から転訛したという説があるようです。

シャク

2013-05-07 | 春の植物(5月)
シャク(杓)
(セリ科シャク属 / 2013.5.6 足羽山(福井市))

白い小花がついた50センチから1メートルほどの草があちこちに増えている。
セリ科の草でヤマニンジンとも呼ばれるようだ。

「花が展開する前の茎、葉は山菜として食用にされる。また、根は、ヤマニンジンと称して食用にされる」(wikipedia)

「葉がニンジンに似ていることから、山ニンジンなどとも呼ばれていて、身近な山菜として親しまれている
柔らかい、茎葉を採取して、そのまま天ぷらにする。また、茹でてから、サラダ、おひたし、和え物、汁のみ、卵とじなど、味に癖が無く美味しく食べることができます
シャクは山人参の方言があり、強壮もちや力もちにして食べる。これは、5~6月頃の開花期に根を掘り上げ、小川につけてアク抜きして、粉末にして、米、もち米、トチの実などと混ぜて、餅にして、強壮餅、力餅にして食べるという」(e-yakusou.com)

一度食べてみようかな。

栄冠の樹 ゲッケイジュ

2013-05-06 | 春の植物(5月)
ゲッケイジュ(月桂樹)
(クスノキ科ゲッケイジュ属 / 2013.5.6 足羽山(福井市))

博物館前のバードフィーダーになっている木に黄色い花がついていた。ゲッケイジュの木である。こんな花が咲くとは知らなかった。
ギリシャやローマ時代から神聖視された樹木。古代ギリシアでは葉のついた若枝を編んで「月桂冠」とし、勝利と栄光のシンボルとしたという。葉はローリエという香料になる。
葉をちぎって香りをかぐといいにおいがした。

小さなリンゴ ズミ

2013-05-05 | 春の植物(5月)
ズミ(酸実、桷)
(バラ科リンゴ属 / 2013.5.3 足羽山(福井市))

池の上に、白い花がいっぱい咲いた木が張り出していた。真っ白に雪が積もったかのようだ。
ズミという木らしい。

リンゴの近縁種ということで、5弁の大きめの花がついている。小さな赤黄色の実がなるようだが、名前(酸実)のように酸っぱい実らしい。また、ズミは「染み」で染料を取ったことからという説もある。
今、白い花を咲かせているガマズミとは類縁ではないようだ。

浦島太郎の釣竿 ウラシマソウ

2013-05-03 | 春の植物(5月)
ウラシマソウ(浦島草)
(サトイモ科テンナンショウ属 / 2013.5.3 足羽山(福井市))

とある園路を歩きながら斜面の下をみていると、ウラシマソウらしき葉が見えた。
何とか斜面を少し降りてみると、確かにウラシマソウで若い株がたくさん生えていた。花が着いているのはまだ2株だけだったが、これから増えるのだろう。

花は仏炎苞と言ってサトイモの仲間に見られる形だが、中から細長い糸状のものが伸びている。これが浦島太郎の釣り竿を伸ばしたように見えるというのが、名の由来である。
花は黒茶色で、葉の下で陰になっており上からは見えにくいが、特徴的な葉の形で探すと見つけやすい。