足羽山の風

足羽山の花。福井・足羽山やその周辺を歩きながら,自然と親しんでいます。

蟻は通さない ツルアリドオシ

2012-06-19 | 初夏の植物(6月)
ツルアリドオシ(蔓蟻通し)
(アカネ科ツルアリドオシ属 / 2012.6.13 足羽山(福井市))
やや木陰になった斜面に、小さな白い花がふたつづつ連なって咲いていた。ツルアリドオシらしい。
ふたつの花の付け根はほぼひとつになっていて、実になると1個の実に合体してしまうらしい。写真では大きさがわかりにくいが、花の直径は1~1.5センチくらい。

良く似た花でアリドオシというのがあって、細長い針状の棘が多数あり、ちょうど蟻の体を貫き通すようだということで、アリドオシの名がある。
よく似ていて蔓状に伸びるからツルアリドオシだそうだが、こちらには名のもとになった針がないので、やや名がふさわしくないような。

銀の盃 ギンパイソウ(ニーレンベルギアの仲間)

2012-06-16 | 初夏の植物(6月)
ギンパイソウ(銀盃草)
(ナス科アマモドキ属/ 2012.6.8 足羽山(福井市))
足羽神社の境内の芝生に、紙を散らしたように白いものが見えた。近づいて見ると高さ10センチほどの白い花がたくさん咲いていた。葉は芝草の下になったのかほとんど見えず、花だけが立っている。
調べてみると、南米原産の植物、銀盃草(学名 Nierembergia rivularis。英名は Whitecup)の仲間のようだ。
園芸種として同属のものが多く栽培されており、学名から「ニーレンベルギア」と呼ばれる。この花もそのいずれかであろうが、葉の様子も見えないので、とりあえず「ニーレンベルギアの仲間」としておこう。

ねじれている? ネジキ

2012-06-12 | 初夏の植物(6月)
ネジキ(捻木)
(ツツジ科ネジキ属/ 2012.6.10 足羽山(福井市))

植物園に植えられていたもの。白い小花が多数ぶらさがっている。
和名の由来は、幹がねじれることから、と言うのだが、幹を見ても私の目には判然としない。

白い小花がぶらさがるの木ははいろいろあるが、ツツジ科ではドウダンツツジやアセビなどが思いつく。
ネジキもアセビなどと同様有毒植物であり、家畜がこの木を食べると中毒症状を示すという。

苗代のころ? ナワシロイチゴ

2012-06-07 | 春の植物(5月)
ナワシロイチゴ(苗代苺)

(バラ科キイチゴ属/ 2012.5.24 足羽山(福井市))
道路わきに咲いていた。イチゴの仲間の花は白か黄色が多く、このような赤系統は珍しいのではないかと思う。花も、これで咲いているのか、これから咲くのか、咲き終わった跡なのか、判然としない花である。
花びらが集まって開かないままで、花が終わるようだ。

苗代を作るころ実が熟すのでこの名があると、あちこちに書かれているのだが、今頃花が咲いていて、実ができるのはこれからだろう。あちこちではもう田植えをしており、苗代作りの時期は既に終わる頃だと思うのだが?昔は苗代作りは遅かったのかもしれない。
実は生食、ジャムなどで美味だそうだ。いつ実がなるか確認をかねてときどき見に行くことにしよう。

追羽根のようなガク ツクバネウツギ

2012-06-04 | 春の植物(5月)
ツクバネウツギ(衝羽根空木)
(スイカズラ科ツクバネウツギ属 / 2012.5.7 足羽山(福井市小山谷))

道路わきの小木に、かわいい花がたくさんついていた。花の中にオレンジ色の模様があるのが印象的である。
花はやがて落ちるが、ガクはそのまま残り、花のようにも見える。5枚のガクがプロペラのような形で広がっており、その下に実ができるようだ。これが羽根突きの羽根のようだということで、ツクバネと呼ばれることになったようだ。

(2012.5.26)

正統派アジサイ? コアジサイ

2012-06-01 | 春の植物(5月)
コアジサイ(小紫陽花)
(アジサイ科アジサイ属 / 2012.5.26 足羽山(福井市小山谷))

足羽山の道端にミニサイズのアジサイのような花が咲いていた。コアジサイである。先日のコナスビ(ナスとは無縁)と違ってれっきとしたアジサイの仲間で、木や花の姿も似ている。
普通のアジサイの大きな花は良く見れば2センチほどの小さな花の集まりである。その2センチ程の花は、もともとの花の「ガク」が変化した装飾花で、本当の花はその中心にある小さな玉である。このコアジサイはその本当の花だけでできている。だからコアジサイの方が正統派だと言えないこともない。
まだ大きなアジサイはほとんど咲いていないが、コアジサイは先に咲いて目だっている。