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センター突破 これだけはやっとけ 鳥取の受験生のための塾・予備校 あすなろブログ

鳥取の受験生のための塾・予備校  あすなろ予備校の講師が、高校・大学受験に向けてメッセージを送るブログです。

「センター突破これだけはやっとけ」 倫理編

2007-10-02 14:16:34 | 特集「センター突破これだけはやっとけ」
センター倫理の本番まで約4ヶ月となりましたが、実際の試験までにやっておきたい、効率的な学習方法をご紹介いたします。


① 【学習の要点】
まず、山川出版社の用語集と参考書及び教科書をメインの教材として活用し、基本的な知識の定着及び理解をして頂きたい。基本概念や用語のうわべたけを知っているだけでは、倫理を学習したことにはなりません。思想家やその主著やその思想を示す用語をただ暗記しさえすれば事足りると勘違いしてはいけません。そのような勉強をされているのであれば、考えなおして頂きたい。面倒ではありますが、教科書や用語集・参考書を用いて、その基本概念や用語を丁寧に確認しながら学習して下さい。

では理解を手助けとなる視点・観点についてご紹介したいと思います。それは共通点と相違点でございます。どの思想家も単独で突然現れたわけではありません。先人の思想を継承しつつ独自の思想を展開しております。そこには必ずと言っていいほど共通点と相違点が生じます。センターではこの点がよく問われます。思想家同士の共通点と相違点を明確にし、理解を深めていって頂きたく存じます。例えば孔子・孟子・荀子の三者を「共通点と相違点」の観点から学習した場合、明確に理解できませんか。


② 【実践力1】
問題文の論旨を問う設問に対しては、理解力や読解力が必要となりますが、重く考えることはありません。上述の学習で身に付けた基本概念や用語の理解があれば、答えを導くことは難しくありません。センター倫理で問われるのは有史以来変わらぬ、普遍的なる問題関心でございます。

この問題関心(例えば、正義・自由・平和・愛・秩序など)に対して各思想家は、様々な考えを展開しておりますが、この問題関心自体は現代においても問われ続けておりますし、現在進行形で様々な思想が展開されております。

また、思想を生み出す背景として、「時代」の存在を忘れてはなりません。必ずと言っていいほど、その時代特有の条件が思想家に影響を与えます。例えば、政治制度・不況・飢饉・戦争・大衆社会・国家的危機などであります。故に、時代背景という観点を持って、思想に取り組んで頂きたく存じます。理解しやすくなります。
過去問に取り組む際には上述の観点を持って、過去問自体を分析するような心持で学習して下さい。


③ 【実践力2】
倫理は用語戦です。重要なのは、その用語がセンター倫理試験において、どのような解釈をされているのかを知っておかねばなりません。当然のことながら、思想・哲学に答えはなく、過去の思想家・哲学家に対する解釈も無数に存在します。その中で、センター倫理(一般教養としての倫理)においては、一定の共通理解に落ち着くことが必要となりますので、申し訳ないのですが、自分勝手な解釈は謹んでいただきたく存じます。

では、そのベースとなる知識(理解を伴う)だけでセンターに臨んでいいのかと言えば、そうではありません。その知識がどのように加工されて、問題として登場するのかを身をもって経験せねばなりません。どのような選択肢に加工されるのか、実際にセンター倫理ではどのような解釈を正解としているのか、センター過去問や実践問題集(一問一答形式も含む)を通して習得して頂きたく存じます。

確かに、納得できかねる解釈があるかと思いますが、大学に入られてからおもいきり反論すればよろしいので、センターでは「なるほどね、こういう解釈できましたか。」の如き余裕を持って頂ければ、これ幸いと存じます。


④ 【「現代の諸問題」分野】
時代地域を越えて、様々な思想を比較し、共通点と相違点の明確化する学習で身に付けた鋭い観察眼で、この分野を学習して頂きたい。加えて、「現代の問題に対して、今まで登場してきた思想家・哲学家たちはどのように考えるだろうか」という観点を持って学習して頂きたい。例えば、現代の地域紛争や、生命倫理の問題に、孔子ならどのような異見を表明するのか、などでございます。


⑤【結語】
有史以来、数多くの思想家・哲学家が、先哲の思想をどのように解釈し、何を評価し、何を批判し、どのような思想を展開したのか。また後世の思想家達に、また我々にどのような問題を提起したのか。関心事は尽きることはありません。今こそ、人類の叡智を学び、新たな文明を築いて頂きたく存じます。

なお、私は文章や言葉における意思伝達の限界をよく理解しておりますし、このような形式で皆様に講義することの不可能性もよく分かっております。繰り返しになりますが、解釈を扱う学問なので、取り扱いには注意を要します。あくまで、センター倫理の枠をはみ出すことのないよう、お願いします。

書きたいことは山ほどありますが、本企画の趣旨からずれますので、ここで終わりにいたしたく存じます。

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