今日付けの読売新聞に少し気になる記事が載っていました。
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法科大学院定員18%減、10~11年度計画「予定なし」も6校
全国74校の法科大学院が2010~11年度にかけて実施する定員削減計画の概要が22日、明らかになった。計画により、総定員は現在の5765人から約18%減の4700人台となる見通しだ。
法科大学院を巡っては、過剰な定員が司法試験の合格率低迷を招いたと指摘されており、中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)特別委員会が、定員を絞って教育の質を向上させるため、抜本的な定員削減を求めている。日本弁護士連合会も定員を4000人程度に削減するよう提言しており、削減数の上積みを求める声があがりそうだ。
調査は法科大学院協会が74校を対象に、今年1月と3月にアンケート方式で行った。
このうち、具体的な削減計画を明らかにしたのは41校の622人。削減の方向だが具体的な人数を決めていない大学院が22校あり、同協会関係者は最終的な削減数は1000人程度になると見ている。
削減幅が最も大きいのは、新潟と神戸学院の41・7%、次いで鹿児島、東北学院、広島修道、福岡(09年度に削減)の40%だった。削減予定が「ない」と回答したのは、すべて私立で、専修、日本、立教など6校。
08年の新司法試験合格率別では、1位の一橋(合格率61%)と2位の慶応(57%)は「検討中」で、3位の中央(56%)は削減予定なしとしている。一方、過去3回の新司法試験で1人しか合格者を出していない姫路独協は、09年度に既に定員を40人から30人に減らしている。08年の合格者がゼロだった信州と愛知学院は、信州が「検討中」、愛知学院は「最小11・4%、最大20%減」とした。
(2009年4月23日 読売新聞)
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昨年の新司法試験の合格率が33%だったことを考えると、新司法試験制度を始めた当初の「受験者の7~8割合格」は到底達成されていません。この現状を考えると各法科大学院が定員減に方針転換するのはある意味妥当と言えるでしょう。
法科大学院入試は
①適性試験受験(大学入試センター・日弁連法務研究財団が実施する大学入試センター試験のようなもの)
↓
②各大学院の個別試験を受験(面接や小論文など)
という流れになりますので、イメージとしては国公立大学入試に近いものがあります。
学部時代の成績を考慮する大学院も多いので、今から法学部→法曹界を志望する生徒は大学に入ってからも猛勉強が必要ですよ!
今回の定員減によって、法科大学院入試が難化するのかどうかまだわかりません。いずれにしても、旧司法試験の合格率が2~3%だったことを考えると、法曹の世界の門戸はかなり広げられていると思います。
執筆者も法学部出身なのですが、法学を学んで何よりもよかったことは「バランス感覚を身につけることが出来た」ということに尽きます。
対立する2者の利害を調整するために生まれたのが法です。対立・利害調整は法律の世界に限りませんから、両者の意見を聞きつつ互いが納得できる解決策を紡ぎだす能力は、それこそ様々な分野で求められます。
そこで培った能力が法曹界で発揮できればもちろん素晴らしいことですし、そうでなくても活躍できる場所は無限にあると思います。
興味を持った受験生諸君、一つ真面目に法学部受験を目指してみては?
・論理が好き
・他人の話を聞くのが好き
という人にはきっと向いている分野だと思いますよ!
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法科大学院定員18%減、10~11年度計画「予定なし」も6校
全国74校の法科大学院が2010~11年度にかけて実施する定員削減計画の概要が22日、明らかになった。計画により、総定員は現在の5765人から約18%減の4700人台となる見通しだ。
法科大学院を巡っては、過剰な定員が司法試験の合格率低迷を招いたと指摘されており、中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)特別委員会が、定員を絞って教育の質を向上させるため、抜本的な定員削減を求めている。日本弁護士連合会も定員を4000人程度に削減するよう提言しており、削減数の上積みを求める声があがりそうだ。
調査は法科大学院協会が74校を対象に、今年1月と3月にアンケート方式で行った。
このうち、具体的な削減計画を明らかにしたのは41校の622人。削減の方向だが具体的な人数を決めていない大学院が22校あり、同協会関係者は最終的な削減数は1000人程度になると見ている。
削減幅が最も大きいのは、新潟と神戸学院の41・7%、次いで鹿児島、東北学院、広島修道、福岡(09年度に削減)の40%だった。削減予定が「ない」と回答したのは、すべて私立で、専修、日本、立教など6校。
08年の新司法試験合格率別では、1位の一橋(合格率61%)と2位の慶応(57%)は「検討中」で、3位の中央(56%)は削減予定なしとしている。一方、過去3回の新司法試験で1人しか合格者を出していない姫路独協は、09年度に既に定員を40人から30人に減らしている。08年の合格者がゼロだった信州と愛知学院は、信州が「検討中」、愛知学院は「最小11・4%、最大20%減」とした。
(2009年4月23日 読売新聞)
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昨年の新司法試験の合格率が33%だったことを考えると、新司法試験制度を始めた当初の「受験者の7~8割合格」は到底達成されていません。この現状を考えると各法科大学院が定員減に方針転換するのはある意味妥当と言えるでしょう。
法科大学院入試は
①適性試験受験(大学入試センター・日弁連法務研究財団が実施する大学入試センター試験のようなもの)
↓
②各大学院の個別試験を受験(面接や小論文など)
という流れになりますので、イメージとしては国公立大学入試に近いものがあります。
学部時代の成績を考慮する大学院も多いので、今から法学部→法曹界を志望する生徒は大学に入ってからも猛勉強が必要ですよ!
今回の定員減によって、法科大学院入試が難化するのかどうかまだわかりません。いずれにしても、旧司法試験の合格率が2~3%だったことを考えると、法曹の世界の門戸はかなり広げられていると思います。
執筆者も法学部出身なのですが、法学を学んで何よりもよかったことは「バランス感覚を身につけることが出来た」ということに尽きます。
対立する2者の利害を調整するために生まれたのが法です。対立・利害調整は法律の世界に限りませんから、両者の意見を聞きつつ互いが納得できる解決策を紡ぎだす能力は、それこそ様々な分野で求められます。
そこで培った能力が法曹界で発揮できればもちろん素晴らしいことですし、そうでなくても活躍できる場所は無限にあると思います。
興味を持った受験生諸君、一つ真面目に法学部受験を目指してみては?
・論理が好き
・他人の話を聞くのが好き
という人にはきっと向いている分野だと思いますよ!