対州馬・飼育員日記

馬に足を踏まれても、鹿に威嚇(いかく)されても、めげないスタッフブログ

続続・毒草について

2012-05-17 | 日記
 今回も前回に引き続き、雑草タイプの植物で毒性のあるものを説明したいと思います。

何週も同じ話題ですいません!もう少しだけお付き合いくださいませ。

参考にしたサイト様です。

有毒植物目次

深山毒草園



ワラビ

 公園内の至る所に生えています。

 春の山菜の一つです。灰で灰汁を抜かないと人間もワラビ中毒になってしまうので注意が必要です。

牛・馬などの家畜の中毒事例が多い草のようです。ワラビには気を付けて下さい。


毒草名  ワラビ(蕨)、早蕨(さわらび)、Bracken
特 性  ワラビ科 ワラビ属、山菜としても有名なシダ植物。
花 期  6月
毒部位  全草
症 状  脚気、出血



フキ

 なぜか公園内の日陰によく生えています。

茎部分を灰汁抜きして佃煮風にして食べると美味しい、春の山菜です。食物繊維・ミネラルが豊富です。

フキノトウ(蕾のような部分)は、あまり公園内では見たことないような気がします。食べたことすらないかも…。天ぷらにすると美味しいそうですが。

あなたを愛した秋はもう去って 感じるものは悲しい白い冬~♪

…は歌手の方のふきのとうですね(f^^;)


毒草名  フキ、フキノトウ、ヤマブキ、フウキ、フキンボ、タンバ、フキンコ、ホギ、バッケェ、チャンマイロ、バター・ブァ
特 性  キク科 フキ属、雌雄異株の多年草
花 期  3~4月
毒部位  フキノトウ・全草
症 状  肝臓障害、発癌



ギシギシ

 どこにでも生えている雑草です。スイバ(酸い葉)とも。

意外とこの植物も天ぷらにしたりおひたしにしたりできるそうです。食べるものに困ったら食べてみようかな…。

ギシギシという名前の由来は草同士をこすりあわせるとギシギシ言うことから何だそうです。

シュウ酸という物質があるので家畜に多く与えると、胃の中の炎症を起こしたり、低カルシウム血症になったりします。


毒草名  スイバ(酢葉)、スカンポ、スイコ、ショッパグサ、スイッパ、スイスイグサ、チグサ
性 質  タデ科 ギシギシ属、雌雄異株の酸っぱい多年草
花 期  5~8月
毒部位  全草、茎、葉、根
症 状  嘔吐、下痢等の消化器系異常



カタバミ

 これもどこにでも生えています。

よくクローバーと間違えるハート型が3つついたような形の草です。

これもシュウ酸という物質が入っているため、注意が必要です。

なんでもこのシュウ酸には銅のサビを落とす効果があるようなので、10円玉硬貨をカタバミの葉で磨くとピカピカになるそうです。




トリカブト

 馬を放牧する山側の荒地に生えていました。多分トリカブトと思います。

筆者自身も昨日までこれを、ヨモギとかの種類と思っていました。

猛毒で危険ですので絶対に触らないでください。

実際ヨモギと間違えて誤食する事故が多発しているそうです。

ヨモギは裏側が白いことが特徴的ですので、そうして判別するといいです。


   ↑
ヨモギの裏側

毒草名  トリカブト(鳥兜)、アコナイト、モンクスフード、ブシ(附子)、ウズ(烏頭)、ビーシュ
特 性  キンポウゲ科 トリカブト属、お馴染みの多年草
花 期  8~10月
毒部位  全草、特に塊根に猛毒
症 状  腹痛、下痢、不整脈、呼吸麻痺、嘔吐、頭痛、眩暈


有名どころの草ばかりですが、今回はここまで。

まだ紹介したい植物は多々ありますが、そう何週も毒草ばかりをお送りするのも何ですので、また今度の機会にしたいと思います。

(マツ)

旬の花々

2012-05-10 | 日記

皆様、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?

あそうベイパークでは連日、対州馬やボート遊び、グランドゴルフなどを楽しむ多くのお客様で賑わいました。


連休中、北部の鰐浦地区で開催された「ヒトツバタゴ祭り」にお出かけになった方もいらっしゃるかと思います。

緑の山をまっ白く染め、月夜の晩には海も照らす、ということから「海照らし」とも呼ばれています。


あそうベイパークのモニュメント広場にも植えられておりますので、ご紹介します。



場所はフジ棚の近く。まだそれほど大きくはありません。

白くて小さい花が特徴です。





実は、この白く見えるものは、花びらではなく「がく」なんだそうです。

でもなぜ、白く、こんなにも長いのでしょう。不思議ですね。


木の周辺にも、いろんな花が見ごろを迎えておりましたので、あわせてご紹介します。










キャンプ場にも、たくさんの種類の花をお花スタッフが真心を込めて育てております。

お休みの日には、ぜひ、花とみどりの公園あそうベイパークへおいでくださいね。





ツシマジカのミーちゃんのツノも、日に日に生えてきております。


ユタロー


続・毒草について

2012-05-04 | 日記
 今回は、前回紹介しきれなかった毒成分のある植物を引き続き紹介したいと思います。

参考にしたサイト様は今回もこちらです。

深山毒草園:毒草一覧

※一部の画像はgoogleから転載しています。
 


チューリップ
 
 あそうベイパーク入口付近のプランターに植えてあります。

春の代名詞と言える花です。(もう時期は過ぎつつありますが…)

 イギリスの民話で、妖精がチューリップの花弁の中に子どもを入れて、揺りかごの代わりにしているという、メルヘンな伝説もあるとてもきれいな花です。

そんなチューリップにも意外と全体に毒成分があるようですので、お子さんなどが触れる際には特に気を付けさせるようにすることが吉と思います。


毒草名  チューリップ、鬱金香(うつこんそう)
特 性  ユリ科 チューリップ属、色とりどりの耐寒性多年草
花 期  3~5月
毒部位  全草、球根、花、葉
症 状  嘔吐、皮膚炎、心臓毒



ウメ

 オートキャンプ場奥などにこっそり咲いています。

実の中に青酸カリが入ってることで有名です。

 そんな青梅も毒抜きすると十分食用として食べられます。

青梅を氷砂糖・ホワイトリカーと一緒に漬けておいて、半年後ぐらいに飲んだら本当においしいですよね。


  

毒草名  ウメ (梅)、風待草(かぜまちそう)、Japanese apricot、好文木(こうぶんぼく)、匂草(においぐさ)、春告草
性 質  バラ科 サクラ属、超超有名な落葉高木
花 期  2~3月、果期 6~7月
毒部位  実、種、葉
症 状  心臓痙攣、呼吸麻痺



スイセン

 馬小屋周辺のプランターなどにちょこちょこ咲いています。

数年前に筆者が適当に植えたものが今ものびのびと咲き続けている、生命力の強い花です。

スイセンもあくまで鑑賞用でお楽しみください。

こうして見ると、球根種は比較的毒性のあるタイプが多いような気がします。


       ↑
希望の丘花壇に生えてある妙な形の水仙

毒草名  スイセン(水仙)、水仙華(すいせんか)、雪中華(せっちゅうか)、ダッフォディル(Daffodil)、ナルキッソス
特 性  ユリ科 スイセン属、三倍体のエゴイズムな球根植物
花 期  11~4月
毒部位  全草、根
症 状  皮膚炎、呼吸不全、嘔吐、下痢、胃腸炎、中枢神経痙攣



ニゲラ

 オートキャンプ場花壇に咲いています。

花下の葉っぱが細いことが特徴的で、英語圏では、その部分を「ビーナスの髪」「茂みの中の悪魔」という名で呼んでいるとか。

きれいな花ですので、時期が訪れましたら是非見てみて下さい。

ベイパークに植えてあるニゲラは、1mくらい直立に伸びるため中々存在感がありますよ。



毒草名  ニゲラ、クロタネソウ(黒種草)、ラヴ・インナ・ミスト(霧の中の恋)、ブラッククミン、Devil in a bush
特 性  キンポウゲ科 クロタネソウ属、不屈の非耐寒性一年草
花 期  4~7月 
毒部位  種子
症 状  腹痛、嘔吐、下痢、痙攣



パンジー

 オートキャンプ場花壇に咲いています。

個人的に冬の花の代名詞なのですが、どうなんでしょうか。

ビオラと並んで人面花と言われているようです。

確かに真ん中部分が、ヒゲの生えたおじさんみたいな顔に見えるような気がします。


  ↑
こっち見てる

毒草名  パンジー(Pansy)、サンシキスミレ、コチョウソウ、遊蝶花、胡蝶菫(こちょうすみれ)
特 性  スミレ科 スミレ属、物思う耐寒性の一年草
花 期  11~5月
毒部位  種子、根茎
症 状  嘔吐、神経麻痺




マーガレット

 希望の丘・管理棟横の花壇などに生えています。

雑草魂をもった植物で、種をまいて根付いてくれさえすれば、あとは放ったらかしにしててもすくすく育ってくれます。

キク科の植物は軒並み、触ると皮膚炎が起こるようですので触る際は手袋をつけるといいと思います。


毒草名  マーガレット (Margaret)、オタマギク、キダチカミツレ、木春菊(もくしゅんぎく)
学 名  Chrysanthemum frutescens
特 性  キク科 アルギランテム属、誠実な半耐寒性の常緑多年草
花 期  3~7月
毒部位  汁液
成 分  ミニテルペンラクトン
症 状  接触皮膚炎(弱)


 とりあえず今回はここまでです。

次回は一番動物に与えてしまいがちな、目立った花を咲かせない雑草タイプの毒草をメインに(勝手に)紹介したいと思います。

 長文でしたが最後まで読んでいただきありがとうございました。

(マツ)