すっかり春のムードになり、植物がガンガン芽吹いてきています。
よもぎ・えん麦・クローバーなど馬が食べられる草も生えてきてくれるので嬉しい限りですが、馬が体調を崩してしまうような種類の植物も少なからず生えてきているようです。(あそうベイパーク内だけでも意外と毒草は生えています)
そこで、今回は馬に与えてはいけない毒草を、筆者の知ってる範囲で紹介させて頂こうと思っています。
これらを見かけた場合は、
絶対に馬・鹿に与えないようお願い致します。(よっぽどお腹すいたりしていない限り食べないと思いますが)
今回参考にさせていただいたサイト様はこちらです。
深山毒草園:毒草一覧
毒草
ヒガンバナ
馬小屋周辺道路脇等にたくさん生えています。
彼岸花の毒性は有名だと思います。人間も危険ですので絶対に触らないこと!
毒草名 ヒガンバナ(彼岸花)、マンジュシャゲ、死人花、Red Spider Lily
特 性 ユリ科 ヒガンバナ属、秋の野を赤く染める多年草
花 期 9月
毒部位 全草、鱗茎
症 状 皮膚炎、呼吸不全、痙攣、中枢神経麻痺、嘔吐、下痢
ヨウシュヤマゴボウ
夏頃、馬を放牧する山側のエリアに嫌というほど生えてきますので、お客さんが毒と気づかず触りやすいです。
触ったくらいでは大丈夫ですが全草に毒があるため、安全のために必ず手を洗って下さい。
毒草名 ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)、アメリカヤマゴボウ、ガーギット、Pokeweed
特 性 ヤマゴボウ科 ヤマゴボウ属、生命力の強い宿根草
花 期 6~9月
毒部位 全草、根、葉
症 状 嘔吐、下痢、腹痛、麻痺、痙攣
アジサイ
馬小屋横にザクザク生えています。長崎市の花だそうですね。
人間にも中毒報告がありますので触らないようにご注意ください。
毒草名 アジサイ(紫陽花)七変化、ハイドレンジア(Hydrangea)、四葩(よひら)、冷酷
花 期 4~6月
特 性 アジサイ科 アジサイ属、シーボルトの愛した落葉低木
毒部位 蕾、葉、根
症 状 めまい、嘔吐、痙攣、昏睡、呼吸麻痺
アサガオ
これも馬小屋横に生えています。有毒成分は種の部分です。
少量なら下剤になるそうですが、丸々一個だと即トイレ行きですので、特にお子さん等にはくれぐれもお気を付けさせてください。
毒草名 アサガオ(朝顔)、東雲草(しののめぐさ)、Japanese morning glory
特 性 ヒルガオ科 アサガオ属、お馴染みのつる性一年草
花 期 7~9月
毒部位 種子(生薬名:牽牛子)
症 状 嘔吐、下痢、腹痛、血圧低下
ランタナ
馬小屋ゲート横にいくつか生えています。寒さに強いようで冬になってもしばらく生えていたりします。
小さい花がちょこちょこ生えている様は可愛らしく、お客さんからの人気は高いです。
ただ、果実部分に毒が入っています。馬に与えないでくださいね。
毒草名 ランタナ(Lantana)、シチヘンゲ(七変化)
特 性 クマツヅラ科 ランタナ属、非耐寒性常緑低木
花 期 6~10月
仲 間 コバノランタナ、ヒブリダ
毒部位 果実(種子)
症 状 腹痛
トケイソウ
馬小屋周辺の斜面などに生えています。南国に生えているようなエギゾチックな花です。
花・葉・茎・根など全草部分に幻覚症状が表れる成分を持っていますので、鑑賞するだけに留まり触ったりしないことが無難だと思われます…。
ある意味一番危険な植物です。
毒草名 トケイソウ、パッシフローラ(Passiflora)、ジャノメソウ(蛇の目草)、Passion flower
特 性 トケイソウ科 トケイソウ属、奇抜なつる性常緑低木
花 期 6月~10月
毒部位 全草
症 状 多幸感、幻覚、MAO阻害剤
今回は馬小屋周辺に生えている植物を紹介しました。
まだまだ注意する植物はありますので、機を見計らってまた紹介したいと思います。
植物も本当は食べられないで一族を繁栄し続けたいという気持ちもあってか、長い年月の間に繁栄する工夫を編み出して進化していきました。
種を風で飛ばせるようにしたり、実を食べたあとの鳥の糞(鳥は種まで消化しない)で発芽させたり、甘い匂い・蜜を出してハチを寄せ付けたり…。有毒成分もその工夫の内の一つに当たるのだと思います。
ですから、ある程度の植物には毒は入ってるもんなんだ、という考えを持っていたほうがいいと思います。
ですので、野草を食べるときは予備知識を持ってくれぐれも注意して食べましょう。(?)
筆者も岡本信人(食べられる野草をなんでも天ぷらにして食べちゃう人)を目指して頑張ります。
皆さんももしよろしかったら、動物の中毒事故を防ぐために毒草の種類など是非覚えていてください。
(マツ)