対州馬・飼育員日記

馬に足を踏まれても、鹿に威嚇(いかく)されても、めげないスタッフブログ

大脱走

2011-08-30 | 日記
 最近あそうベイパークでは、天気のいい日にたまに馬何頭かを、多目的広場という場所に放牧しています。

あそうベイパーク案内MAP



地図でいう[C]の地点になります。ちなみに馬牧場は[F]の位置に当たります。



 いざ放牧してみますと、なかなかいい感じに牧歌的な雰囲気を醸し出していて、車で来るお客さんもよく車を止めて馬を見たり、触ったりしているようです。

ここでは馬達は本当にのびのびと気持ち良さそうに過ごしてくれます。

普通の放牧場では、一日一回ぐらいしか寝っ転がらないのですが、ここではほとんどの馬が4~7回程よく寝転がって、とても気持ち良さそうに眠ったりしています。

今となってはやはり馬にとって草原は夢の場所なのでしょうね。

もうちょっと早く思いつけばよかった、と思っています。



馬を見るんだったらやっぱり荒れ地より草原です。

ちなみにこの日のメンバーは、和海・福真・凪子の三頭です。

残りの仔達は、馬牧場の方で放牧をしていました。

 さて、この三頭を馬小屋に戻そうかね、と準備をしようとしたときに山の方を見ましたら、筆者は自分の目を疑いました。



なんか茶色いのが見えます。拡大してみます。



こいつ…加代子じゃない?

どうやら、馬牧場の方の放牧場から、どうにかして多目的広場へと通じる山に入って行って、広場の段々まで辿り着いたという感じです。

どうやって降ろそう、と筆者は慌てふためいていたのですが、加代子が下の三頭に気付いたと思ったらや否や、坂(といっても60°はありそうな)をつつつと降りて行き、どんどんスピードに勢いを付けつつ、そして一気にどどどと、駆け下りて行きました。圧巻!



降りた後のんきに草を食む加代子。

とても16歳と思えない足さばきでした。



 かくして、脱走事件はなんとか何事もなく事を終え、後に4頭仲良く一緒に馬牧場に連れて行き、無事に帰路に着いたとさ。チャンチャン

(マツ)

半野生馬

2011-08-23 | 日記
 この対州馬・闘う飼育員日記も気づいたら、もう1周年経っていたということなので、ブログのデザインを一新してみました。

ちょこちょこ見て下さった皆さん、いつもありがとうございます!おかげ様で一周年です!

あそうベイパークの近況・対州馬の状況を逐一報告致しますので、どうかこれからもご愛顧くださいませ。


 以前、あそうベイパークの馬三頭を上県町へ連れて行って頂いた、という記事を書いてまだ記憶に久しいですが、千俵蒔山の放牧場で生活していた桜・加代子・葉月の3頭が、先日あそうベイパークに帰ってきました。







葉月


 ↑
加代子

もう帰ってこないかも、という話を聞いていたので帰ってきてとても嬉しいです!

着床しているかどうかの検査をまだしていないそうなので、検査が終わるまである程度慎重に接しないといけません。子どもいたらいいな。

 そして、馬達が帰ってくる前の千俵蒔山付近の放牧場での様子を、お休みの日に徘徊して激写してきましたので、その写真も紹介したいと思います。







こんな感じに奥のスペースに馬達が所狭しとたむろしていました。

島山の放牧場にはあった雨をしのげるプレハブみたいなところはないのでしょうか。(見た感じ見当たらなかったので)


       ↑
遠くからですけど多分加代子。

そして、そこのスペースとは別にもうひとつ広い空間があり、そこには桜と葉月と一頭のオスの馬がいました。

自然繁殖の為にこの3頭で区切ってあるんだと思います。




       ↑
葉月。この時は大人しかったです。



手前が桜。野生生活で付いた傷が大量にあります。



もう一頭の仔。名前はわかりませんが、たてがみが凛々しいです。

 この放牧場は放牧したての頃は辺り一面草がうっそうと生い茂っていたのですが、今では、食べられる草はほとんど食べつくされて荒れ地のようになっています。

現在は島山のときと同じように乾草を定期的に担当者があげに行っている状況のようですが、結構な食費がかかって大変だそうです。

宮崎県の都井岬に住んでいる御崎馬たちのように野生に放牧していても草が全然無くならず、85頭(2011年7月22日現在)も生活できる広大な広場が対馬にもどこかないのかなと、ふと思いました。

(都井岬は、宮崎県の在来種、岬馬が放牧されている場所で、放牧の様子を乗用車で回りながら間近で見ることができるところです。サファリパーク的な。)

公式ホームページはこちらです。

憧れますねー。


ついでにココにも行ってきましたので画像up。

おまけ(やまねこセンターにてツシマヤマネコ)



(マツ)

夏休みの宿題「自由研究」にぜひ 

2011-08-16 | 日記
夏休みは、いかがお過ごしですか?

大人になると、子ども時代に過ごした夏休みがいかに大切な時間であったか、

しみじみと感じます。


親子でキャンプに行ったこと。どこかへ旅行したこと。

夜、肝だめしに行ったこと。


いろいろな思い出の中でも「夏の思い出」は特に心に残っている、そんな気がします。

あそうベイパークでも、そうした「夏の思い出づくり」のお手伝いができれば嬉しいです。


子どもたちには、ぜひ対州馬に触れていただき、

スケッチ、生態観察など、夏休みの自由研究の課題にしてみてはいかがでしょう。



前々回に引き続き、今回も子どもたちによる馬の絵をご紹介致します。





いろんな色のお馬さんです。

馬のいななく声がたくさん聞けたみたいですね。







シンプル イズ ベスト!です。







くるくるほっぺに、くるくる尻尾のお馬さん。

尻尾で虫を払う様子が「くるくる」で表現されているのでしょうネ。







シカのミーちゃん。角がとても立派です。







縦髪がしっかりと描かれていますね。







見に来てくれてありがとう!ヤッホー!!







仔馬の和海(なごみ)ちゃん。ずいぶん大きくなりましたよ。







ゆうのすけ君のママさんが描いてくれました。

とっても楽しそう!







こちらは、ツシマヒラタクワガタの絵です。

公園で見つけたみたいです。いつも遊びに来てくれてありがとう!





最後に、

対州馬をご覧になったご年配のお客様のコメントを紹介させていただきます。



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青い空、さわやかな風
毎日 あつい あつい日が続きます。
ありがとうございます。ここで仕事をしてある方 おつかれさまです。
 ここに 馬がいて 馬を見ることができて 本当に
うれしい。 小さい頃農家で 馬も牛もいて 朝になると
馬を連れて 母や祖母が 草刈りに行きました。
帰りには 母が馬に草をおおせて、 草花をとってきてくれ
ました。 朝の草刈りはたいへんやったと思います。
畑や田んぼで馬は、使われて たいへんやったと
思います。 子は うまれると、売られて、本当に親子で
いるのも少しの間です。 小さい時 馬にも乗ったことは
ありますが 馬に ゾーズ(米のとぎ汁や野菜のカスなど入った)
をのませたりもしました。 こうゆう生活で幸せでした。 大きくなって
犬や猫をかってみました。本当にかわいい かわいいしなですね。
人間ばかりの地球ではなく 自然 海山川、野原、鳥、
動物 小動物の世界です。  白い馬もここにいたら
と思います。 夢と希望です。 ここで馬を見せてもらい
しかを見せてもらい 近くで接しられて うれしく ありがたいです。

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対州馬たちが、こうして幅広い世代にわたって愛されていることは、

本当に素晴らしいことですね。

また、ぜひ馬達に会いにきてください。



ユタロー

祈りの日

2011-08-09 | 日記
 今日、8月9日は長崎に原爆を投下された日です。

 対馬にも被爆した方が・空襲を受けた方が居り、現在も暮らしています。

被爆した方々の心からの叫びにより、これまで様々な人種の方々に平和とは何か、戦争とは、と考えさせることに繋がっていきました。

しかし、その痛みを受けた方もいずれはいなくなってしまいます。

長崎県に住む私たちが率先して、1945年8月9日午前11時02分に起こった原爆投下の事実を深く心に刻みこんで、被爆者の方を心から理解して後世に伝えないといけない、と思います。

 実はあそうベイパークには、被爆したクスの木の二世がオートキャンプ場の方に植樹されてあります。



 爆心地から15~20㎞の長崎山王神社という場所に生えていたようで、当時の投下の日にクスの木にも爆発の衝撃が例外なく、無慈悲に襲いました。

しかし、親クスノキがそんな状況でも数年かけて子を産み落とし(恐らく挿し木)現在ではその子クスノキが原爆の傷痕をあまり感じさせないほど元気に育っています。

 そして、そのクスの木の近くに石碑が建てられています。

その石碑には短い言葉が彫ってあり、内容は、



『原爆を持ち、平和唱える愚を笑え』

と書いてあります。

この愚とは言うまでもない、原爆を持った国家のことであると思われます。

原爆に対する悲痛の思いを持って書かれたのだと思います。

抑止力なんてものは偽りの平和なんだ、原爆を持つこと自体が平和を脅かすんだ、と。

このクスノキは、原爆に耐えて命を育んだ生命の象徴として現在あそうベイパークにあります。

(母体は長崎山王神社にあります。原爆被災の貴重な遺構として長崎市指定天然記念物に指定されています)

このクスの生命の力強さを是非間近で見てもらえたらなと思います。



 この凄惨な真実を永遠に語り継ぎます。

長崎山王神社のリンクは

こちらです。

(マツ)

みんな、とっても上手です!

2011-08-02 | 日記
牧場には、らくがき用のノートを設置しており、

お客様に自由なお絵描きを楽しんでいただいております。


絵は、いろんなタッチや色づかいで描かれて、

見ているだけでとても楽しい気分になります。


今回、その中からいくつかをご紹介します。






しかのミーちゃんの絵です。

「しかさん、うまさん、だいすき」のコメントが嬉しいですね。








加代子ちゃん。

力強い足と大きな目がとてもかわいいです。








桜ちゃんです。

たてがみのふさふさが印象的ですね。








とてもカラフルなお馬さんです。

茶色でなく虹色なところが自由でいいですね。








保護者の方(お母さん)の絵でしょうか。

おひさまのもと、のんびり遊んでいる様子です。








兄弟で馬にまたがって、とっても楽しそう!








シカのミーちゃんですね。

リンゴもとってもおいしそう!








あいネットつしまさん。いつもありがとうございます。

子どもたちの笑顔がとても印象的でした。








けんかしないで、なかよく遊んでくださいね♪








韓国のお客様も描いてくださいました。

「馬、めっちゃかわいい!ほんとに!」と書かれているようですが、

描かれているのはウサギのようで、楽しいですね。



この他にもたくさんの絵が描かれていました。

また次回ご紹介したいと思います。



ユタロー