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マイナンバーカードの問題点

2021-03-07 18:05:22 | 日記

政府はマイナンバーカードの普及に躍起である。肝いりのマイナポイントは、チャージ額はクリアしたが、コロナ禍もあって、利用額はクリアできていない。期限が延長になってホッとしている。3月から、マイナンバーカードが健康保険証として使えるようになったと広報されている。現状、マイナンバーカードには、問題点がいくつかあって、また、問題になる点を追加するのかと思う。

マイナンバーカードには、2種類の電子証明書が格納されている(できる)。分かりにくい政府の呼称をそのまま使うと「利用者証明用電子証明書」と「署名用電子証明書」である。問題点は、後者の電子証明書である。この中には、個人を識別する4情報(氏名、住所、生年月日、性別)が含まれている。問題点の一つは、住所が含まれていることに起因する。このため、引越しをして住所が変わると、マイナンバーカード内の電子証明書を書き換えなければならないという手間が生じる(※)。この電子証明書の書き換え装置はどこにでもあるというものではなく、以前、マイナンバーカードの前身である住基カードの頃、たまたま、支所で住所の変更をしたところ、電子証明書の書き換えは本庁でないとできないと言われ、わざわざ本庁までいって電子証明書を書き換えてもらったことがある。今でも、余分な手続きが必要で、窓口が違ったりして、不便極まりない。そもそも、署名用電子証明書の仕組みとして、「住所」は必須ではない。署名した文書を解読した時に、「氏名」があれば十分である。

※「利用者証明用電子証明書」には、住所が含まれていないので、住所変更してもそのまま使える。一方、マイナンバーカードには、券面記載事項も格納されているので、住所変更時には、この書き換えも必要となる。偽造防止に必要ということになっているが、これも使い道が殆どがないので止めて欲しい。今のマイナンバーカードの使い方はスマホで写真を撮って送るというのが一般的なので、券面記載の変更で十分である。

一方、この署名用電子証明書の使い道は殆どないのが現状である。以前は、e-taxによる確定申告において、確定申告書の送信時に、この署名用電子証明書による署名を要求されたが、最近は、IDとパスワードに切り替えられ、マイナンバーカード自体が必要ではなくなった(IDとパスワード発行時には必要)。さらに指摘すると、なんらかの手続きにおいて、電子証明を求められ、この署名用電子証明書を利用すると、個人を識別する4情報(氏名、住所、生年月日、性別)がダダ漏れになる。その様子は、ここに紹介されている。したがって、余程信頼がおける送付先に書類を送る時にしか、この署名用電子証明書は利用できないのである(使ってはいけないといっても良い)。前記の確定申告書の送付時には、そもそも送付する確定申告書に住所や生年月日が記載されているので「署名用電子証明書」内の情報自体は不要である。

結論として、「署名用電子証明書」から、「住所」は除いて欲しいものである(生年月日、性別も)。こんな基本的な問題を放置している状況で、マイナンバーカードが健康保険証として使えるようになった場合に、デリケートな健康情報が、ダダ洩れにならなければよいが。

 


ESP32-DevKitCによるインターネットラジオの製作

2021-03-05 14:28:01 | 電子工作

【最後に追記があります】

ESP32-DevKitC(以下ESP32)を使って、インターネットラジオを作成する実験を行ってみて、結構使えることが分かったので、実用的なものを作成しようと思った。インターネットラジオ局のデータストリーム(MP3)を音声にデコードする部分はライブラリがそのまま利用できるので、インターネットラジオの操作機能を実現する部分(Arduinoのスケッチプログラム)を製作すれば良い。なお、ESP32とはWiFiで接続するために、WiFiのアクセスポイントが必要であり、そのSSDとパスワードは、Arduinoのスケッチ内に記述する必要がある。

目標機能は以下の通り。

・インターネットラジオ局を予め複数設定して置き、切り替えができる。
・音量の調整ができる。
・60分程度で省電力モード(スリープ)になるスリープ機能。
・表示機能を付ける。

さらに、これらを、ブラウザからも操作可能とする。また、新たなインターネットラジオ局を見つけた時に、それが実際に聴けるかどうか確認するため、一時的なURLを設定できる機能も実現することにした。

表示装置には、SD1306 128x64 OLED表示装置を利用した。ESP32にはI2C(アドレスは既定のまま)で接続する。AmazonやAliexpress(※1)で数百円で購入できる。表示される文字数の制限があるので、アーティスト名、曲名の表示は気休め程度である。日本語は表示できない(ブラウザには表示できた)。他に音量、インターネットラジオ局名も表示する。なお、ブラウザからアクセスした場合にも、同様な表示を行う。したがって、この表示装置自体は無くてもよいことになる(起動できたかどうか確認する時など少しだけ不便)。
※1Aliexpressには一般のクレジットカードではなく、プリペイドカード(記名式のもの。匿名のものは利用不可)を使うことを強く推奨。

上記の目標機能の操作は、タクトスイッチ(4個接続)を押して行う。ブラウザから操作する場合には、それぞれのボタンが表示されるので、クリックすればよい。したがって、タクトスイッチが無くても、パソコンやスマホから操作はできる(タクトスイッチは省略可)。結局、最小構成は、ESP32とI2SのDACがあればOKである。

インターネットラジオ局のURLは、shoutcast.com (”LISTEN”メニューをクリック)から、m3uファイルをダウンロード(※2)すると、その中に記述がある。ただし、キチンと再生されたらラッキーである。まず128Kbps、MP3のものを選択すること。データストリームに何かしら細工がしてあるものは残念ながら正しく再生できない(例えばradikoがそう)。また、chunk形式のものは音が途切れる。適切なインターネットラジオ局を見つけるのは、なかなか難しく、苦労が必要。折角、見つけたと思っても、URLが変わることがある。
※2ブラウザによってダウンロードアイコンをクリックしてもダウンロードできないことがある。例えばIEがそう。

実際に使ってみて、十分実用になると感じた。ただ、常時150Kbps程度の通信が必要なので、回線状況によっては、やはり音が途切れることがある。WiFi接続も不安定な場合(距離や競合、電子レンジの影響)は、音切れが生じる。

機能を拡張しながら、色々評価してみて、結局、ブレッドボードから、ユニバーサル基板に実装し直し、MAX4410のヘッドホンアンプを追加後、 写真のように、古いLANルータのケースに収めて実用にしている。電源は、スマホの充電アダプタ(5V)を流用し、古マウスのUSBケーブルで接続。音声出力はオーディオジャック経由でスピーカー(ステレオ)に接続している。さらに興味のある方、Arduinoのスケッチプログラムや操作方法などは、GitHubを参照頂きたく。

【追記】

・このインターネットラジオで2年以上楽しんできた、asia DREAM radioのURLがサーバーの更新で2023/5/5に変更されました。新しいURLは以下の通りです(スケッチプログラムの中に記述してあるURLの書き換えが必要)。

  • J-Pop Sakura "http://cast1.torontocast.com:2170/stream"
  • Japan Hits "http://cast1.torontocast.com:2120/stream"
  • J-Pop Powerplay "http://kathy.torontocast.com:3560/stream"

新しいサーバーは音声が前より途切れがちな感じです。なお、asia DREAM radioサイトのWINAMPの設定ファイルをダウンロードすると拡張子plsのファイルの中にURLが記述されてます。

・Arduino IDEに追加するボードマネージャのesp 32 by Espressif SystemsにはVersionが、2.0.xと1.0.xがありますが、2.0.xでは音がでません。1.0.xを使ってください。1.0.6で動作を確認してます。

・MP3のデコードを行うライブラリは、更新され、かなり変わってます。最新のものを使うとコンパイルエラーになります。当時のライブラリはGitHubのスケッチプログラムの”src”フォルダに保管してあります。