ライオンズ オープン戦、取材観戦記（17,18日)

週末の土曜、日曜と、グッドウィルドームに行ってきた。
グッドウィルになってから初めての取材観戦だ。

１７日（土）
球場の周りの桜は・・。
今年は暖冬なので、もしかしたら開幕と開花がぶつかるかな、
と期待したが、ここのところの寒さで、ちょっとお花見観戦は、
難しいかもしれない。
まだ、つぼみがふくらみ始め。都心より、所沢の開花は遅いので、
月末くらいに満開だろうか。残念。

球団事務所、スキー場の方を通って球場入り。
気がついたのは、今までライオンズグッズを売っていたスペースが、
商談スペースに。
また、トイレがリニューアル。入りたかったが、外まで長蛇の列だったので
あきらめた。また今度行こう。

球場の中はそれほど変化はないように見えたが、バックネット裏のトイレも
生まれ変わっていた。うわ～、こりゃきれい。
ホテルか高級デパートか。今までは洋式和式と半々で狭かったが、すべて洋式に。
中におむつを変える台のある、広いトイレもある。
便座は暖かく、音姫もついた。女子にはうれしい配慮だ。
男子はどうなんでしょう？・・。ということで、トイレに関しては、素晴らしい。
しかし、誰かが言う「松坂マネーのおかげでできたトイレ」
ははは・・。確かにね、まずはこういう施設から。
そしてこれからは、もっとファンに、チームに還元されるだろう。

開幕先発予定の西口投手が先発。
２回までは完璧なピッチングだったが、３回、石井義のエラーなどでランナーを
ためて失点、１００球で降板。自責１。
本人は、それほど気にしているようではなく、
「腕の振り」をあともう少ししっかりすれば大丈夫。
こういうコメントの時の次はきちんと反省点を直して好投する西口投手。
開幕戦のピッチングが楽しみだ。

試合は、広島リードで迎えた９回。土壇場で同点に追いつき引き分け・・。
強いライオンズ、これで引き分けをはさんで連勝は９のまま、まだ止まらない。


１８日（日）
今日は、自転車で球場に行こうかとも思ったが、寒くて断念。
もう少し暖かくなったら行こう。でも、今球場まで自転車で行ったら、
最後の山道でバテて到着できないかも。体力つけなくては・・。

練習が行われていた本球場、あちこち挨拶をしたあと、
第二球場へ。
荒木コーチに挨拶の後、新しく２軍の打撃コーチに就任した、森博幸コーチと
ばったり。「ひさしぶり～。」笑顔で迎えてくれた。
現役時代、当時黄金時代で厳しい選手が多かった中、
つたない取材にいつも積極的に答えてくれ、励まされ、本当に助けられた。
今でも思い出すと涙が出る。
「どういうわけか、コーチになっちゃったよ、びっくりしたでしょ。
俺が一番驚いてるよ。」とおどけていたが、若手の話になると、目は厳しい。
「俺たちの頃とは違って、闘志を内に秘めるようなタイプは駄目。
とにかく元気で積極的に自分をアピールをできる選手をドンドン上にあげて
いきたい。このチームの良さは、どこよりも若手にチャンスのあるチームだと
いうこと。誰にでもチャンスがあるから、もっともっと上を向いてがんばって
ほしい。それを後押しするのが、僕の仕事。（伊東）監督もそれを望んでいる」
近々、選手時代のことをじっくりとうかがう予定だ。

三井投手が練習からあがってきたところを突撃。
今年、私個人的には左の先発としてどうしても復活してほしかったので、
本人はどう考えているのか、聞いてみた。
「自分もキャンプ前は、今年は先発もって希望を持ってたんですが、
キャンプ（春季）初日に、「今年も中継ぎ」と言われたので、気持ちをすぐ
切り替えました・・（笑）」あらら・・。
確かに中継ぎとしての去年の活躍は素晴らしかった。
以前は、球は速いが、コントロールが安定せず、緊張の糸が切れると、
自分をコントロールできずボロボロになる・・。精神的な弱さを指摘されていた。
しかし、昨年から新たなメンタルトレーニングを取り入れて、それをうまく
自分のものにできたのがよかった、ということ。
打たれても、次の打者との対戦で引きずらない。
そのために、気持ちを
一回完全にリセットすることができるようになったそうだ。
簡単に言えば「気持ちの切り替えがうまくできるようになった」ということ
だろう。今まではそれがうまくできず、
「よし、次こそ抑えてやるぞ」という感じで、カッカ、カッカと頭に
血が上っていたそうだ。
一人ずつ、一つづつ気持ちを「落として」冷静にアウトを取っていく。
「落とす」というのは、一つの呼吸法だ。
これは、ピッチングだけではなく、バッターにも言えること。
ピッチャーなら、サインの確認をした後、グローブを胸の前に構え、
そこでゆっくりと気持ちを落とす、そして息を吐ききる。
バッターなら、バッターボックスで構えた時に、ふ～と深く息を吸って、
ゆっくりと気持ちをお腹まで落とすことをイメージしながら吐く。吐ききる。

その他、とても高度なトレーニングがあるようだが、初心者には、
スポーツ選手に限らず、この呼吸法からしっかりやってみる価値は十分ある。
すぐ、舞い上がっちゃう私にはぴったりかも。

楽天池山コーチが、室内練習場に現れた。
以前ナック５のゲストに出ていただいたことがあった。
お会いするのは久しぶりだったので、お礼も兼ね挨拶。
覚えてるかなあ～。
「お～、見てるよ、テレビ。JLC（CSの競艇チャンネル）に
出てるでしょ」
あらあら、こんなところで視聴者の方にお会いするとは・・。
ついでと言ってはなんだが、まーくん（田中投手）情報をゲット。
「スライダーはいいんだけど、ストレート、コントロールがバラバラ。
定まらないからね～。課題は多いねえ」
打撃コーチから見たまーくん評。
一軍で活躍するのはいつ頃なんだろうか。すごく楽しみ。

西口投手
「あれ～なんできてんの～」
が～ん。こう言われると辛いわ。でも・・
「今、平和島で総理大臣杯（競艇）やってんじゃん。行かなくていいの？」
はい、私は現場担当ではないのでね、なのでここに来てるの！！
色々野球の質問を考えていたが、
野球の話は全くなく、お舟の話のみで盛り上がった。

ライオンズのイケメン、小野寺投手（もこみち似）
以前は、男前ではあったけど、いまいち頼りなげだった。
昨年、クローザー（抑え）として大ブレーク。
一年で顔つきはもちろん、しゃべりも男前になった。
ほれぼれ・・。こんなに変わるかね。
昨年は巨人にFA移籍した豊田投手の穴をしっかりと埋め、初の月間MVPも獲得、
２９セーブをあげた。
「去年は、誰も期待していなかったので、気持ちは楽だったけど、
今年は、チームからも期待され、対戦相手からも警戒される。
そういうプレッシャーはかなりありますよ。きついっすよ」
でもそのための準備は怠らない。今年は、固い股関節を少しでも
柔らかくしたい・・ということで相撲部屋に入門。股割からシコ、
相撲の基礎を力士と一緒に行った。
「すごいですよ、ちょっとやっただけでものすごい汗。
アスリートの基本は股関節の柔軟性。ここが固いとけがをしやすいんです。
こうやるんです」
グランド脇で、私たち二人は四股をふんだ。
選手や、記者さんたちは「なにやってるの～」と不思議そうに見ていた。
結構お腹に力がはいる。股関節にも腹筋にもくる～というかんじ。
少し汗が出てきた。
しかも、シコ踏みや股割は、骨盤矯正にもいいらしい。
骨盤がかなりゆがんでいる私も、早速今夜から家でシコ踏みやるぞ～。

小野寺投手の今年の目標は、去年３０セーブにあと一個足りなかった。この
３０を最低条件として４０以上はしたい、ということだ。

小野寺投手、昨年は夏場に連打され、リリーフ失敗が何試合かあった。
同級生の大輔に試合の後呼ばれ、
「こういう経験は抑えにとっては必ずあること。気にするな。次にむけ
気持ちを切り替えろよ」と声をかけてもらって気が楽になったそうだ。
大輔がアメリカに渡ってからも
「よくメールが来ますよ、自分のことでいっぱいいっぱいのはずだけど、
ライオンズのことをすごく心配しているし、
僕のことも心配してくれてるみたいです。ありがたい仲間です。」
また、「大輔という存在が、自分にものすごい刺激を与えてくれてます。
将来、大リーグに行くかどうかは別として、
大リーグを夢ではなく、高い目標として、考えられるようになりました。
けがなんかしている場合じゃないんです。
そのためにも、今年きっちりと結果を出すこと、がんばりますよ」ときっぱり。
頼もしいね～。
皆さん、今年も期待できそうですよ。

楽天戦の試合は、今日もまたまた最後の最後で同点に追いつき、引き分け。
強いね～。ほんとに強い。

一連のチームの不祥事で、選手は関係ないとはいえ、
もっと落ち込んで、ピリピリしているのかと思ったら大間違いだった。
逆にチームが一つにまとまって、それが、きっちりこのオープン戦の結果に
でている。
オープン戦とはいえ、このままいい形で開幕を迎えられるのは、
とてもいいことだ。
帰り際、太田社長に「これからも応援よろしくお願いします」と
深々と頭を下げられた。
「こ、こちらこそ・・」
今までのライオンズの体質からはとても考えられない光景だ。

これから、現役選手に対しても事情聴取が行われるらしい。
どうなってしまうのか、チームに影響はないのか・・。
まだまだ問題は山積みだ。
開幕まで、一週間を切った。