距離

「あまえちゃいそうなのよ。」

少し弱っている私の心が、
あなたにそんなメールを送信してしまった。
そのまま睡魔に引き込まれ、
送信したことすら夢の中。
枕の下の振動が、一瞬なんだかわからなくて、
夢うつつで手を入れた枕の下。
真夜中のあなたからのメール。

「疲れてますね。」

あぁ、ばれちゃった。
酔ってますね、じゃなくて。

そんなあなたが保ってくれる距離間が、
とても心地よくて。
無理に保つ距離間ではなく、
自然にあなたが測ってくれる、
その距離間が闇の中の安心感に変わる。


そして、
こぼれ落ちるものを拭いもせずに、
また夢の中へともどる。