間違い

あなたの声が聞きたくて、
あなたの声に抱かれたくて、
夜がくるのを待つ

ひどい頭痛の中
あなたの声の中を泳ぐ

何かをあなたは私に伝えたいのに
遠回りをする


私は何かを間違えてしまったのではないだろうか
まちがったものをそこに持っていこうとしているのだはないだろうか



あなたの声が聞こえない夜
不安と寂しさに押しつぶされそうになって
声にならない叫び声をあげる
今すぐに、
あなたの声に抱かれたくて


ひどい頭痛は回避の方法がない
どんなに強い鎮痛剤も意味をなさない

あなたの声すら遠のいていく



理解はしているあなたの言葉の数々
ただ心が小さく小さくなっていく

私はあなたの傍にいてはいけないのかもしれない
私はあなたの何にもなれない
もしかしたら
私は、さらにあなたに何かを背負わせてしまうのではないだろうか
自分が救われたいただそれだけのために
私はあなたを利用しようとしているだけなのではないだろうか

ひどい頭痛


すべてをこの頭痛のせいにするというのか




あなたの傍に私がいたら

もしも、
きっと




まちがったものだけは
あなたの傍にもっていきたくはない

それが
つまらない私自身のちいさな感情だったとしても



あなたに救われた
私の魂は
また宇宙を浮遊しはじめる

本当はまいごにならないように
あなたに抱きしめていてほしい

ただそれだけのこと



ただそれだけのことが
間違いでなければいい





眠ることができない

あなたの傍にいたい