国家はどうして滅ぶか?①  古代遺跡巡りから感じとった結論。

2024-05-01 20:25:37 | 国はどうして滅ぶか?

 

 

 

国はどうしてほろびるか?

 

1 歴史に学べ とはどうことか

 

歴史に学ぶ ということ

人間は」長く生きれば個人としての歴史も」刻まれてゆきます。

人類の」経験としての歴史にも自然と目がゆくようになります

歴史に興味が」沸いたとき2つの姿勢があります。

一つは」物語としての歴史です。作り物出ない史実としての歴史です。

もう一つは範例としての歴史であり、「歴史に学ぶ」として語られるものです。

私の世代は昭和20年代の貧しい時代から東京オリンピックを経て高度成長をくぐり、バブルの絶頂期を経験しました。やがて膨らんだ風船が破裂し、長い低迷期をすごしました。パソコン 携帯 スマホと情報ネットワークを享受し、今また東京オリンピックが巡ってきました。同時にコロナという感染病が蔓延し

経済活動が制限され 外出さえ自粛する時代になりました。

 外ではソ連 中国 北朝鮮が核を持って日本を脅かしています。

地球の反対側ではロシアがウクライナに侵攻し、領土を奪いつつあります。

 

第2次大戦中 英国のチャーチル首相は「戦争屋」と政敵から非難されました。

彼は軍事力強化を訴え、戦争に備えようとしたからです。どんなに反対しても

現実には戦争を回避できない場合があります。彼は従軍経験から、戦争の残虐さを知り尽くしていたのです。

チャーチルには「戦争に備えること」と「戦争に反対すること」は分かちがたい

ことでした。戦場で彼は歴史書をむさぼるように読んでいたそうです。

20世紀の代表的な思想家バーリンは「チャーチルは何よりも歴史的想像力に優れた指導者だった」と述べています。

どうすれば未来を予測する能力が磨かれるか チャーチルは「歴史に学べ」と言っています。「国家経営の秘訣は歴史にある」と言っているのです。

 

2 覇権国家の定義

 定義・同じ文明圏に属する最強の国。

「文明の衝突」をかいたハッチントンはこう定義しています。

  覇権を支えるのは古代も現代も「軍事力」である。

  ヨーロッパにペルシャやローマ帝国が興隆しても、地理的に遠く離れて文明の異なる古代日本はほとんど影響がないのです。

 同じ漢字文化圏で、地理的に近い大陸に強大な国家が出現すると、朝鮮半島 日本 東南アジアの国に大きな脅威を与えてしまいます。

これらの国は宗主国の天子に朝貢するという形で、シナ大陸の政権から逃れようとします。これを柵封体制といいます。

卑弥呼が魏に朝貢して、魏から「親魏倭王」に任じられたという魏志倭人伝に記録あります。

古代では同じ文明圏や一つの地域の中で一番強力な」国家を覇権国家といいます。

なぜギリシャの一つのポリスにすぎなかったマケドニアのアレキサンドロス大王は(356~323)が東西4500キロに及ぶ大帝国を築けたのか

なぜモンゴルの遊牧民族はシルクロード周辺諸国を支配し、東西の文明をつなぐ大帝国・元を築くことができたのか

 それはみな強大な軍事力を持ってたからです。

 軍事力の強い国が我が物顔に他国を 他地域を略奪し、最終的に支配 統治するのです。

アレキサンダーもチンギスハーンも最初から豊富な経済力を持っていたわけでななくて、征服した国 地域を次々に略奪していくうちに強大になっていったのです。

現代ではユーラシア大陸の東が中国

その他の地域は米国が覇権国家となります。

 

3 国家の盛衰を決めるのは軍事力と

   それを支える経済力

覇権をさせるものは軍事力と経済力である。

 古代マケドニアのアレクサンダー大王は、父フイリッポ2世の時代に戦術訓練や騎馬訓練を行い、「サリっーサ」という5Mの長槍を取り入れたり、軍事訓練を行った。

これは経済力があったからです。

軍事力と経済力は覇権を支える車の両輪です。

 その典型は中央アジアの騎馬民族に見て取れる。

 武力は経済力そのものです。

サマルカンドの定住民に「俺たちが武力で他民族の侵略を防いでやるから」「通商の時に警備してやる」などとして、その見返りに物品や金銭を搾取していました。

その子孫がモンゴール帝国 中国に進出し、元帝国を樹立したのも騎馬民族でした。

 

モンゴール帝国は1206年の初代皇帝チンギスハーンの即位から50年間で西アジアから東アジアまで征服した。

ヨーロッパ連合軍<ポーランド王国 神聖ローマ帝国 テンプル騎士団 聖ヨハネ騎士団>とモンゴール帝国が戦い、1241年ワールシュタットの戦いで完敗した。

ワールシュタットとはドイツ語「死体の山」を意味する。騎馬遊牧民は50万の兵力で攻めてきた。実際は10万程度、モンゴル騎兵は1人で5頭の馬を引き連れていたので多く見えたのが真相です。

西側から大量の騎馬が押し寄せてきたと錯覚した。

制圧した国の人々や富 財産を弾圧的に支配し、その人々を兵力に加え、次々と侵略をしていった。そうして広大な領土を獲得し、強靭な軍備を常備することにより

さらに領土を拡張し その軍備を経済的に支えるために、周辺諸国から富を略奪する必要が出てきた。

 これはローマ帝国をはじめ古代の世界帝国は同様です。

覇権国家が興隆し、持続 発展させるには さらなる軍事力 経済力 領土拡張が必要不可欠だttのである。

 

4 ヴェネツアはなぜ経済力だけで生き残れたか

 広大な領土をもたず経済力だけで、生き残った国がある。

7世紀末から1797年のナポレオンに滅ぼされるまで

「アドリア海の女王」と称えられたヴぇネツア共和国です。

領土はアドリア海沿岸の小さな地域だけです。

海軍力を背景に地中海貿易を営み、1000年以上国家を存続させ、非常に繁栄し

ていました。

この国は君主的な体制を嫌っていました。

ローマ帝国も興隆期。は500年間共和政システム<近代以降は共和制とする>

を貫き独裁制を排除してきた。

ローマは共和政に行きつまり、初代皇帝オクタビアヌスが帝政に移行します。

紀元前27年のカエサル<BC100~44>の養子オクタビアヌス(BC63~14)

がアウグストウス<聖なるもの>の称号を得て、帝政に移行した。

 

ベネチュアは最後まで君主制をとらなかった。

元首性を選ぶシステム くじ引きを繰りかえす。

補佐役をつける

最高権力者の行動を規制するシステムをつくった。

世界史的にまれなケースです。

 

5 エネルギーとしての奴隷制度

古代では国家を維持するのにどれが必要だった。

農作業から衣服などの工業製品 道路 建築物などの造成に奴隷が欠かせなかった。

奴隷は現代の石油や石炭に匹敵するエネルギーだった。

中世には奴隷はいなくなった。

復活させたのは米国です。

1600年代イギリスから米国のヴぁーージニア州の入植していらい、1865年に廃止するまで200年以上奴隷を使用していた。 

 

米国で奴隷制が復活した理由。

英国教会のピユーリタンにより建国された。ルターによる宗教改革<1517年>後、

ローマ教皇によるカソリック<旧教>から分かれたプロテスタントに属する。

カソリックが支配した中世を理解できない。

彼らの理想は中世を飛び越えギリシャ ローマ時代でした。

ローマの建築物 ギリシャの思想 政治体制です。                    

ローマの奴隷制度をまねて大量な奴隷を輸入したのです。

米国南部の黒人奴隷による広大な綿花畑

鉄道建設などの重労働は中国からの苦力。

 

奴隷はラテン語で「セルブス」  語源は英語の「サービス」(奉仕)の語源です。

奴隷は「スレイブ」 スラブ民族に由来する。

神聖ローマ帝国オットー初代皇帝が(962~972>が東方を攻め

スラブ民族を大量に捕虜にしたことに由来します。

6 意外に少ないローマ帝国の奴隷

最大の奴隷人口 全人口の20%。

20%以上の奴隷がいる社会は「奴隷社会」といます。

奴隷所有層は中流世帯で1人。

上流で複数 所有したいた。

「パックスろまーな」のおかげで戦争が減り 辺境で戦争はあっても、大量の演奏捕虜は獲得できかった。

大戦争はカエサル以降なくなり、

最大版図を築いたダキヤ戦争<101~102>まで150年間戦争はなくなった。

ローマ帝国の奴隷制度は300~400年間続いた。

奴隷の子供は奴隷。

捨て子を奴隷として育てる。

 

7 高度の文明は国家の滅亡後も残る。

都市が発達すれば文明が興る。

その根幹となる「自由」が発生する。

都市が繁栄し、自由と概念が浸透すれば、思想 主教 科学 芸術が発達する。

高い水準の文明と強力な支配力が相乗し、より強い国家が発達する。

日本の平城京 平安京は唐の都を長安を模倣した。

しかし1つだけ違ったのが「城壁」を作らなかったことです。

ヨーロッパのどの国も城壁はある。

その中での文明や文化は城壁と強力な軍事力に守られているのです。

武力が弱くなれば その国はほろびます。

アテネは古代ギリシャの都市国家の1つにすぎなかった。

アテネで生まれた民主主義や議会制はいまでも世界を動かしています。

ソクラテス プラトン アリストレスと受け継がれたギリシャ哲学は現代の人文化学、や自然科学に大きな影響力を及ぼしています。

紀元前338年フイリッポ2世の率いるまけドニアとのカイロネアの戦いで敗れ 以降衰退します。アテネの子孫はアテネ全盛期の文化は直接受け継ぐことはできなかった。

しかし、国家が衰退してもアテネがくずき上げた高い文明や理念は現代まで行きながられています。

 

8 ギリシャ文明を読み解く「アゴーゲー」

アゴーゲーとは競い合うという意味です。

オリンピア競技の発展

文化面での競い合い。

 

疑問? 

なぜ ギリシャに現代にも通じる高い文明がうまれたのか、

ただ現象をとらえるだけで その理由はわかっていない。

 

9 強大な軍事力が文明 文化を生む

 

歴史的に繁栄した国には文化 文明が発達します。

富も集中します。

それ以前に軍事力がなければ、国家を繁栄させることはできない。

 

モンゴル民族は馬を操る技すた術に長け、騎馬戦に強く 馬に乗れない民族 中国を征服し欧州も征服した。地球上の陸地の25%を支配した。

すた

中国に「元朝」を作り上げた。

言語圏ごとの「省」を作り 分割統治した。

「駅伝制」を完成させた。主要道路 10里ごとに「駅」を設けた。

遊牧国家から大帝国「元」に発展すると、さまざまな制度が整備され 文化が花開いた。

 

これらも強大な軍事力が支えていた。

10 ヨーロッパとアメリカはギリシャとローマの関係に似ている。

 

文明が先か 軍事力が先か 軍事力が先だ。

高度な文明は強大な武力をもたない国にも発生する。

軍事力が弱いと その国は滅びます。

 

「征服されたギリシャが征服者を虜にした」

文化的にはローマはギリシャに魅了さされた。

経済的 軍事的にアメリカがヨーロッパを凌駕しても アメリカの知識人はヨーロッパに頻繁に出かける。

1960年代はイギリスのビートルズ ローリングストんずがアメリカを席捲した。

現代はアメリカ初のコンピュータなどIT技術はアメリが席捲している。

 

 

 

 

                                                                


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