アグスティン・ララ作曲の「グラナダ」。
三大テノールが度々コンサートで取り上げることで一躍有名になっこの作品です。
「三大テノール」の公演は1996年には日本でも開催され、そのチケットはまさにプラチナチケットで、S席7万円、A席6万円と言う高額にもかかわらず、6万枚ものチケットが瞬く間に売り切れました。
10年前のスペインバス縦断旅行中 毎日 イルデイーボのテープを聞かされた
思い出があります。
作曲者アウグスティン ララはメキシコ生れです。メキシコはスペインの統治を300年うけています。15世紀のグラナダ陥落いらい、大航海時代の到来で南アメリカ諸国はスペインとポルトガルが征服しています。メキシコはスペインが領有しスペイン語文化の影響が強く残ったメキシコで生まれ育った彼は一度もグラナダを訪れることなくこの作品を作曲したそうです。
グラナダとはアンダルシア地方最大の都市 人口25万人。
グラナダは「ザクロ」の意味です.
この曲は夢に憧れる土地グラナダを描いた曲想にぴったりの情熱的な歌詞になっています。
ララ「グラナダ」歌詞
Granada tierra soñada por mí,
(夢に見る土地、グラナダよ)
mi cantar se vuelve gitano
cuando es para ti.
(君のために歌う時、私の歌はジプシーの歌になる)
Mi cantar, hecho de fantasía,
(私の歌は、幻想の歌)
mi cantar, flor de melancolía,
que yo te vengo a dar.
(メランコリーの花のようなこの歌を、君に捧げよう)
詞にピッタリの情熱の真っ赤な衣装に身を包んだガランチャの素晴らしい歌唱をぜひ聞いてみてください。
グラナダの一口メモ
グラナダの名前はどこから・・
グラナダは日本語で柘榴・ザクロ。その由来は紀元前地中海の覇者だったカルタゴが名産としてスペインの植民地カルタヘナ(新カルタゴの意味)にもってきて作りはじめたことに由来する。グラナダ市の紋章として、25万人の殆んどが知っている。
グラナダはスペイン南部アンダルシア地方の中心地として13世紀初めから15世紀の終わりまで、 政治経済の中心地であった。宮殿があったからである。
街全体は3つの地域。アルハンブラ地区。谷の向こうが最も古いアルバイシン地区という迷路状の古い歴史街。今のカサドラルのある地区は平地で、キリスト教化の手の入ったところで現在の中心街。古い街が丘の上にあって、近代的な大規模計画を下の平地で進めている。
- グラナダは緑が多く。
- 夜のアルハンブラ宮殿の眺めは絶景である。
グラナダは緑の多い街である。街中は通りに面して常緑樹が茂り、強い日差しを避けるために、いたるところにベンチが置いてある。
夜のフラメンコ観劇の後にみた空はぬけるように美しく、星はきらめき、からりと乾いた空気が肌に心地よい。洞窟の中にあるフラメンコ劇場はジプシーの踊り子3人の競演で、靴のスタッカートの音が狭い洞窟に響き、感情を盛り上げる、
gypsyは英語でエジプト人。言葉がサンスクリット語と結びつくので、もともとはインド人といわれる。スペインには40万人いる。
洞窟フラメンコがあるアルバイシン地区から見たアルハンブラ宮殿ははスポットライトの光に赤茶色に浮きだち、それは感動的であった。
観光ポスターで必ずでてくる風景がそのままである。
アルバイシン地区の住民は夕方から日没のアルハンブラをみて日々幸せを感じるのだというのも実感としてうなづけるのである。
また、アルハンブラからはアルバイシンの空間が良い形で見える。斜面の下にある住宅の中庭が見える。家並みの白い壁と屋根のかわらの色。中庭に緑があるから快適そうである。
市民は環境活動に熱心で街中に大きなゴミ箱が5つづつ、通りに面して置いてあり、夜間のうちに回収する。
- 買い物は平地の中心街でする。丘の上のアルハンブラには店がないのである。
- 驚きの医療費は無料である。
- ガイドさんがグラナダで最も感激したのは「医療費がタダだった」との貴重な体験をしている。
昨年来たとき、ツアーの1人が急病になったという。外国では日本の保険証は意味をなさず使えない。病院は現金だ。いくらかかるか見当がつかない。そんなに持ち合わせがない。心配だったという。ところが診察がおわり、1晩入院して翌朝退院できた。そこで初めて「タダ」といわれた、という。医療費はグラナダでは無料、ということで
ツアー客で病気になる人はグラナダまでガマンしてもらう、ことにしたという。
ちなみにスペインの消費税は食物が7%。日用品などその他は19%である。領収書で確認してみた。