フランス大使館が建て替えのため取り壊されるのだそうです。昨年11月からその建物を使ってアートイベントが行われていることはきいていましたが、なかなかいけませんでした。
もう30日までで終わってしまう・・・
しかも木・金・土しか開いていない・・・28日に山に帰る前の午前中に行ってきました。
生まれてからずっと東京育ちなのに、ご縁はなくてフランス大使館には行ったことがありませんでした。大体すぐ近くの天現寺にあったことも初めて知りました・・・
もっと早く行っておけばよかった
http://www.ambafrance-jp.org/spip.php?article3719
10時をちょっと過ぎた頃天現寺橋から歩いていくと、結構多くの人がぞろぞろ歩いています。
こんな門が現れたら迷うことなくわかりますね
みんなが写真を撮っていました。
入場は無料ですが募金箱があったので、コインを入れて中に入ると・・・もうこんな感じでたまりません
真新しいプジョーに惜しげもなくピンクのペイント
入り口の風情はなんだか、美大の学園祭風です
大使館のスタッフがお仕事していた事務室の壁も惜しげもなくペイントされてます。
廊下も一面に作品が並べられていて、作品の量もすごいものです・・・やはり学園祭か?
当然のように階段も意味ありげな赤・・・この上の窓には「鼻血」という文字の赤いネオンサインが輝いているのです
しかし職場としては、各部屋緑が目に入る大きな窓があってとても素敵な環境。
かつてビザの審査でもしていたかもしれない机の上は牧場と化し・・・
日本庭園風の立ち木にも赤いロープの作品・・・これは木の形もよかったせいでしょうか、とても美しいたたずまいでした
古い本の表紙とガラスを組み合わせた不思議な「本」ですが、この部屋の空気にぴったり合って気持よい
この部屋には入れません・・・ぎっしり詰まっているのはシュレッダーで裁断された辞書の山です。
突然声をかけられたら太湯雅晴さんでした。彼はデジタルプリントを使って「お札もどき」を作る人です。シニカルでユーモアのある作品です。
今回も自画像をプリントして零円札のポスターを展示していました。暗室の中を観るとこのポスターをいただけるそうです。
5階と屋上には結構過激なグループが、めちゃくちゃにみえて実は奥が深い・・・?かなあ??
ちょっと好みからはずれるのでパス
でもこの部屋は面白かった
窓の外にいっぱいの事務機器が・・・
怖いです
感心したのはAir Franceの事務所だったらしいところ・・・航空会社の人が堂々アーティスト宣言です
キルトの作品は結構きめ細かくて見ごたえありました・・・混みあっているのは狭いだけでなくて人気があるのですねー
カフェテラスの壁にも絵が
外には今まで大使館内で使われていた事務機器や家具を引き取る人を募集していて、リサイクルの意識もかなり高いものだと納得しました。予約済み札のついたものもたくさん
私は映像作品やビデオはあまり好きなものがないのですが、今回は佐藤雅晴さんの映像作品「calling」がもっとも印象深いものでした。写真では紹介できませんが、よくある風景や室内にころがっている携帯電話が鳴り続ける・・・実写なのかアニメなのかこの世に存在しない画面を作り出していて、動画も組み合わされた新しい絵画という極めて新鮮な感動を覚えました。最近あまりにたくさんのアートを観ていると若干感覚が麻痺してしまうのか、なかなか「感動」しなくなっていて・・・
久々でした。
後でネットで検索したらドイツ在住で、すでに多くの個展をしている有名作家でした。他の作品も観てみたいです。
全体としては「取り壊される建物」を自由に使って、様々な表現があって"Noman's Land"というテーマもはっきりしている良くできたイベントでした。入場者の多さも驚きでした
そしてもうひとつ印象に残った部屋はここ・・・アートなどどこにも何もないような・・・単なる事務室そのままみたいな・・・地味なインスタレーションですが、つい今しがたまで大使館の人が仕事していたのかな・・・と思わせるような空気が妙に頭に残りました。
作家の名前は・・・見忘れました
どなたかわかったら教えてください。
バスの時間が迫っていて全部を観るのには時間が足りませんでした
会期が延長になって2月18日までやっているそうです